城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年6月2日
(令和8年6月2日(火) 9:05~9:23 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
おはようございます。今日は「かりゆしデー」ですので、かりゆしを着ております。これはアロハシャツではございません。本日は、冒頭、1点ご報告申し上げます。昨日、第5回中堅企業・中小企業・小規模事業者の活力向上のための関係省庁連絡会議と、第3回賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するワーキンググループの合同会議を開催しました。先行きが不透明な中東情勢の中にあっても、高市内閣が掲げる「強い経済」の実現に向け、物価上昇を上回る賃上げを実現し定着させていくため、今、重要な局面にございます。会議では、労働供給制約社会における中堅・中小企業の「稼ぐ力」強化戦略(案)及び、官公需を含む価格転嫁・取引適正化について、各省庁における取組状況を報告いただいたと承知しております。中小企業の賃上げ環境整備は、「強い経済」の実現を目指す高市政権の運営の肝となる政策です。昨日報告のございました「労働供給制約社会における中堅・中小企業の『稼ぐ力』強化戦略(案)」も含め、この夏に策定する日本成長戦略へ位置づけ、スピード感をもって実行してまいります。
2.質疑応答
- (問)補正予算について1点伺います。総理から編成の指示が出る前、大臣は足下の物価高への対応と、令和7年度補正予算の着実な実行ということを強調されていましたけれども、その経済的な効果というのは検証されたのでしょうか。どのような検証を踏まえて今回の補正予算の編成が必要とお考えでしょうか。
また、もし検証していない場合は効果の検証なしに補正予算が必要となる理由について改めてご説明ください。 - (答)高市内閣では、総合経済対策・令和7年度補正予算の早期執行に努めてまいりました。足元の物価高への対応として盛り込みました1世帯(夫婦子2人)当たり、標準的に年間8万円を超える支援については、順次国民の皆様に事業や支援策が届いているところでございます。今般の中東情勢に対しては、原油価格が高騰する中、緊急的な激変緩和措置として、ガソリン、軽油、重油、灯油など補助を行っており、ガソリン価格を全国平均170円に抑制することで、暫定税率の廃止の効果も含め本年4月では、家計の直接的な負担を1世帯当たり2,600円程度軽減したと承知しております。これらの施策に加え、先日5月26日の閣議において、標準的な家庭で3か月で5,000円程度の負担軽減となる7-9月の電気ガス料金支援を実施すべく、一般予備費の使用を決定したところです。また、先般、総理が記者会見で述べられたとおり、今般の補正予算は、必要な施策を臨機応変に講じていくため、リスクの最小化の観点から、万全の備えを取るためのものです。具体的には、電気・ガス料金支援の対象とならない特別高圧電力やLPガスの利用者への支援など、地域の実情に応じた支援を強化できるよう、「重点支援地方交付金」を追加措置し、一般予備費の残高を1兆円に復元することと併せて、新たに「中東情勢等対応予備費」を創設するということです。
引き続き、中東情勢が物価動向や、経済に与える影響を注視しながら、状況に応じて必要な対応を行っていくとともに、持続的に国民の皆様の安心・安全な生活をお支えできるよう、高市総理のご指示の下、関係閣僚とも緊密に連携して、経済財政運営に万全を期してまいる考えです。 - (問)昨日発表された1-3月期の法人企業統計で、設備投資は前年同期比0.0%増と市場予想を下回りました。エコノミストからは、GDPの下押し要因になるとの見方も出ています。今回発表された設備投資への受け止めと、それを受けた日本経済の先行きについてお伺いします。
- (答)昨日公表された法人企業統計では、2026年1-3月期の設備投資は、製造業では、前年の生産能力増強投資からの反動減等により、前年同期比で減少となりましたが、非製造業では、前年同期比で増加となり、全産業でみますと、前年同期比でプラス0.0%とおおむね横ばいです。季節調整済み前期比では、マイナス2.0%となったと承知しております。企業の設備投資動向については、堅調な企業収益や投資意欲の強さから、基本的には持ち直しが続いていると考えておりますが、ご質問のございました来週月曜日のGDP2次速報の結果も含めて、各種データを精査していく考えです。
なお、企業収益については、昨日の法人企業統計において、AI、データセンター関連を中心に、全産業の経常利益は前年同期比プラス14.6%と6四半期連続の増益となりました。こうした高い企業収益は今後の設備投資を支えることになると考えております。 - (問)高市政権の掲げる積極財政にとって、市場の信認確保とコミュニケーションは重要な施策となっており、すでに諮問会議でもテーマとなっていると思います。他方、市場と投資家の捉え方は不確実性も多いと思うが、今後どのような発信を通じて信認を確保していきたいとお考えでしょうか。
- (答)高市内閣では、「責任ある積極財政」の考え方の下、予算全体のメリハリ付け等を通じて、財政の持続可能性にも十分配慮した経済財政運営を行ってまいりました。その点については、一貫して発信をしております。今般の補正予算においても、国債発行予定額全体の中で調整を行うことで、市中への発行総額は増やさずに対応することができるため、国債マーケットに大きな影響を与えることなく、実行可能と考えている旨を発信しているところです。
