小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年5月12日
(令和8年5月12日(火) 9:05~9:15 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
人工知能戦略担当大臣、健康・医療戦略担当大臣、経済安全保障担当大臣及び科学技術政策担当大臣として御報告をいたします。5月3日から6日までインドを訪問いたしました。
5月4日は、インド工科大学デリー校を訪問し、同大学におけるスタートアップ・AI分野での取組について説明を受け、ランガン・バナジー学長らと今後のAI主権の考え方等に関する意見交換を行うとともに、フィジカルAIの研究現場を視察させていただきました。
また、同日、ジテンドラ・シン科学技術専管閣外大臣とAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)とインド政府・機関との共同研究に係る協力覚書署名の披露式に立会いました。その後、同大臣とは、量子分野に関する協力趣意書への署名を行った上で、量子分野や国際頭脳循環における協力等について意見交換を行い、今後も連携を深めていくことを確認いたしました。
さらに、同日、アシュウィニ・ヴァイシュナウ インド鉄道・通信・電子・IT大臣とAI分野における日印協力の現状と今後の可能性について意見交換を行うとともに、 AIサミットの日本開催に向け協力を求め、デジタル分野における進化した「自由で開かれたインド太平洋、FOIP」の取組について説明を行いました。
5月5日は、国外出張中のスブラマニヤム・ジャイシャンカル外務大臣の代理であるヴィクラム・ミスリ外務次官と、我が国の経済安全保障政策や、先ほど同様、進化したFOIPの取組について説明し、これらを加速化するためのインド政府の理解と協力を求めました。
また、同日、ジャガット・プラカシュ・ナッダ保健・家庭福祉大臣と、健康・医療分野の二国間協力について意見交換を行うとともに、「第3回日印ヘルスケア合同委員会」を共同議長として開催いたしました。
さらに、同日、キシャン・レディ鉱山大臣兼石炭大臣とお会いし、インドの重要鉱物開発に日本が協力を深め、日印両国間でより強靭かつ持続的なサプライチェーンを形成していくことを確認いたしました。
本出張の成果を最大限に生かして、これらの分野における国際協力を戦略的に推進していく所存です。
2.質疑応答
- (問)今回のインド訪問では、量子技術に関するLOI(Letter of Intent)やAMEDのMOC(Memorandum of Cooperation)が結ばれましたけれども、今後、どうやって、それを具体化していくのか。また研究開発で最も重要になるのが人材なんですけども、人材交流についてはどのように進めていくお考えでしょうか。
- (答)今回のインド訪問の機会に、私とジテンドラ・シン科学技術専管閣外大臣との間で署名した量子分野におけるLOI(協力趣意書)は、量子分野における研究・イノベーションについての対話、産学連携、人材育成・交流を柱に、将来の具体的な協力テーマを探索していくための協力の枠組みを定めたものであります。
シン大臣との意見交換では、私から、産業技術総合研究所のG-QuAT(量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター)を例に、量子分野の研究を一層進めていくためには両国の拠点同士の連携が重要であり、今後更なる協力の可能性があることを指摘させていただきました。そのところ、シン大臣からも、そのような協力を歓迎するとの御発言がありました。
今回の署名を起点に、拠点間の協力を軸に人材交流や共同研究などが一層活発化し、日印間の量子分野の協力が着実に具体化していくことを期待しております。
また、AMEDのMOCは、インド科学技術庁及びインド医学研究評議会との間の科学技術・医療分野の研究協力に係る覚書でございます。本覚書に基づいて、両国の研究者による共同研究プロジェクト、合同セミナー、人材交流等の共同活動が実施されていくものと認識をしております。 - (問)内容は違うものをそれぞれ1問ずつ質問させていただきます。まず、インドとの量子技術協力についての話です。4日にインド政府と交わされた量子技術協力に関する文書について伺います。官民投資ロードマップ素案には、国産量子コンピューターのインドやASEAN(東南アジア諸国連合)での導入を目指すとの記載がございますが、日本政府としては、特にインドのどのような産業での活用を見込んでいらっしゃるのでしょうか。
