城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年7月7日
(令和8年7月7日(火) 10:17~10:26 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
おはようございます。本日、1点ご報告申し上げます。先週の3日(金)、連合が発表した「2026春季生活闘争第7回(最終)回答集計結果」によりますと、加重平均での月例賃金の賃上げ率は、5.01%となっており、一昨年・昨年に続き5%台の高水準の賃上げとなりました。今般の春季労使交渉における力強い賃上げの流れを、中小企業・小規模事業者の皆様や地方の事業者の皆様の賃上げにもつなげてまいります。具体的には、今年1月に施行された「中小受託取引適正化法」、いわゆる「取適法」の厳正な執行等により、官公需も含めた取引適正化を更に徹底してまいります。加えて、多様な経営課題に対するプッシュ型の伴走支援、生産性向上・省力化支援、M&Aや事業承継の環境整備に取り組み、中小企業・小規模事業者の皆様の稼ぐ力を抜本的に強化してまいります。引き続き、物価上昇を上回る継続的な賃上げの実現に向け、取り組んでまいります。2.質疑応答
- (問)先週発表の骨太原案をめぐって、財政健全化の表現が消えたことや金融政策についての言及の仕方をめぐって、市場関係者の間には円売りや下げ売りの材料になるといった見方も広がっていると思います。もちろん、金利上昇については成長期待の表れであるといった評価も一部にあることも承知しておりますが、ただ、そういった財政をめぐる表現変更についての影響ということについて、さっき申し上げたような受け止め方というのは正しいのか誤解なのか、大臣のご見解をお聞かせください。
- (答)ご質問ありがとうございます。ご指摘のような見方があることは承知しておりますが、骨太方針原案の趣旨と異なる受け止めであり、誤解であるとみております。財政健全化の記載ぶりについてですが、第一に、財政政策について、高市内閣においては「責任ある積極財政」の考え方の下、国内投資の促進に徹底的にてこ入れし、我が国の供給構造を強化しながら潜在成長率を引き上げていく。その上で、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑え、政府債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していくこととしており、野放図な財政政策をとるものでは全くございません。また、市場に対して重要なのは、財政健全化という言葉が入っているかどうかではなく、財政の持続可能性をどの指標で確認し、どのように実現していくかを具体的に示すことであると認識しております。なお、骨太方針原案においては「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」をバランスよく同時に実現すること、また、国・地方の総債務残高対GDP比の安定的低下を財政運営の中核に位置づけること、さらにPBについても債務残高対GDP比の安定的低下に向けて確認する指標とし、複数年度で管理することなどを明確にしております。これは決して財政規律を弱めるものではなく、むしろ財政の持続可能性をより具体的で検証可能な形で示すものだということです。
次に、金融政策への言及についてですが、骨太方針原案における金融政策の記述については、この記者会見でも従前から申し上げている趣旨と全く同じであり、また、金融政策の具体的手法については、日本銀行に委ねられるべき、という政府の立場に変わりはございません。実際に、先月(6月)の金融政策決定会合においては、金利引上げや国債買入れ減額の停止が決定されておりますが、これは金融緩和の度合いの調整や国債の市場機能回復に向けて、日本銀行の政策方針に沿って実施されているものであり、今後とも、こうした方針に沿って政策運営が行われるものと理解しております。
こうしたことから、一部では財政拡張路線のために、政府が低金利誘導を促しているという報道もありますが、そのような事実は全くございません。このような報道記事は承知しておりますけれども、私どもの意図が正確に伝わっていないということでありましたら、理解増進になお一層努めてまいる考えであります。 - (問)やや重ねて聞いて失礼ですが、財政健全化という言葉が入っているかどうかではなくとか、あるいは金融政策の表現が従前から同じであるというのはそれぞれおっしゃるとおりだと思いますが、とはいえ言葉も大事だと思いますし、骨太に入るかどうかというのは従前からおっしゃっていたことというより、やはり年に一度の基本方針に入るかどうかという点で注目を浴びるということは予想されることだと思うのですが、その辺のコミュニケーションについて、政府側として、原案段階ではありますけれども、問題はなかったのか、その点は大臣としてはいかがでしょうか。
- (答)私が記憶する限り、何か意図的に財政健全化という言葉を外す外さないということではなく、ご案内のとおり、高市内閣は、「責任ある積極財政」に基づいて、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」をバランスよく実現するということで、従来とはかなり違った形で経済財政政策に取り組んでおります。そうした観点から、これまで入っていたものが入っていなかったか入っているかどうか、ということではなく、あくまでも高市総理の経済政策ということで、このような内容になったということです。
繰り返し申し上げますけれども、財政規律を決して弱めるのではなく、むしろ財政の持続可能性をより具体的で検証可能な形でしっかりお示ししているとご理解いただければ幸いです。 - (問)少し関連で、念のため確認なのですけれども、意図が伝わっていないことがあれば理解促進に努めたいということなので、今回の一部のマーケットの見方を受けて、例えば原案の表現を変えるとか、そういうことを検討していらっしゃるわけではないという認識でいいのか、お伺いします。
- (答)現時点ではそういったご指摘を踏まえて原案を変更するということは考えておりません。
(以上)