小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年4月21日

(令和8年4月21日(火) 9:05~9:16  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 健康・医療戦略担当大臣として御報告いたします。昨日、本年2月に医薬品開発協議会に有識者としてご参加いただいた、中外製薬株式会社の、浮間工場を視察いたしました。最先端の抗体製剤関連の製造技術が結集した施設を視察させていただくとともに、日本の製薬業界が直面する国内外での課題について意見交換をいたしました。新薬の開発や国際動向について理解を深めるとともに、研究開発や製造管理におけるAI活用と人材育成の重要性を改めて感じたところです。今回の視察の成果を踏まえつつ、日本成長戦略の私の担当分野の1つである、創薬・先端医療分野の戦略の取りまとめを進めるべく、関係省庁とも連携しながら引き続き尽力してまいります。
 次に、経済安全保障担当大臣として報告をいたします。昨日4月20日に、英国のイヴェット・クーパー外務・英連邦・開発大臣との会談を行いました。私からは、英国との間で、サプライチェーンの強靱化や重要技術の促進等、経済安全保障分野での連携を一層深めていきたい旨を伝えました。クーパー大臣からは、両国は経済安全保障分野で異なる強みや知見を有しており、相互補完的に協力し合える関係性にあるため、更に協力を強化していきたいという旨のご発言がありました。引き続き、両国間の協力関係をますます強化すべく取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)先日、東海国立大学機構と仏国の国立科学研究センターが共同で「糖鎖イノベーション国際研究ラボ」を設立しました。この新しいラボについて、大臣の期待を教えてください。
(答)名古屋大学においては、日仏の研究者が結集する体制の下で、名古屋大学と岐阜大学で構成する糖鎖生命コア研究所、iGCOREも参画する形で「糖鎖イノベーション国際研究ラボ」を学内に設置したと承知しています。また、名古屋大学に海外連携の研究ラボが置かれるのは初の試みというふうに聞いております。
 糖鎖研究は、日本が国際競争力を有する研究分野の一つでありまして、政府としてはAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)において、がん・認知症・肝疾患などといった疾患に対する糖鎖研究について、基礎研究から実用化を見据えた様々なプロジェクトを支援しているところです。名古屋大学のこうした取組は大変意欲的なものと受け止めておりまして、歓迎したいと思います。
 引き続きAMEDによる支援を通じて、糖鎖研究を含め、医療分野の研究開発、しっかりと推進してまいりたいと思います。
(問)知的財産戦略に関連してお伺いします。映画の内容を文字で説明した「ネタバレ記事」をインターネット上に投稿したとして、著作権法違反に問われたサイト運営会社代表の男に対し、東京地方裁判所は16日、懲役1年6月、執行猶予4年、罰金100万円の有罪判決を言い渡しました。知的財産戦略の担当大臣として、判決への受け止めをお聞かせください。また、こうしたネタバレ記事は映画にとどまらず漫画やアニメなど、多くの分野で散見されます。現在の対策状況、それから今後の方針についても併せてお願いします。
(答)御指摘の報道は承知しておりますが、個別の事案に対するコメントは差し控えさせていただきます。一般論として申し上げますと、クリエイターやコンテンツ事業者が適切に対価を得て、更なる創作活動や事業につなげるという好循環はコンテンツ産業の振興に不可欠であります。著作権制度を所管する文化庁においては、例えば2023年に策定した「インターネット上の著作権侵害対策ハンドブック」において、いわゆるネタバレサイトやファスト映画なども海賊版の形態の一つとして位置付けるとともに、海賊版対策について、権利者の対応を含めた詳細な情報をとりまとめ、周知を図るなどの取組を進めていると承知しています。
 また、経済産業省の事業の一環として、CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)が実際の被害状況を取りまとめ、課題を明らかにする等の活動も行っていると承知しています。引き続き関係省庁と連携しつつ、海賊版対策に係る総合的な対策に取り組んでまいりたいと考えます。
(問)高市内閣の発足、大臣ご就任から半年を迎えるに当たり、これまでの半年間をどのように振り返っていらっしゃるのかをお伺いします。手応えを感じた取組や、課題や難しさを感じたことがあればお聞かせください。また、改めてご自身に求められている、期待されている役割は何か、今後の抱負についてもお伺いします。
(答)昨年10月の高市内閣の発足以来、半年が経過したということで、この間、例えば、外国人政策においては本年1月、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を取りまとめ、各種施策を着実に進めるとともに、不断の検討を行ってまいりました。
