城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年9月15日
(令和8年9月15日(火) 16:35~16:51 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
本日、冒頭2点ご報告いたします。先ほどの閣議において、「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」が決定されました。閣議では、私と片山財務大臣から「大綱」についてご説明し、木原官房長官から、関係府省庁において支援金制度の円滑な実施に向けて直ちに必要な準備に着手するよう発言がありました。政府としては、「大綱」に基づき、必要な法制上の措置等を可及的速やかに講じてまいります。2点目は、本年7月に閣議決定された「日本成長戦略」について、国民の皆様にその内容のご理解を深めていただくため、情報発信の取組強化として、17の戦略分野の一部を取り上げた現場動画を、順次公開していくこととしております。第1弾として、本年6月に陸上養殖を取り上げたところです。この度、第2弾、第3弾として、植物工場にフォーカスしたショート動画を、今月の7日(月)と8日(火)にそれぞれ公開いたしました。そのうち、7日(月)に公開したレタス編をこれからご覧ください。大根役者です。
植物工場は、17の戦略分野の一つであるフードテックにおいて、主要な製品・技術として位置付けられております。この度の動画で取り上げられております株式会社プランテックスでは、世界初の「モジュールタイプの完全閉鎖型」装置を用いてレタス等を栽培しております。「次代の持続可能な食の基盤」である植物工場の発展は、「食料安全保障」の強化はもとより、「日本発の技術の国際進展」につながるものと期待されております。この度の動画では、植物工場が持つ魅力や可能性が分かりやすくまとめられており、また、私も冒頭及び最後に大根役者ではありますが、鈴木農林水産大臣と共演する形で出演しております。ご関心のある方はぜひご覧になっていただければと思います。恥ずかしいので私は1回しか見ていません。
今後も、日本成長戦略の広報として、他の戦略分野を取り上げた現場動画を、順次公開していく予定です。繰り返しになりますが、ご覧になっていただければ幸いです。
2.質疑応答
- (問)先ほど閣議決定された税制改正大綱についてお伺いいたします。大綱には給付付き税額控除の制度設計も盛り込まれているということですが、改めて大臣の受け止めをお願いします。
また、来年4月から2年間の食料品の消費税の引下げなどに伴い税収が減りますが、これを埋める財源はどのようにされるか、何か決定されたことはありますでしょうか。 - (答)先ほど閣議決定された「大綱」においては、「所得に応じたきめ細かな給付」を行う新たな制度として、「就業者負担軽減支援金」を創設することとしております。この新たな制度は、これまで批判の声もございました「国民全員」あるいは「非課税世帯のみ」といった画一的な基準による「一律の金額での給付」とは異なり、「税・社会保険料負担」と「現金給付」を総合的に捉え、所得等に応じた「きめ細かな支援」をお届けするという点で、画期的な意義を有するものと考えております。これまで「社会保障国民会議」や「国と地方の協議の場」において議論にご参加いただきました、各政党、地方団体、有識者の皆様にこの場をお借りして心から感謝を申し上げたいと思います。引き続き、丁寧な説明や協議を重ねてまいる考えです。また、「大綱」に基づき、必要な法制上の措置等を可及的速やかに講じてまいる考えです。
財源についてのお尋ねでございますけれども、飲食料品の消費税率引下げ等に係る財源確保については、先ほど閣議決定された「大綱」において、市場の信認を得られるよう、特例公債に頼らず、補助金等及び租税特別措置の適正化など、歳出及び歳入全般の見直しにより確保することとしており、年末の予算編成過程に向けて財務省においてこの点がしっかり検討されているものと承知しております。 - (問)今の大綱の決定の関連なのですけれども、この後、法案提出された後の国会審議であったり、国と地方の財政負担の在り方、地方の事務負担軽減の具体化など、残る課題をどのように解決していきたいと現状お考えかお伺いします。
- (答)政府としては、本日閣議決定した「大綱」に基づき、必要な「法制上の措置」等を可及的速やかに講ずることとしており、引き続き、「中間とりまとめ」における各党のご意見も十分に尊重しながら、なるべく多くの政党の皆様にご賛同いただけるように、法案の準備や審議に丁寧に臨んでまいる考えです。
また、費用負担の割合等も含め、引き続き地方と協議することとしている事項についても、できる限り速やかに、丁寧に協議していく考えです。 - (問)経済・財政一体改革推進委員会の今後の方針についてお伺いします。「経済・財政新生計画」に代わる計画として「中長期経済財政計画」が定められましたが、経済・財政一体改革推進委員会の体制も見直す方針はありますでしょうか。また、新たな「中長期経済財政計画」で行われるとされている5年ごとの包括的な検証もこの委員会が行うことになるのかお伺いします。