いずれにしましても、引き続き、市場動向や経済動向を常に十分注視しながら、「責任ある積極財政」の考え方に基づく「経済財政運営」を行い、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高対GDP比を安定的に引き下げてまいります。債務残高対GDP比などの財政指標の持続可能性の確認にも資するよう、成長率や金利など、不確実性を織り込む分析・検証を強化し、併せて、市場関係者との緊密な対話にも努め、マーケットからの信認を確保してまいる考えです。
また、先日、経済財政諮問会議に海外の有識者にお越しいただきました。有意義な議論を行いましたが、こうした議論を通じて、世界から学ぶ点と日本が発信すべき点を整理し、国際経済秩序の変化も踏まえながら、「責任ある積極財政」を含む日本の経済財政運営を国際的な議論の中で位置付け、市場からの信認確保につながる、国内のみならず国外にも分かりやすい一貫したメッセージを継続的に発信してまいる考えです。 - (問)社会保障国民会議の食料品消費税減税についてお伺いいたします。高市総理が検討を加速するとした食料品の消費税ゼロについて、政府与党内でも導入までの準備期間の短さなどから「1%」を推す声があります。政党間の議論が今後も続く中ではありますけれども、これまでのヒアリングなどを踏まえて大臣としては消費税0%と1%と、それぞれのメリット、デメリットをどのようにお考えでしょうか。
- (答)今、ご質問があったような、報道があることは承知しております。お尋ねの消費税減税の進め方については、社会保障国民会議の「実務者会議」において各党間で御議論いただいており、明日3日(水)の実務者会議においても「給付付き税額控除実施までの「つなぎ」について」議論されると承知しております。このため、政府としてこの場でコメントすることは差し控えたいと思います。
なお、今後のスケジュールを含めた「国民会議」の具体的な進め方については、会議の参加者とよくご相談しながら、夏前を目処とした中間とりまとめに向けて着実に取り組んでまいる考えです。 - (問)市場への発信ということで、債務残高対GDPの安定的引き下げということを強調されたかと思うのですが、この安定的引き下げといった場合に、責任ある積極財政の下で引き下がってはいくのだけれども、下がり方が従来の中長期試算よりは緩やかになると。今、例えば5年で20%ぐらい債務残高対GDP比が下がるような計算、15%か20%ぐらい下がる計算かと思いますが、これが例えば5%ぐらいしか下がらなくなったと、ただ下がってはいると。こういうのも安定的引き下げの範疇に入るのでしょうか。大臣の個人的なお考えで結構ですのでお聞かせください。
- (答)債務残高対GDP比の安定的な引き下げについては、経済財政諮問会議でも民間議員の方々を中心に議論しているところでございますので、私が個人的な見解をこの場で申し上げることは差し控えさせていただきますが、いずれにしても骨太の方針に向けまして経済財政諮問会議の議論も踏まえて、しっかり検討してまいる所存でございますので、繰り返しになりますが、個人的な考え方については、この場で申し上げることは、大変恐縮ですが差し控えたいと思います。
ただ、いずれにしましても、繰り返しになりますが、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくということについては変わりございません。 - (問)城内先生はいわゆる国旗損壊罪、この問題についてはライフワーク的に保守の立場から取り組んできたというふうに感じておるのですけれども、そのお立場とか信念、それは外交官であられたときにドイツですとか韓国ですとか、外国の国旗だけではなくて、自国の国旗も侮辱してはいけないのだという法制が、そういう国があるからだと。日本はアンバランスだというお考えから、今もそのお考えは変わらないのか含めまして伺いたいです。
- (答)大変恐縮でございますが、これは政府の記者会見の場でありますので、国旗損壊罪について、個人的な思いや考えがもちろんございますけれども、国旗損壊罪については担当ではございませんので、この場で国旗損壊罪についての私の考えや立場について申し上げることは差し控えたいと思います。
政府の役職を離れたらまたお聞きいただければ、国旗損壊罪について私の立場、考えについてはしっかり申し上げたいと思いますが、今、政府の役職についている限りにおいては担当ではないこの問題についてお答えすることは、大変恐縮ですが差し控えたいと思います。 - (問)政府のお立場のほうで伺いたいのですけれども、今、日経平均があと5%といくと7万円を超えるような、これはやはり責任ある積極財政というのですか。今の流れが少なくとも外国から買われているというか、その流れが、トヨタを抜くようなソフトバンクですか。異次元の世界が始まっているのですが、そういう大きな流れを城内先生はどうお考えになっているのか伺いたいです。
- (答)ご指摘の日経平均の話ですが、株価ですので、経済状況や企業の活動等の様々な要因により、市場において株価が決まるものでありまして、この記者会見でも繰り返し述べているように、日々の動向やコメントに対する評価について私の立場からコメントすることは、大変申し訳ありませんが差し控えます。
その上で、日本経済は、長く続いたコストカット経済から、その先にある成長型経済へと移行する段階まで来ております。高市内閣では、「責任ある積極財政」の下、長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足への流れを断ち切り、「危機管理投資」、「成長投資」により、世界共通の課題解決に資する製品・サービス・インフラを開発し、国内外に提供することによって、日本の成長につなげていく考え方です。いずれにしましても、現下の中東情勢の影響を注視しながら、回復過程にある日本経済をさらに成長させられるよう、これからも政策にしっかり取り組んでまいる考えです。
(以上)