城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年8月27日

(令和8年8月27日(木) 17:48~18:00  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の概要を報告いたします。経済の基調判断については、「景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢や自然災害の影響を注視する必要がある。」としております。景気の緩やかな回復という基調は変わっておりませんが、令和8年熊本地震の影響などを注視する必要があると考えております。先行きについても、これまで同様、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、中東情勢や自然災害の今後の影響を注視していく必要があると考えております。
 続いて、本日の会議で私から説明いたしました「今月のポイント」、GDP の動向と今後の留意点についてご紹介いたします。本年 4-6月期の実質GDPは、前期比年率1.1%増と、3期連続のプラス成長となりました。原油在庫の活用など在庫変動の影響を除いた「最終需要」の基調がしっかりとしており、景気の緩やかな回復が続いていると考えられます。なお、4-6月期だけを見れば、民間消費や企業設備が前期比マイナスとなっておりますが、いずれも政府消費や輸出入の増減で相殺される制度的・一時的要因の影響が大きいと考えられ、民間消費や民間投資の基調に変化が生じているわけではないとみております。その一方で、原油価格などの輸入価格の上昇により、交易損失、すなわち海外への所得流出は増加傾向がみられます。輸入価格上昇による消費者物価の押上げ、実質所得の下押しに注意してまいります。
 また、令和8年熊本地震の復旧・復興に全力を挙げるとともに、今回の地震の地域経済への影響やサプライチェーンを通じた日本経済への影響をきめ細かく見てまいります。このほか、会議の詳細については、後ほど事務方から説明させていただきます。

2.質疑応答

(問)今回の月例経済報告では、基調判断は、「景気は緩やかに回復している」と据え置く一方で、自然災害の影響を注視する必要があると表現が追加されました。熊本地震や千葉豪雨などを踏まえたものだと思いますが、被害額などの直接的な経済損失だけではなくて、生産や物流、個人消費などの波及も含めて、現時点で日本経済にどの程度影響が出ていると見られていますでしょうか。今回、月例経済報告で新たに明記する必要があると判断した理由についてお聞かせいただければと思います。
(答)まず、「令和8年熊本地震」及び「令和8年8月千葉豪雨」で亡くなられた方々に対して、改めて哀悼の誠を捧げるとともに、被災された方々、本当に大変だと思いますけれども、改めてお見舞い申し上げます。今回の地震や豪雨によって、様々な被害が確認されております。熊本県の被災地域では、半導体や自動車関連工場が集積しており、工場の生産再開は徐々に進んでいるものの、サプライチェーンを通じた影響に注意する必要があると考えております。また、熊本、千葉ともに、農林水産業に大きな被害が出ており、注視が必要なほか、熊本については観光業への影響にも注意が必要であると考えております。このような状況を踏まえ、今月の月例経済報告においては、基調判断に自然災害を注視する必要がある旨を追記しております。熊本地震について、本日とりまとめられた「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」を速やかに実行し、復旧・復興に全力を挙げるとともに、今回の地震や豪雨の地域経済への影響や、サプライチェーンを通じた日本経済への影響を注視してまいりたいと考えております。
(問)月例と違う話題で恐縮ですが、昨日、一部に報道されたものへの反論といいますか、ミスリーディングであるというご指摘の「X」へのポストを拝読したんですけれども、講演そのものの中身を知らないのですが、このポストについてお伺いします。財政健全化という言葉は、全部読むと長くなりますけれども、政府の目標として掲げる言葉としては適切ではないという趣旨のことをお書きになっておられると思います。指摘されていることはわかりますし、高市政権下で経済成長の下で財政の持続可能性を担保していくという方向性は理解しておりますが、一方で財政健全化という言葉は、財務省設置法第3条に健全な財政の確保といった言葉があったり、あるいは地方公共団体の財政健全化法といったような法律もあったり、日本国の法制度の中で使われている言葉だと思います。それが政府の目標として適切でないということとの関係、こういう法律上の表記も不明確であって、より適切な表記に変えた方が望ましいというようなお考えを大臣としてはお持ちなんでしょうか。
(答)ご指摘のとおりの点もございますが、私がまず「X」で申し上げたことは、財政健全化を目標とする国は存在しないということではなく、むしろ財政健全化という言葉そのものの定義が必ずしも明確ではないということで、財政抑制を重視する考え方、これをもって財政健全化という方もいらっしゃいますし、他方で経済を成長させ、その果実によって税収を増やし、財政の持続可能性を確保するという考え方もありますので、異なる政策を同じ言葉で表現しうることもあるため、政府の目標として掲げる言葉として、全く間違っていると言っているわけではございませんが、より適切なものがあるのではないか、という問題提起をしたということです。
 いずれにしましても、この記者会見の場でも、私も何度も申し上げているとおり、財政の持続可能性を確保することは極めて重要です。そのため、「骨太の方針2026」においても、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことを中核的な目標とするとともに、単一の指標だけではなく、複数の指標によって財政状況を検証する方針を明記しております。具体的には、市場の信認確保の観点から、経済成長、金利、部門別収支等の経済動向に加え、債務残高対GDP比、プライマリー・バランス、利払い費を含めた財政収支、そして利払い費についても純利払い費という考え方もありますし、さらには公債依存度、国債発行額、税収等の財政指標を多角的に分析・検証することとなっております。その上で高市政権が目指すのは、いたずらに歳出を削減したり増税したりすることによる財政健全化ではなく、責任ある積極財政の下で必要な投資を行い、経済を成長させて、税率を引き上げずとも税収を増やす強い経済を作り、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくということです。
 したがいまして、財政健全化という一語を用いないことをもって、財政規律を放棄したように捉えるのは、私の発言の趣旨と異なりますので、ご案内のとおり、「X」の方に私からこれはミスリーディングですよという点で、今回書かせていただきました。
(問)重ねて失礼ですが、今のご説明の趣旨はよくわかるんですけれども、政府の目標として掲げる言葉では適切ではないという問題提起ですね。今、「X」のポストを読みあげましたけど、その問題提起の射程の中に、例えば財務省設置法であるとか、地方公共団体財政健全化法とか、こういうものも適切でないというような問題意識が含まれておられるんでしょうか。
(答)そういうことは全くありません。歳出改革ということは、当然無駄をなくす、そして歳出についても規模ありき、数字ありきではなくて、やはりメリハリをつけた財政ということが必要であり、繰り返しになりますけれど、決して、今ご指摘の財政法、あるいは地方の財政の法律、ルール、制度を何か否定するということでは全くなく、あくまでも、先ほど申しましたように、政府の目標として掲げる言葉として、より適切なものがあるのではないかという、あくまでも問題提起であって、それをもって、今ご指摘の財政法をはじめ、関連法制度等を否定するものではないということは改めて申し上げたいと思います。
(問)先ほど総理に家事支援サービスであったり、ベビーシッターに関する税制措置の新たな支援の部分をご説明されたということで、もう少し具体的にお願いします。
(答)先ほど、総理に、いわゆる家事支援、そしてベビーシッター等にかかる税制措置を含む新たな支援策について、現段階の状況について説明させていただきました。総理からは、引き続き、日本成長戦略を踏まえ、子育て、あるいは介護による離職を防止し、全ての人がキャリアを諦めることなく、希望に応じ、能力を発揮できる環境整備に資するよう検討を進めるよう指示がございました。他方で、詳細については、今検討中でございますので、この場で具体的に申し上げることは大変恐縮ですが、差し控えたいと思います。

(以上)