城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年8月4日

(令和8年8月4日(火) 11:13~11:26  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。1点、冒頭ご報告申し上げます。今般、内閣感染症危機管理統括庁のミッション・ビジョン・バリュー、いわゆるMVVを策定し、先般、統括庁のホームページで公表いたしました。統括庁は、新型コロナ対応の経験も踏まえ、令和5年9月に内閣官房に設置された組織で、様々なバックグラウンドをお持ちの職員の方々で構成されております。次なる感染症危機においても、組織が一体となって円滑に業務を遂行していくことができるよう、統括庁において策定したものです。このMVVを共通のマインドセットとして、統括庁職員にはチーム一丸となって日々の職務に、より一層邁進していただき、感染症危機への備えの充実に引き続き努めていく考えです。

2.質疑応答

(問)先週末に開かれました日銀の金融政策決定会合に続く記者会見で植田総裁が、これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要があるといった趣旨のことを述べ、基調的な物価上昇率が物価安定の目標である2%よりも上振れる可能性をしっかり見極める必要があるとの認識を示しました。政府としては、物価が目標より上振れる可能性、あるいはそれが実際に顕在化した場合の経済への影響を現時点でどのように予測・分析されていますでしょうか。物価の上振れリスクをこれまで以上に強く意識すべきであるとの認識が日銀と一致しているとお考えでしょうか。
(答)まず足下の物価動向ですが、中東情勢が緊迫化した本年3月以降、石油関連商品の輸入価格及び企業間取引価格は大きく上昇いたしましたが、他の製品への価格転嫁は限定的であると認識しております。また、ガソリン価格を全国平均1リットル170円に抑制する「緊急的激変緩和措置」もあり、足下6月の消費者物価は総合で前年同月比1.7%の緩やかな上昇にとどまっております。ただし、食品など消費財価格への転嫁は、夏から秋にかけて、徐々に行われる可能性には留意が必要だと考えております。
 物価の見通しですが、こうしたことも踏まえ、消費者物価「総合」の見通しについては、7月30日に発表した「内閣府年央試算」において、2026年度は、エネルギー価格抑制策の効果が見込まれるものの、原油価格上昇の影響が徐々に波及し、1月試算の前年度比1.9%程度から2.2%程度と上方修正した結果を先般お示ししたところでございます。
 なお、日本銀行の示す物価とは、定義上、生鮮食品を含むか否か、いわゆる総合とコアの差がございますが、2026年度後半に向けて消費者物価上昇率が高まり、その後は低下していくという動きは、共通していると考えられます。他方で、政府としては、こうした物価上昇を見込むと同時に、2026年度は一人当たり賃金俸給が3.1%程度の上昇となることから、年度平均の実質賃金は1%弱のプラスになるとも見込んでおります。いずれにいたしましても、政府としては、既に申し上げたガソリン価格の抑制に加え、7月から9月の3か月で、標準的な家庭で、5,000円程度の負担軽減となります「電気・ガス料金支援」、電気・ガス料金支援の対象とならない高圧電力やLPガスの利用者を支援するための「重点支援地方交付金の追加」(1,000億円)など必要な物価高への取組を行っているところでございます。また、今年12月の年末調整において、納税者一人当たり3~6万円の所得税減税を予定しております。
 引き続き、物価動向やそれが経済に与える影響を注視するとともに、令和8年度補正予算で創設した中東情勢等対応予備費も活用し、国民の皆様の暮らしや経済活動に影響がないよう、情勢の変化に応じ、高市総理のご指示の下、関係閣僚とも緊密に連携してしっかりと対応する考えです。また、日本銀行には、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて、適切な対応を期待しております。
(問)熊本地震のマクロ経済への影響で質問がございまして、地震で九州の自動車産業中心に製造業にも影響が出ていると思います。7-9月GDPへの影響、現時点で見えないところもあると思いますが、どうご覧になっているか。また、最悪の状況では需給ギャップ悪化の方向にもなり得る地震だったと思いますが、これは財政金融政策、特に金融政策への影響があり得るか。
(答)まず、令和8年熊本地震に際しましては、改めて亡くなられた方々に哀悼の誠を捧げますとともに、残されたご遺族の方にお悔やみ申し上げます。また、被災された方全員にお見舞い申し上げます。現在、大変暑い日が続いておりますので、被災された方々、関係者の皆様のご苦労をお察し申し上げる次第でございます。
 この令和8年熊本地震に関し、これまでに人的被害あるいは建物倒壊、道路の損壊や火災など、大規模な被害が確認されております。被害の大きい熊本県は、半導体や自動車部品などの工場が点在しているほか、九州新幹線や九州自動車道など九州の交通・物流の要所の地であり、経済活動への影響にも留意が必要です。今回の地震の被害状況をしっかり把握し、熊本県をはじめとする地域の生業や日本経済に与える影響をしっかり注視してまいる考えでございます。
 また、金融政策に与える影響ですが、今回の熊本地震に関しては7月31日に、植田日銀総裁が記者会見において、日本銀行は、金融機能の維持と資金決済の円滑の確保に万全を期すとともに、今回の地震が経済・物価に及ぼす影響について情報収集と分析に努めているところである旨述べられました。引き続き、日本銀行には政府と緊密に連携し、十分な意思疎通を図りながら、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向け、適切な金融政策を行うことを期待しております。
(問)為替についてお伺いします。昨日、日米の両財務相が協調介入、円買いの協調介入を実施したと発表しました。介入前に比べて円相場1対ドルで6円以上円高方向に振れているかと思います。この為替の変動が日本経済に与える影響と経済財政運営に与える影響について、お考えをお伺いできますでしょうか。
(答)為替は物価も含めて経済へ影響が及ぶことでありますが、個々の為替の動きについてコメントすることは大変恐縮ですが、差し控えたいと思います。
 他方で当然、適切な経済財政運営をしていく上で、為替の動きが与える経済物価への影響等については、しっかり注視してまいる考えです。
(問)日曜日のNHKさんの日曜討論にご出演されて、そこで日本成長戦略本部に民間の方の登用をしたいと、大臣のお考えだということでご発言されていたと思うのですが、どのような規模で具体的にどのようにお進めになるとお考えなのか。もちろん民間の方の視点、知見を借りることはいろいろ有意義とは思う反面、利益相反の問題等も生じるかと思いますので、その辺の仕組みも含めて大臣としてどのようにお考えか、教えてください。
(答)先般のNHKの日曜討論でそのような発言をしたということですが、今手元に資料がないので何名かは申し上げられないものの、現在も民間企業の方がいらっしゃいます。これまで以上にそのような民間の企業の方々に、いろいろな採用の形もありますし、外部から知見をいただくということもありますので、その手法については具体的に何も現時点では決まっておりませんが、日本成長戦略を進める上で役所の公務員の目線だけではなくて、もちろん学者の方、そして民間企業の方々の知見をさらに活用させていただきたいと思います。ご指摘のそのような利益相反の問題が起きないよう十分注意し、関係者と緊密に連携しながら、今後の日本成長戦略の官民投資ロードマップの実行に向けて、民間の方の知見を活用させていただきたいと思います。
 ただ、どれくらいの規模でどの方をどう採用していくかということは全く決まっておりませんので、この記者会見の場でご報告できる機会がございましたら報告したいと思います。

(以上)