- (答)今回署名した量子分野の協力趣意書は、特定の産業での量子コンピュータの活用を直接念頭に置いているものではないものの、今次の署名を通じて、両国の量子分野での協力を進めることを通じて、将来の産業応用につなげていきたいというふうに考えております。
今後、例えば、素材開発、創薬、物流、エネルギーなどの分野を中心に活用の可能性を日印で検証していくことが考えられると思っております。まずは、両国の研究拠点間の連携を入口としまして、協力を深め、段階的に産業応用に広めてまいりたいと考えます。 - (問)外国人政策についてお伺いします。国が昨年10月に取得要件を厳格化した「経営・管理」ビザを巡り、新基準での申請件数が旧基準時と比べて、1か月当たり約96%減少し、ペーパーカンパニーを隠れ蓑とした不適正なビザ取得に歯止めがかかった形になりました。一方で、個人経営が多い飲食業界の外国人を中心に、猶予期間があってもビザ更新に不安が残るとの声も上がっております。前者についてなんですけども、減少率についての受け止めと、旧基準でビザを取得した外国人が趣旨に則って適正に国内に滞在していたのか、その実態や詳細の調査状況についてお伺いします。後者については、取得要件厳格化に伴う経過措置や今後の対応方針についてお伺いしてよろしいでしょうか。
- (答)まず前提として、在留資格「経営・管理」の運用は法務省の所管ですが、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣として総合的対応策を取りまとめておりますので、その観点から申し上げると、許可基準を見直したことで、移住目的の方法として在留資格「経営・管理」が悪用される懸念は一定程度払拭できたのだろうと考えております。
また、新たな許可基準に基づいて、我が国の経済・社会の活性化に資する者の在留を認めるという、本来の同在留資格の目的に沿った形で運用されつつあると認識をしています。
御質問の後段について、改正前から在留資格「経営・管理」で在留中の方についてですが、改正後の許可基準を直ちに適用することなく、3年の猶予期間を設けるなど一定の配慮を行うこととしています。ただ、当然、誰でもというわけではなく、適切に在留されている方のみですけれども。
そして、引き続き、法務省において、事業の実態に疑義のある案件については、審査を担当する職員が事業所に出向いて実地調査を行うとともに、改正後の許可基準に基づいて適切に審査されるものと承知しています。
担当大臣として、法務大臣と連携し、総合的対応策に基づいて、「経営・管理」をはじめとする在留資格が、本来の趣旨に沿った形で運用されるよう、更なる適正化に向けて検討を進めてまいりたいと思っております。
これは、「経営・管理」だけの問題ではなく、「経営・管理」が96%減って、他のところで、また本来と違う目的で在留資格が取られるようなことがあってはいけませんので、全ての資格をしっかりと本来あるべき姿に戻していくということであります。 - (問)5月5日、テレビ朝日『グッドモーニング』が午前6時20分頃なんですが、バナナの出荷業者のインタビューを報道し、ナフサがあと2か月ぐらいで切れると。7月には、15倍ぐらいになり、ナフサを中国から輸入も考えていると報道しました。高市首相、小野田大臣も出席した会議でナフサも原油も年を超える目処がついたと発信しているのに、テレビ朝日は国民に不安を煽る報道犯罪ともとれる虚偽を放送したと判断することもできるが、直接的には、総務省と経済経産省の案件なんでしょうけど、経済安全保障担当大臣の見解をお聞かせください。
- (答)御指摘の通り、総務省の所管になっておりますので、私としては報道にお答えする立場にはございません。
- (問)政府は、自治体のIT機器の中国製品を排除して、政府認定品のみを使用可能と決めましたが、以前、大臣が議員会館の「中国製掃除ロボット」を問題視していましたが、IT企業に含まれてないからなのか、調べても掃除ロボットは入っていないようですが、経済安全保障担当大臣の見解をお聞かせください。
- (答)地方自治体のIT調達については、令和6年改正の地方自治法において、サイバーセキュリティー対策の実施が義務付けられたところでありまして、詳細については、総務省が今年の夏頃を目処に省令等で掲示し、その中で調達に係る必要なサプライチェーン・リスク対策についても位置づけられていくものと承知をしております。
なお、このサプライチェーン・リスク対策は、特定の国、企業の製品を排除することを目的とするものではなく、情報の窃取・破壊等のリスクがあるITシステムや機器を調達しないようにするためのものであると聞いております。
その上で、対象機器については、ご指摘の清掃ロボットのような特定の用途に使用する機器であっても、通信回線に接続する機能を備えているものは含まれ得ると承知をしておりますが、詳細については総務省にお尋ねをお願いします。
(以上)