城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年2月25日
(令和8年2月25日(水) 17:43~17:54 於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)
1.発言要旨
本日は、冒頭、月例経済報告等に関する関係閣僚会議の概要をご報告申し上げます。現在の基調判断につきましては、「景気は、米国の通商政策の影響が残るものの、緩やかに回復している」と、先月から表現を変更しております。景気が緩やかに回復しているとの基調判断は変わりませんが、米国の通商政策の影響について最新の企業決算を集計しますと、一部にその影響は残っているものの、全体の動きとしては改善していることが明らかになったことによる表現の変更であります。
先行きの表現については先月と同じであります。雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されております。ただし、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向といった景気を下押しするリスクについても引き続き注意深く見てまいりたいと考えております。
続きまして、本日の会議で私から説明した「今月のポイント」、GDP(国内総生産)成長率と今後の課題についてご紹介いたします。
2025年の実質GDP成長率は個人消費や設備投資が牽引する形で1.1%のプラス成長となりました。ただし、直近10-12月期につきましては、公共投資や輸出が前期比で減少したほか、設備投資も実質値では小幅なプラスにとどまっております。特に、公共投資や設備投資に関連することですが、建設に関する手持ち工事高、設備投資に関する機械受注の残高が積み上がっており、それぞれ受注は増加しているものの、工事あるいは生産がそれに追いついていないということであります。
現場における人手不足など、供給制約が需要の顕在化を妨げている、つまり、本来あるべき需要を取りこぼしている面があると考えております。これが日本経済の正に課題でありまして、供給力の向上に向けた投資促進等の取組を進めていく必要があると考えます。
このほか、会議の詳細につきましては、後ほど事務方からご説明をさせていただきます。
2.質疑応答
- (問)月例経済報告では、米国の関税政策の影響が和らいだということで表現を変更されましたが、米国は相互関税に関して違憲判決が出まして、新たに10%の相互関税を発動しました。この受け止めと、日本経済への影響、懸念などについて大臣のお考えをお聞かせください。
- (答)国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく米国の関税措置に関する判決や、それに応じて行われる米国からの新たな関税措置の発表等については承知しております。政府としては、この判決や新たな措置が日本経済に与える影響等を十分に精査しつつ、米国政府の対応を含む関連の動向や、昨年の日米間の合意に与え得る影響等について、引き続き高い関心を持って注視してまいる考えであります。
- (問)もう一点追加でお伺いします。今回、国会に日銀審議委員の人事が提示されまして、中央大学の浅田名誉教授と青山学院大学の佐藤教授が提示されました。市場ではこれはリフレ派だと受け止める向きもありますけれども、このお二人に期待すること、また、大臣の受け止めについてお伺いします。
- (答)本日、2月25日、野口氏と中川氏の後任として浅田統一郎(あさだとういちろう)氏及び佐藤綾野(さとうあやの)氏を日銀審議委員とする国会同意人事案が提示されたと承知しております。
日銀審議委員の候補者の人選に当たりましては、日銀法第23条で定められているとおり、「経済又は金融に関して高い識見を有する者、その他学識経験のある者」から任命することとしており、こうした観点から浅田氏と佐藤氏が最適任であると内閣において判断され、提示されたものであると承知しております。今後、衆参両議院よりご同意をいただいて、内閣において任命されることを期待しております。
引き続き日本銀行におかれては、日本銀行法第4条及び政府・日本銀行の共同声明の趣旨に沿って、政府と緊密に連携し、十分な意思疎通を図りながら、2%物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策運営を行うことを期待しております。 - (問)本日の資料にも物価動向のところで輸入物価についての言及がありますが、大臣はかつて円安が進んでいた局面、昨秋から冬にかけて、円安のマイナスがある一方で輸入物価は引き続き前年比を8か月か9か月ぐらい下回っているということで輸入物価を強調されておられましたが、直近の統計ですと、その前のリバイズもあってここ2か月連続で前年同月比も上昇しているかと思います。こうした輸入物価の動向について、あるいはそれが円安、為替相場との関係においてどうかということを含めて現時点での輸入物価に対する見方をお聞かせください。
- (答)消費者物価(総合)につきましては、これまで物価高の主因であった食料品価格の上昇、これが鈍化するとともに、政策効果によってエネルギー価格が低下したことによりまして、1月は前年同月比1.5%の上昇となるなど、最近は物価上昇に鈍化の兆しが見られております。
ただし、ご指摘の輸入物価ですが、足元、国際市況の影響で、銅や電子機器を中心に上昇傾向にあること、これに留意する必要があると考えています。また、一般論として申し上げますと、為替相場、これは輸入物価を通じて国内物価に影響する面がありまして、こうした点を含めまして今後の動向を注視してまいる考えであります。
その上で、この記者会見の場でも何度かご紹介させていただいているとおり、高市内閣、物価高への対応に最優先で取り組んでおりまして、総合経済対策、あるいは令和7年度補正予算において、ガソリン・軽油の暫定税率の廃止や補助による値下げ、1月、2月、3月の電気代・ガス代の支援、重点支援地方交付金による支援などを盛り込みまして、平均的な世帯として夫婦、子供2人の1世帯当たり標準的に年間8万円を超える支援を実施しております。こうした取組は、順次国民の皆様に届き始めておりまして、引き続き迅速な執行に努めてまいる考えです。
更に、賃上げの責任、これは事業者に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を整えることにより物価上昇を上回る継続的な賃上げを実現してまいりたいと考えております。 - (問)先ほどの日銀審議委員の質問に対する追加なのですけれども、金融市場では浅田先生はMMT(現代貨幣理論)とか、どちらかというとリフレ的な専門家という受け止めが多いと思うのですけれども、先ほどの月例を、城内先生の説明も含めて、やはり内外景気、高市政権として相当厳しく慎重に見ていらっしゃるのでこういった金融危機の専門家の浅田先生など厳しい経済に対応できる大胆な政策ができる方を選んだように受け止めてもよろしいのでしょうか。
- (答)これは、先ほど申しましたとおり、日銀審議委員の候補者の人選に当たっては、日銀法第23条で定められたとおり「経済又は金融に関して高い識見を有する者、その他の学識経験のある者」から任命することとしており、こうした観点から総合的に考慮して浅田氏と佐藤氏が最適任であると内閣において判断され、提示されたものと承知しております。いずれにしても、まだこれはご同意いただいておりませんので、衆議院、参議院の両院において同意いただいた上で内閣において任命されることを期待しております。
(以上)