城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年9月29日
(令和8年9月29日(火) 15:19~15:28 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
本日、1点ご報告申し上げます。「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の概要です。経済の基調判断については、「景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢や自然災害の影響を注視する必要がある。」と、先月から判断を維持しております。先行きについても、これまで同様、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、引き続き、中東情勢や自然災害の影響を注視する必要があると考えております。続いて、本日の会議で私から説明した「今月のポイント」、景気の現状と持続的成長に向けた課題についてご紹介いたします。我が国経済は、中東情勢の影響がある中でも、緩やかな回復を続けています。その結果、GDPギャップは足下プラスとなっております。コロナ禍前と比べればプラス幅は小さいですが、マクロ的な需給状況としては、需要が供給を上回る状態にあると推計されております。景気回復を息の長いものにしていくとともに、経済の供給力を強化するための投資を成長戦略に沿って大胆に、スピード感を持って推進していくことが重要です。我が国企業の生産活動は、世界的なAI・半導体需要の強さを受けた電子部品産業や半導体製造装置が含まれる生産機械産業などが牽引する形で、総じて持ち直しの動きがみられます。今年度の企業の設備投資計画は、5月から上方修正され、8月時点で昨年度を上回る伸び率となっております。この強い投資意欲を実行に移してもらえるよう、政府としても、しっかりとした環境整備を進めてまいります。
次に、所得階層によって異なる物価上昇の影響についてです。近年の食料品を中心とする物価上昇は、低所得世帯ほど大きな負担となっております。物価上昇が顕在化した過去4年間において、年収の上位20%と下位20%の世帯でどのように消費行動が変化したかという点では、どちらの世帯も食料品への支出を物価上昇率以下に抑制しております。つまり、どちらも節約しているわけですが、低所得世帯の方々は、高所得世帯に比べ、抑制の幅が小さく、節約の余地が小さかったことが分かります。もともと安い食品を多く購入している家計の場合、値段が上がったからといって、より安い食品を探して支出額を抑えることは、実際には難しかったのではないかと思われます。このため、特に低所得世帯の方々にとって、食料品価格の抑制は、生活を支える大変重要な政策と言えます。最低賃金の引上げなど、賃金の底上げを促進する政策とともに、生活必需品に対する支援が低所得世帯の皆様の負担軽減の観点からも重要と考えております。このほか、会議のより詳細な点については、後ほど事務方から説明させていただきます。
2.質疑応答
- (問)9月の月例経済報告では、物価上昇の影響について消費者の節約志向が見られることも示されました。今後も食料品の価格転嫁が見込まれる中で、節約余地の小さい低所得層で特に物価上昇の負担が重くなると見込まれますが、来年4月に予定される飲食料品の消費税減税の家計負担軽減における意義についてどのようにお考えかお伺いいたします。
また、これとは別に追加的な物価高対策を講じる必要性の有無についてもご認識をお伺いできればと思います。 - (答)1点目の飲食料品消費減税の家計の負担軽減における意義についてですが、冒頭の発言でも申し上げましたが、本日開催された月例経済報告等に関する関係閣僚会議の資料においてもお示ししたとおり、節約余地の少ない低所得者ほど、物価高による負担が重くなる面がございまして、そういった点から食料品の消費税率引下げは、特に低所得世帯の方々にとって生活を支える大変重要な政策と考えております。
なお、先般、9月15日に閣議決定した「大綱」においては、「飲食料品の消費税率引下げ」について、現下の物価の上昇に鑑み、臨時的に2年間に限り引き下げることを盛り込んだところであり、私としては、「大綱」に基づき、財務大臣等の関係閣僚とも連携しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
2点目、物価高への対応としては、賃上げが物価上昇を上回る状況を実現することが非常に重要であり、政府としては、賃上げの責任を事業者に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を引き続き整えてまいります。実際の実質賃金は8か月連続のプラスで推移しており、最新月7月の上昇率は2.1%となっております。こうした実質賃金の上昇は、名目賃金の上昇(現金給与総額の伸び率は7月時点で4.3%)もさることながら、物価高対策による面もございます。最新月8月の消費者物価上昇率は1.9%と、諸外国に比べて伸び率が抑制されております。具体的には、3月19日からガソリン価格を全国平均1リットル当たり170円程度に抑制していること、あるいはこの夏(7月から9月)、標準的な家庭で、3か月で5,000円程度の負担軽減となる「電気・ガス料金支援」をしておりますし、電気・ガス料金支援の対象とならない高圧電力やLPガスの利用者を支援するための「重点支援地方交付金の追加」(1,000億円)など、物価高対応の政策効果もここに反映されていると考えております。
加えて、今年12月の年末調整においては、納税者一人当たり3~6万円の所得税減税を予定しており、家計消費を所得面から支えることになります。改めて、政府としては、物価動向や、それが経済に与える影響を引き続き注視するとともに、令和8年度補正予算で創設しました中東情勢等対応予備費も活用し、必要な時にタイミングを逸することなく、国民の皆様の暮らしや経済活動に影響がないよう、情勢の変化に応じて、高市総理のご指示の下、関係閣僚とも緊密に連携してしっかり対応してまいる考えです。
(以上)