城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年6月16日
(令和8年6月16日(火) 8:33~8:48 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
おはようございます。冒頭、1点ございます。高市内閣では、「責任ある積極財政」を始めとする、経済財政運営の考え方について、国内外からの理解と共感を得るため、首相官邸SNSで経済・財政の有識者へのインタビュー動画を発信するなど、情報発信の取組を強化しております。本日はその一端を、ご紹介したいと思います。首相官邸SNSにおけるインタビュー動画ですが、3月の経済財政諮問会議特別セッションにもお招きした、マサチューセッツ工科大学のオリビエ・ブランシャール名誉教授、マクロ経済学をご専門とする、一橋大学の砂川武貴教授、企業行動・生産性分析をご専門とする、学習院大学の滝澤美帆教授、エコノミストのエミン・ユルマズ氏に、高市内閣の経済財政政策について、様々な観点から、忌憚のないご意見を頂戴しているところです。「責任ある積極財政」に求められる視点、我が国の経済成長に向けて求められる政策について、ショート動画として、分かりやすくまとめておりますので、ご関心のある方はぜひご覧になっていただきたいと思います。こうした取組に加え、内閣府としても、経済財政諮問会議における政策議論や、月例経済報告・経済財政白書・世界経済の潮流など、内閣府独自の経済分析、GDP統計などの統計情報や研究活動の発信など、「内閣府経済財政政策X」を活用して、情報発信を強化しておりますので、ぜひご関心のある方はご覧になっていただきたいと思います。私としても、インタビューを通じて有識者の皆様からいただいたご意見を今後の経済財政運営に生かしていくとともに、私は、どちらかといえば内向的でシャイで表に出るのが苦手なのですが、先頭に立って、様々なツールを活用し、英語やドイツ語なども使いながら、積極的な情報発信に努めてまいりたいと考えます。今日いらっしゃっている報道関係の皆様、そしてこの動画をご覧になっている皆様も、是非とも何か良いアイデアがあれば教えていただければありがたく、ぜひご協力のほど、お願い申し上げます。
2.質疑応答
- (問)本日まで開かれている日銀の金融政策決定会合で、市場では政策金利が0.75%から1%に引き上げられるとの見方が多数を占めています。原油高や円安傾向が続き、物価上昇への対応が求められる中ですが、景気の下振れリスクとのバランスもあります。利上げが実施された場合、政府として実体経済への影響をどう注視していくか、必要に応じてどのような対応を検討されるか、大臣としてのお考えを教えてください。
- (答)日本銀行の金融政策決定会合が昨日に続いて今日も開催されているところですが、私もこの後出席しますが、このタイミングで私からご質問の件についてコメントすることは様々な影響等もありますので差し控えたいと思います。従来から申し上げているとおり、引き続き、日本銀行には、日本銀行法第4条及び政府・日本銀行の共同声明の趣旨に沿って、政府と緊密に連携し、十分な意思疎通を図りながら、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて、適切な金融政策運営を行うことを強く期待しております。
- (問)先日、中道改革連合の伊佐進一議員が、インターネット番組の「ReHacQ」でGDP統計の改定に関する発言をしました。伊佐議員は、高市政権下でGDPの計算方法を変更して数字を大きく見せたというような趣旨の発言をしておりました。これは、政権が統計を恣意的に操作したというような誤解も与えかねないかなと思うのですが、ご本人はその後、事実関係を確認した上で訂正して謝罪しております。この一連の出来事について、事実関係と、その上で大臣、もし受け止めがありましたらよろしくお願いします。
- (答)我が国の国民経済計算は、国際連合の定める国際基準に準拠して作成しております。2020年基準改定においては、2020年の名目GDPが14.4兆円改定されましたが、当該上方改定については、産業連関表等の大規模統計の取り込みなどを実施したことにより、統計改革として実現された基礎統計の拡充・改善等が反映され、経済実態をより的確に把握できるようになったものです。したがいまして、これまでは捕捉できなかったものを捉えることによって数値が積み上がったということだと思います。
