小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年7月14日

(令和8年7月14日(火) 9:26~9:32  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 科学技術政策担当大臣として報告をいたします。昨日の参議院本会議において、「科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律の一部を改正する法律」が可決され、成立をいたしました。グローバル・スタートアップ・キャンパス構想は、研究開発期間が長く、多額の資金を要し、ハイリスクなディープテック分野について、その中核となるフラッグシップ拠点を整備し、研究開発から事業化、海外展開までを一気通貫で支援するものであり、コストのかかるウェットラボも含めたラボ機能も備えた拠点として運営されることが期待される中、採算性の観点から、民間のみでは今まで実現が難しかったものです。このような世界最高水準のイノベーション・エコシステムのハブを構築するという前例がなく、挑戦的な取組の実施に当たっては、その運営を担う機構の安定的な経営は本構想の実現に不可欠であります。内閣府として、必要な財政上の措置をしっかり講じて、我が国に世界最高水準のイノベーション・エコシステムを構築し、社会課題の解決と経済成長を実現すべく、必要な取組を推進してまいります。
 次に、科学技術政策担当大臣及び人工知能戦略担当大臣として報告をいたします。本日、「統合イノベーション戦略2026」等、4件が閣議決定されました。まず、「統合イノベーション戦略2026」ですが、本年3月に閣議決定した第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の1年目の年次戦略であり、基本計画の6つの柱に基づき、特に重点を置くべき施策をまとめております。続いて、「人工知能基本計画」ですが、「信頼できるAI」で社会全体を駆動する「AX(AI Transformation)」を実現することを基本的な考え方とし、AIにかかるリスクを適切に管理し、人とAIの協働の在り方を探求しながら、AIを前提として行政、産業、暮らし、危機管理の仕組みそのものを作り替える「日本AX」に取り組むものです。最後に、「令和8年度特定新技術補助金等の支出の目標等に関する方針」及び「指定補助金等の交付等に関する指針」ですが、スタートアップ等への国の研究開発支援に係る今年度の支出目標額を1,444.2億円とするなどの決定を行いました。内閣府としては、本日閣議決定された各計画や方針等に基づく施策を、関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいります。
 次に、日本学術会議の担当大臣として報告をいたします。昨日13日に、日本学術会議が主催する「持続可能な社会のための科学と技術に関する国際会議2026」に出席をいたしました。本会議は、国内外の有識者を招き、「科学の信頼性向上:公共善としての科学の政策立案における役割」をテーマとして開催されたものです。開会に際しての挨拶において、会議での議論が、科学への信頼向上の必要性について理解を深め、科学・政策・社会のより良い関係の在り方に資することを期待する旨をお話しいたしました。また、会議出席に先立ち、日本学術会議の会長、副会長とも懇談を行いました。今後も引き続き十分な連携を図ってまいりたいと考えます。

2.質疑応答

(問)先日の総合科学技術・イノベーション会議で高市総理が強調したように、技術で勝って、ビジネスでも勝つためには、科学技術・イノベーション力の向上を図るとともに、科学研究と社会実装を一体的に推進していくことが必要だと思います。そのためには、イノベーション・エコシステムを形成する必要があるんですけれども、各省庁とか産学官を横断して、つなぐ役割が内閣府やCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)に求められています。大臣として、つなぐためにどのような取組を進めるのか、教えてください。
(答)ご指摘のとおり、内閣府が、各省庁をつなぎ、更には各省庁を通じて産学官もつないでいくことが非常に重要だと認識をしております。今般の「統合イノベーション戦略2026」の策定に当たっても、内閣府において各省庁との総合調整をし、各省庁の連携を適切に促してきたところです。また、第7期「科学技術・イノベーション基本計画」においても、国家戦略技術領域について、CSTIが司令塔となって関係省庁間で連携をして、一気通貫支援によって科学と産業を結び付けることとしております。このような取組を通じて、内閣府が関係省庁との連携推進の役割を積極的に果たしつつ、イノベーション・エコシステムの形成を進めてまいりたいと考えます。
(問)AIを利用した作品の取扱いについて伺います。音楽著作権を管理するJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)は、人間の創作的関与が認められない作品を管理しないとする方針を発表しました。AIの高度化や普及が進む中、こうした創作的価値に対する指針の公表をどのように評価していらっしゃいますでしょうか。一方で、何に創作的価値を見出すかという点で議論の余地も残っておりますが、創作的価値に関する議論の現状や政府の方針についても併せてお願いいたします。
(答)JASRACにおいては、音楽著作権の管理を行う上で、AIを利用した作品の取り扱いについてガイドラインを公表し、これに基づく運用を行っているという旨は承知をしております。ただ、個別事業者や団体の取組内容そのものについてコメントを行うことは差し控えたいと考えます。AIと著作権の考え方については、一昨年文化庁がとりまとめを行っていると承知しておりますが、飛躍的なAI技術の進化により、今後、想定していなかった事例が出てくることも考えられます。政府としては、知的財産推進計画2026にあるとおり、知的財産法やAIガバナンスに関するガイドライン等の必要な更新を適時行い、社会に分かりやすい形で周知を行ってまいりたいと考えております。

(以上)