小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年6月2日
(令和8年6月2日(火) 9:05~9:13 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
人工知能戦略担当の大臣として報告します。5月29日に、米国OpenAI社のジェイソン・クウォン最高戦略責任者(CSO)による表敬を受けました。
クウォン氏からは、OpenAI社が、我が国のAISI(AIセーフティー・インスティテュート)との間で、AIの安全性評価等について協力していく旨の覚書を締結したとの報告を受けました。
本覚書により、今後両者間で、AIの安全性評価やサイバーセキュリティに関する協力が進むことを期待しています。
政府としましても、引き続き、AISIの機能強化にスピード感を持って取り組んでまいります。
2.質疑応答
- (問)東北大学の宮田教授のグループが、高齢者に4か月、PAI-1阻害剤を経口投与することで、生物学的年齢が2、3歳若返ったとする臨床試験の結果を公表しました。大臣として受け止めと、あと今後、健康長寿につながる研究についてどのように取り組んでいくのか教えてください。
- (答)政府としては、健康長寿社会の実現に向けて、令和7年2月に第3期「健康・医療戦略」を策定し、各種施策を推進しているところであります。
今回の臨床試験について、意欲的なものであると受け止めており、歓迎したいと思います。
本件は、東北大学が創薬シーズを創出し、大学発スタートアップがそれを引き継いで実用化を進めたことによる成果であり、基礎研究から臨床、そして実用化までを切れ目なくつなぎ、出口志向で一体的に推進する健康・医療戦略の考え方に照らしても、好事例であると考えております。
PAI-1阻害剤は、東北大学において創生されたものでありまして、老化に加え、がんや抗血栓など、多様な作用を有することが特徴であるところ、これまでAMED(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構)の支援の下で、複数の研究プロジェクトにおいて多様な疾患領域への応用研究が進められてまいりました。
「創薬・先端医療」は、高市内閣において策定を進めている日本成長戦略の17のテーマの一つでもあるところ、今後も、国民の健康に資する成果を継続的に創出し、確実に社会実装へつなげていくため、しっかりと支援に取り組んでまいりたいと考えます。 - (問)ワクチン開発の関連でお尋ねいたします。コンゴ民主共和国でエボラの感染が拡大しています。ワクチン開発の司令塔、SCARDA(先進的研究開発戦略センター)によるエボラワクチン研究の支援や国際協力の状況を教えていただきたいのと、SCARDAが間もなく発足5年となる中で、エボラなど致死率の高い感染症が将来国内で発生した時に備えた研究開発体制の整備状況をお願いいたします。
- (答)エボラ出血熱については、本年5月17日にWHO(世界保健機関)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と判断し、現在、多数の死者が出ているとの報道があることは承知しております。
お尋ねのAMEDのSCARDAでは、令和3年度末より、ワクチン戦略に基づいて、「ワクチン・新規モダリティ・治療薬等研究開発事業」において、エボラ出血熱を含む重点感染症に対するワクチンの研究開発を進めているところです。
また、欧州のCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)などの国際機関との覚書を締結し、定期的に情報交換を行うなど、感染症有事に備えた国際的な連携も行ってきております。
このほか、ワクチンに応用可能な新たな技術開発や、既存のワクチン技術を改良する研究なども並行して進めており、未知の感染症の発生に備えた研究開発にも取り組んでおります。
感染症有事の際には、いち早く国産ワクチンを開発し、迅速に感染症への対応ができるように、引き続き関係省庁とも連携しながらワクチンの研究開発を進めてまいりたいと考えております。 - (問)最初の発言にもありました、米国OpenAI社との協力についてお伺いします。先週、CEOと会談したということなんですけれど、日本政府や企業との連携強化についても会談したのかなという風に思っております。どういった分野でどういった連携を目指すものなのか、政府としてどのように関わろうとしているのか、教えてください。
- (答)さきほど申し上げたとおり、5月29日に、米国OpenAI社のジェイソン・クウォン最高戦略責任者による表敬を受けまして、クウォン氏からは、AISIとの間で、AIの安全性評価等の協力に係る覚書を締結した旨の説明を受けたところです。
その際、私からは、新たに開発された高性能AIについて、AISIを含む日本政府や我が国の企業による利用を早期に可能にすること、そして特に、高性能AIに対するAISIへの先行的なアクセスを認めることを要請させていただきました。
本覚書を契機に、今後、OpenAI社とAISIとの間で、AIの安全性評価、そしてサイバーセキュリティに関する協力が進むことを期待しているところです。 - (問)AIを活用して科学的発見や技術革新を加速させる米国の国家プロジェクト「ジェネシス・ミッション」に日本政府が参画する方針であることが分かりました。科学分野におけるAI活用の可能性、それから先端分野でのAI活用における他国との連携の意義について、それぞれどのようにお考えでしょうか。
- (答)科学分野におけるAI活用は、科学的発見やイノベーションを飛躍的に加速させるなど、新しい知を生み出す上で極めて有効であると考えており、本年3月に閣議決定した第7期「科学技術・イノベーション基本計画」においても、強力に推進していくこととしております。
また、他国との連携は、相互の強みを補完し合う協力関係を、戦略的に深化させることが重要だと考えています。日本が有する世界トップクラスのデータや計算基盤等の強みを生かして、世界トップレベルの研究機関・研究者と共に大きな成果を上げていただきたいと考えます。
米国をはじめとする主要国・地域との二国間・多国間の対話の枠組みを通じて、分野・目的に応じた戦略的な連携を推進していくことが必要であり、これらの連携を通じて、国際的な共同研究を進めてまいりたいと考えています。 - (問)外国人に対する公平性について質問させていただきます。高市衆議院議員は、2010年3月10日、衆議院外務委員会で『大半、自由意思で居住「外務省、在日朝鮮人で発表」戦時雇用は245人』の記事を引用し、外務省から一次資料を提出させたことで、戦後、強制されてきたのだからと、あらゆる「特別枠」を要求してきた在日朝鮮人の主張の根拠が失われました。そこで、夏にまとめると言われている外国人の受入れ等総合的対応策で、様々な案件が審査されていますが、特別資格としての認識されてきた、いわゆる「通名」の報道を含めて、全面的に禁止することが入っていませんので、特定外国人だけに認めている通名の全面的禁止を外国人政策の公共性を担保するために必要と思われるが、外国人政策担当大臣の見解をお聞かせください。
- (答)まず、前回の記者会見でも申し上げましたが、政府として、夏に総合的対応策を新たに発表すると決定した事実はございません。その上で、外国人住民の通称については、総務省にお尋ねをいただきたいと思います。
(以上)