この基準改定は、高市政権下で突然決められたものではございません。政権発足前から、公明党が与党であった頃から、統計委員会における専門的な審議を重ね、同委員会のご理解を得たものです。その上で、名目GDPの水準が変わることに鑑み、内閣府において、国民の皆様に向けた資料を作成し、2020年の名目GDPが14.4兆円上方改定されること、当該上方改定は、統計改革の結果として実現された基礎統計の拡充・改善等が反映され、経済実態をより的確に反映できるようになったものであることを事前にお示し、丁寧に説明してきたところです。したがいまして、高市政権下でGDPの計算方法を恣意的に変更し、数字を大きく見せたかのようなご指摘は、全く当たりません。先ほども冒頭ご紹介したように、GDP統計などの統計情報や研究活動の発信を「内閣府経済財政政策X」でやっていますが、GDP統計は、担当部局の職員が非常に高い専門性と強い使命感を持って、1人ではなく、大勢の職員で担当していて、一つ一つの数字に真摯に向き合って作成している国の基幹的な統計です。こうした統計について、あたかも政権が政治的意図を持って操作したかのような誤解を広げかねない発言は、統計への信頼を損ないかねず、また、日々、高い専門性と責任感を持って誠実に業務に当たっている担当職員の名誉にも関わるものですので、やはり看過できないと思っております。
他方で、伊佐議員ご自身が事実関係を確認した上で、既に謝罪・訂正されております。いずれにしましても、高市政権下でGDPの計算方法を変更し、数字を大きく見せたといったご指摘は全く当たらないという事実関係を、この場でしっかり強調させていただきたいと思います。 - (問)冒頭のご発言に関連にして、いくつかお伺いします。いろいろ発信されておられるということ、説明責任を果たしていただくという意味では大変結構なことだと思うのですが、1点目、インタビュー動画は4人の方でしたけれども、人選はどなたがどういう観点でなさっているのかということをまずお尋ねします。2点目、先ほど理解と共感を求めるとおっしゃったと思うのですが、理解のほうは分かるのですけれども、共感というのは感情として一般的に使われると思うので、政策を理解してもらうということと感情面まで共有するということは違うと思うので、あまり適切ではないように思うのですが、その言葉を用いられた意味をお尋ねしたい。3点目、発信されるのは結構なのですけれども、単に政府が一方的に発信するのではなく、質疑応答とか、そういう双方向性のある場が現政権は少ないのではないかと、総理に関して指摘もあるかと思いますし、城内大臣もいろいろお答えいただいていますけれども、やや繰り返しが多くて形式的と言いますか、想定問答的なお答えも多いように思いますので、広報されるのであればその分、双方向的にやっていただけないかという希望があるので、その点についてどうお考えか、3点お願いします。
- (答)大変、非常に重要で、しかも的確なご質問だと思います。1点目の人選について、基本的に私がこの人をインタビュー動画でやってもらいなさいといった指示をしたことはありません。事務方のほうで検討して、当然、私において、このような方にインタビューするということを了としたのであって、別の人にせよと言ったことはございません。2点目、たしかに理解と共感の共感というのは、ご指摘のとおりだと思います。押し付けるものではなくて、受け止める方が感じるものであるので、理解はする努力はしても、共感は押し付けになり、表現についてはご指摘のとおりだと思います。3点目、記者会見の場は私の方針として、やはり事務方とよくすり合わせており、自分の言葉で発言するということも全くないわけではありませんが、私自身は個人のいろいろな思い、主義主張、価値観はございますけれども、やはり大臣、政府の一員でありますので、できるだけ発言には慎重を期しております。安全運転と言い切れるわけでもないのですが、例えば、金利や為替、今日の日銀の金融政策決定会合もそうですが、やはり何か発言をすればそれが部分的に強調されるなど、いろいろなところに影響を与えてご迷惑をかけたりすることもありますので、なるべく慎重な発言をするように努めております。他方で、大臣職が解けて、一国会議員になりましたら、またしっかりと忌憚のない形で自分の意見を述べるのではないかと思います。ご指摘は確かにもっとだと思いますが、このスタイルはしばらく続けたいと思いますので、どうかご理解いただければと思います。非常に良いご指摘をいただきましてありがとうございました。
(以上)