小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年6月16日
(令和8年6月16日(火) 9:05~9:13 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
知的財産戦略担当大臣として御報告いたします。6月12日に知的財産戦略本部を開催し、本部長である総理ご出席のもと、「知的財産推進計画2026」を決定いたしました。
これから取りまとめられる成長戦略を、真に実効性あるものとするため必要となるのは知財・無形資産である、とのコンセプトのもと、テーマを「成長戦略を支える知財戦略の推進」と掲げました。
具体的には、生成AIの進展や経済安全保障の重要性の高まりなど、近年の経済社会を取り巻く環境の変化を踏まえ、戦略17分野や企業経営への知財活用促進や生成AIの進歩の促進と知的財産権の適切な保護の両立、コンテンツ分野への大規模・長期・戦略的な官民投資の促進などを進めることとしております。
官民連携のもと、政府一丸となって「知財推進計画」の取組を推進してまいります。
次に、宇宙政策担当大臣として御報告をいたします。
6月12日金曜日、H3ロケット6号機の打上げが成功いたしました。
昨年12月のH3ロケット8号機の失敗以降、原因究明と対策検討に御尽力され、今般の成功を収められた関係各位に心より敬意を表します。おめでとうございます。
今回、H3ロケット30形態試験機の打上げに成功したことで、これまで打上げを実施してきた22形態や24形態と併せて、H3ロケットの全ての形態の打上げに成功したことになります。
今後、国内外の多様な打上げ需要に対応し、H3ロケットの活用が更に促進されることを期待しております。
また、同日、第34回宇宙開発戦略本部を開催し、「宇宙基本計画工程表改定に向けた重点事項」を決定いたしました。
高市総理からは、宇宙への投資は「次世代の国家インフラへの重要な投資」であるとし、宇宙を活用した防衛力の抜本的強化、ロケット・射場への重点支援、準天頂衛星システムの拡充と利活用の推進、「宇宙戦略基金」の推進、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)や内閣府宇宙開発戦略推進事務局の体制強化などの必要性のほか、こうした取組を加速させていくため、来年の「宇宙基本計画」の改定を目指し、作業を加速するようにご指示がありました。
決定した重点事項に従い、関係各省及び関係機関と連携し、宇宙政策を強化してまいります。
最後に、昨日、H3ロケット9号機による「みちびき7号機」の打上げが8月7日金曜日に再設定されました。
H3ロケットや準天頂衛星システムの利活用により、我が国の宇宙産業の一層の発展につながるよう、政府を挙げて積極的に取り組んでまいります。
2.質疑応答
- (問)「知的財産推進計画2026」について教えていただきたいんですが、知財侵害が生じた際にも、損害の回復と侵害者の利益の剥奪を確実にする民事救済措置の導入、あと集団的な権利交渉を可能とする仕組みの構築の検討を進めるとしていますけれども、今後、どういったスケジュール感で進めるのか教えてください。
- (答)先日決定した「知的財産推進計画2026」では、知的財産の侵害抑止の実効性を高めるためには、侵害が生じた際に迅速かつ適切に紛争を解決できる環境整備が不可欠であるとの認識から、ご質問にあった損害の回復、そして侵害者の利益の剥奪を確実にする民事救済措置の在り方を検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
集団的な権利行使を可能とする仕組みについては、権利を一元的に集約して行使する、他分野における取組を参考にしながら、具体的に検討を進めることとしております。
具体的な進め方、スケジュール等については、関係省庁と協議のうえ、調整及び検討を進めていくことになりますが、こうした取組を着実に推進することにより、強い知的財産権を基盤として、我が国の経済成長の要である知財の創造意欲が促進されるようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 - (問)12日に有識者会議が、改定マテリアルの推進方策をまとめました。改めて御所感をお願いします。また、日本のマテリアルに期待するものをお聞かせください。
- (答)6月12日に、マテリアル戦略有識者会議の山岸座長より、改定マテリアル戦略の推進方策の提言をいただきました。
座長からは、特に、我が国の基幹産業であるマテリアルで「勝ち続ける」ことが必要、との力強いコメントをいただいたことが印象的でありまして、私も以前より、まさにそのように感じている旨を申し上げたところです。
「勝ち続ける」ためにも、提言のうち、例えば、開発速度を従来比10倍にするAI駆動マテリアル開発拠点の形成や、資源リスクを克服する新たなマテリアルの創生、そしてそれを支える人材育成は、政府としても強力に取り組むべきと感じました。
マテリアル分野の研究開発を強化し、新素材・新材料を創出することは、我が国の産業の不可欠性・自律性の確保といった観点からも非常に重要であると認識をしており、関係府省と連携し、いただいた提言の内容の実現にしっかりと努めてまいりたいと考えています。 - (問)一つ前の質問に戻るんですけども、「知的財産推進計画2026」に関連してお伺いします。計画では、生成AIの要約サービスを巡り、著作物の不正利用を防ぐため、robots.txt(ロボッツテキスト)等の遵守等の措置の在り方について課題の整理を行うと明記しました。日本新聞協会は、今年4月、権利者によるオプトアウトをAI事業者に尊重させる法的義務が必要との声明を発表しておりますが、生成AIと著作権をめぐる課題についてどのようにお考えでしょうか。また、推進目標を短期・中期と設定されましたが、具体的な進捗目標などがあればご教示ください。
- (答)ご指摘の声明について承知しております。
今般、決定された「知的財産推進計画2026」においては、生成AIによる要約サービスと、データの自動収集プログラムであるクローラーに対する立ち入りのルールを示すrobots.txt等の関係について、不当な利用行為の防止につながるよう、どのようなクローラーを使っているかといった情報の開示やrobots.txtの遵守等の措置の在り方について課題の整理を行うこととしており、ご指摘の声明にも関連するものと考えております。
具体的な進め方については、今後、関係省庁と協議のうえ検討することとなりますが、引き続き、権利者側、AI事業者側両者の意見や海外の動向を踏まえつつ、生成AI技術の進歩の促進と知的財産権の適切な保護の両立に向けて取り組んでまいりたいと思います。
オプトアウトなど、いろいろ言っていただいているのですが、今、具体的に申し上げられる状況ではなく、しっかりと進めていきたいと考えています。 - (問)8月7日のH3ロケット9号機について伺います。政府衛星の打上げが本格再開するに当たって、内閣府の「みちびき7号機」を打ち上げることになったことの意義と、12日に決定した工程表改定に向けた重点事項にも盛り込まれました7機体制の早期構築をいつ頃までに実現したいか教えてください。
- (答)日本独自の衛星測位システムである準天頂衛星システム「みちびき」は、我が国の経済・社会にとって重要な基盤インフラとして、現在、5機で高精度の測位サービスを提供しているところです。みちびき7号機が打ち上げられることで、より安定した測位サービスの提供が可能となります。
みちびき5号機の喪失の影響を踏まえて、7機体制構築に向けた今後の対応については現在、検討しており、現時点で具体的なスケジュールについて確定的なことは申し上げられないのですが、いずれにしても、みちびき7号機を着実に打ち上げ、7機体制の早期構築、そしてバックアップ強化等を実現する11機体制に向けた開発の加速に努めてまいりたいと考えています。
(以上)