 経済安全保障においては、昨年12月に経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」に人工衛星等の4物資を追加したほか、先月、同改正法案を国会に提出いたしました。
 科学技術政策においては、先月、第7期「科学技術・イノベーション基本計画」を策定し、「科学の再興」をはじめ、イノベーションを生み出すための社会システムの再構築に向けた取組を開始しております。
 加えて、国会での御議論への対応、国会の先生方の質問への対応、諸外国の大臣等との会談、多方面に渡る会議への出席、最先端の研究等の現場の視察などを通じ、担務が非常に幅広い中、その1つ1つがどれも重要であり、着実に推進していく必要性を日々、再認識しているところであります。
 また、目下の中東情勢の影響を受けた対応については、4月10日の関係閣僚会議における総理のご指示を受けて、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣である赤澤大臣をはじめ、関係閣僚との連携を密にするとともに、先を見越した対応が必要となる物資については、各省における精査の結果を踏まえて、特定重要物資としての指定も検討してまいりたいと思います。
 今後も、各担務に加え、日本成長戦略本部の17の戦略分野のうち、AI・半導体、造船をはじめとする7分野の検討の深化、そして国会に提出した経済安全保障推進法改正案等の審議への対応など、引き続き気を引き締めて各種の担務の遂行にあたり、高市内閣の基本方針においてお示ししてきた政策を一つ一つ着実に実施してまいりたいと思います。
 一般の暮らしをしているときには、半年はすごく長く感じるのですが、予算自体が一年一年ですし、この前御審議いただいた予算も前の政権で骨格がほぼ決まっていたものであったり、半年でできることは限られているとは思います。それでも法改正が必要なものの準備であったり、政省令でできるものであったりとか、運用でできるものであったり、特に外国人政策については今までにないところにも切り込んで進んでいく種はまけているので、これを任期の中でどれだけ進められるのか、本当に力を尽くしてまいりたいなというふうに思っています。
(問)もうちょっと感想というか、大変だったなとか、楽しかったなとか、楽しいということはないでしょうけれども、そういうのをいただけますか。
(答)とにかく担務が広いので、一つ一つを流すことをせずに、いかに深くやっていくのかということを模索する日々なので、あまり感想を持つ余裕がないというか、日々忙殺されているという感じではあります。ただ、月日が経つにつれて、できること、そしてこの立場ではできないこともいろいろ見えてきて、できる立場の中でやれることをやるということに集中しているので、楽しかったとか、辛かったとか、そういう総括をできるような状態というよりは、まだ本当に走り出したばかりという感じだと自分では思っています。まだまだ種まきをしている状態だなと。しっかり発芽させて政策を実らせたいなと思っています。
(問)米国のAnthropicとか、いわゆる巨大テック企業が御存知のようなAIで脆弱性を発見して、それを自動的に防ぐという画期的なプロジェクト、いわゆるGlasswingが立ち上がりました。これはどうなるか分からないのですけれども、ただこの中に日本企業は一つもなくて、はっきり言って蚊帳の外です。米国のというか、AIの先端企業が日本の重要インフラや、あるいは防衛庁を含めたいろいろなシステムについて脆弱性を捕まれてしまうと日本のデジタル主権みたいなものがどこに行ってしまうのだろうという問題もあるのですけれども、そういうことも含めまして、サミットを含めまして日本はこういう先端の動きに対してどういうふうに絡んでいこうとお考えになっているのか、お考えを伺いたいのですけれども。
(答)御指摘の報道はもちろん承知しておりますが、民間企業における個別の事柄についてコメントすることは差し控えたいと思います。
 その上で、一般論で申し上げれば、技術革新が著しいAIについては技術や国内外の動向を継続的に把握し、適時適切な対策を講じていくことはもちろん重要だと思っています。
 また、AIはサイバーセキュリティにおいても重要な役割を果たす技術でありまして、AI主権の確保の観点からも関係省庁と連携をして日本が適切なAI開発・活用能力を有することも重要です。
 内閣府としては、本件も含めてAIの技術動向等について、AISI(AIセーフティ・インスティテュート)や関係省庁等が連携して情報収集、分析を行っておりまして、今後必要に応じて適切な対応を行ってまいりたいと思いますが、いずれにせよ、AIの活用に当たってはリスクをとにかく最小化しつつ、その恩恵を最大化できるように取り組むことが重要でありまして、関係府省庁が連携して適切な対応を取っていくことが重要だと思っています。

(以上)