- (答)将来世代への責任を果たす持続的な経済社会の構築に向けて、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」をバランスよく同時に実現していくため、成長戦略の実行や歳出の質の向上など、「中長期経済財政計画」に基づく取組を着実に推進していく必要がございます。こうした観点から、『骨太方針2026』では、これまで経済・財政一体改革推進委員会が担ってきた改革の進捗管理・点検機能を発展させ、歳出改革、政策効果、財政指標を一体的に点検する新たな枠組みに再編・高度化していくことを記載しております。
他方で、具体的な検証の在り方や進め方については、今後の経済財政諮問会議での議論も踏まえ、具体化してまいる考えです。 - (問)次の改造絡みの質問で、もしかしたら大変失礼かもしれないですが、一応2問ございます。金融市場などでは、大臣が再任されるかどうかということが、総理が政権として積極財政派とどう距離を取るか取らないかのシグナルと見られているところがありますが、こうした見方についてコメントをいただけますか。
もう一つ、大変失礼な質問なのですけれども、大臣ご自身はいわゆるリフレ派でいらっしゃるとお考えかどうか。 - (答)まず、内閣改造については、あくまでも総理の専権事項であり、具体的に何か申し上げる立場にございません。
また、積極財政派やリフレ派とおっしゃいましたが、これは定義にもよると思うのですけれども、大臣の立場で、個人的な見解を述べることについても、お答えを差し控えたいと思います。いずれにしましても、高市内閣が掲げる「責任ある積極財政」の責任とは、今を生きる国民、そして未来を生きる国民に対する責任であり、「強い経済」を構築すると同時に、「財政の持続可能性」を確保することへの責任もある、という考え方でありますし、『骨太方針2026』も読んでいただければしっかり御理解いただけるかと思います。その上で、私といたしましては、昨年10月の高市内閣の発足以来、内閣の一員として経済財政運営に取り組んでまいりました。『骨太方針2026』に基づき、今後の予算編成過程や制度改正などを通じ、改革の更なる具体化を進めてまいりたいと考えております。
また、金融政策については、従前より申し上げている通りですが、金融政策の具体的な手法や方向性について、政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。引き続き、日本銀行には、政府と緊密に連携し、十分な意思疎通を図りながら、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて、適切な金融政策運営を行うことを期待しております。 - (問)今のやりとりに関連してですが、1年前のことを今おっしゃられたのですけれども、昨年10月に就任されたとき、直後には高圧経済を実行するといった趣旨のご発言、それが自分のミッションだというようなご発言をされていたと思います。これもまた定義によると思うのですが、高圧経済というのは、一般的には金融財政政策で一定の需要超過の状態を保つことによって成長も促されるといったような考え方を取ると思います。ただ、足元を見ますと金融政策は、日銀の管轄ではありつつも、一般的に言うと中立金利をほぼ視野に入れる状況に、今日、明日、明後日のことなので詳しく言いませんが、状況になってきていると。一方、財政政策も直近で発表された中長期経済財政試算によると25、26、27年の3年平均で見ればプライマリーバランスはほぼゼロであると、均衡していると。という意味でいうと、金融財政政策は需要超過を実現する状態にはもはやなっていないと思うのですが、これは高圧経済を目指されていた城内大臣からするといい状況なのでしょうか。
- (答)まず、当初はたしかに高圧経済という文語を使った時期もございましたが、今ご指摘のように高圧経済、先ほどのリフレ派や積極財政派もそうですけれども、定義がなかなかその中でもいろいろな金融政策、財政政策についての捉え方が個人によって違いますので、最近は高圧経済という言葉を使ってはおりません。
他方で、『骨太方針2026』では「強い経済」と「財政の持続可能性」ということで、これまで単年度PB黒字化目標であったのをむしろ債務残高対GDP比の安定的低下を中核に置き、PBの単年度黒字化ではなく複数年で改善・管理すると変更しております。また、金融政策については、この場で何度も申し上げているとおり、日銀法第3条の金融政策の手法の自主性、独立性というのがありますが、他方で日銀法4条の意思疎通をしっかりやるということもありますので、そのバランスが大事ではないかと思っております。いずれにしましても、債務残高対GDP比の安定的引下げを中核とし、PBのみならず財政収支、純利払い費、公債依存度、国債発行額など多角的な指標を用いて分析していくということでご理解いただければと思います。 - (問)とすると、当初高圧経済とおっしゃっていたのはあまり適切でなかったという理解でよろしいでしょうか。
- (答)高圧経済という言葉を最近あまり使っておりませんが、繰り返しになりますけれども、高圧経済という言葉は、財政健全化目標と同じで、人によっていろいろな捉え方がありますので、より正確を期するということで高圧経済という言葉をあまり使わなくなったとご理解いただければと思います。ただ、高圧経済をとるべきだと言ういろいろなエコノミスト、経済学者の方がいらっしゃいますけれども、その方々のご主張については、自分としては支持できるというか賛同できるところも多々あると考えております。
(以上)