小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年4月10日
(令和8年4月10日(金) 9:10~9:25 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
人工知能戦略担当の大臣として報告をいたします。
昨日9日に、人工知能戦略本部の下に設置された「人工知能戦略専門調査会」の第4回会合が開催され、これに出席をいたしました。
本会合において、昨年12月に策定した「人工知能基本計画」の改定に向けた本格的な議論を開始いたしました。改定の方向性について、委員の皆様より様々な観点から大変示唆に富んだ御意見を頂戴いたしました。
私からは、AI社会の実現のために重要となる「AI実装人材」をはじめとする「人づくり」をどのように推進するかなどを含め、検討いただくようお願いをいたしました。
引き続き、本年夏頃の人工知能基本計画の改定・充実に向けて、本専門調査会での議論を加速してまいります。
次に、科学技術政策担当大臣及び経済安全保障担当大臣として報告をいたします。
日本成長戦略の17の戦略分野のうち、「フュージョンエネルギー」について、今月8日、最終回となるワーキンググループを開催いたしました。
フュージョン装置に求められる材料の開発・製造に携わる企業の実情や産業界からの政府への期待などを踏まえて議論がなされ、官民ロードマップに対する有識者の意見が取りまとめられました。
また、「造船」についても、本日13時半から最終回となるワーキンググループを開催いたします。私も金子国土交通大臣とともに座長として参加予定でありまして、経済安全保障の観点からも重要な造船業の再生に向け、同様に意見を取りまとめる予定です。
それぞれのワーキンググループでの議論を踏まえ、今年夏に予定している成長戦略の策定に向けて、関係省庁とも連携をして、全力で取り組んでまいります。
2.質疑応答
- (問)おはようございます。東北大学が先日、健康寿命を延伸するためのヘルススパン研究センターを設置しました。これに対する受け止めと、あと大臣御自身が健康寿命を延ばすために何かしていることがあれば教えてください。
- (答)東北大学においては、平均寿命と健康寿命の差を解消して、一人一人が自分らしく、健やかに暮らせる社会を目指して、老化の仕組みの解明から治療法の開発、そして社会実装まで一気通貫で推進するために、今月1日、ヘルススパン研究所センターを設立したと承知をしております。
政府としては、国民が健康な生活及び長寿を享受することができる健康長寿社会を形成するために、昨年2月に第3期「健康・医療戦略」を策定し、政府目標の一つとして、「平均寿命の増加分、これを上回る健康寿命の増加」を掲げて、各種施策に取り組んでいるところでありまして、こうした東北大学の取組は意欲的なものであると受け止めており、歓迎したいと思います。
健康寿命を高めるために私が取り組んでいること、考えたのですけど、あまりないです。ストレスが一番良くないのは分かっているのですが、この仕事をしている以上、しょうがないので考えないようにしておりますので、そういった研究の成果で私も享受できることがあると大変ありがたいなというふうに思っております。引き続き、第3期「健康・医療戦略」に基づいて、健康長寿社会の形成に向けて取り組んでまいりたいと思います。 - (問)よろしくお願いします。日本も関わるアルテミス計画で7日、宇宙船オリオンが月の裏側飛行に成功し、人類が到達した最遠記録の新記録を生み出しました。小野田大臣の所感をお願いします。また、米国は先月、当初計画していたゲートウェイ構造を凍結し、2028年の月面着陸とその後、毎年人員を月に送る計画に向け、予算や人員、技術などを月面着陸に集中投入する方針を示しました。日本の宇宙基本計画や工程表改訂に向けた影響があるかどうかという点と、計画を主導する米国と日本でしたり、パートナー各国との間で十分なコミュニケーションが取れているかどうかについて、御見解をお願いします。
- (答)我が国も参画する国際宇宙探査計画「アルテミス計画」の「アルテミスⅡ」のミッションにおいて、NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙船「オライオン」が月の裏側の飛行に成功するとともに、日本時間4月7日、地球から約40万7,000キロの位置に到達し、人類最遠距離の新記録を生み出したと承知しております。
これは50年以上前の「アポロ13号」による記録を更新したものであり、挑戦し続ける技術者、そして研究者等の関係者の皆様のたゆまぬ努力に敬意を表したいと思います。
我が国としては、引き続き、米国等と連携しながら、「アルテミス計画」の推進に必要な月面を探査する有人与圧ローバの開発等を着実に進めるとともに、これらの貢献を通じて、日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現を目指してまいりたいと考えます。
NASAは、新たな月探査方針「イグニション」において、月面基地の構築に注力するということで、月周回有人拠点の「ゲートウェイ」計画を現時点で一時休止の上、国際パートナーとの協力の下で、今後の開発の方向性について再検討することなどを発表されました。
「ゲートウェイ」については、我が国は、日米間の実施取決めに基づいて、現状、環境制御・生命維持装置、バッテリー、物資補給システムに関する研究開発を実施しております。
我が国としては、ゲートウェイ建設に向けて開発してきた、これまでの成果が引き続き、月面活動も含めた我が国の有人探査活動に資するものになるということが重要であるというふうに考えます。
今後については、NASAをはじめとする関係国・機関と協議を進めているところでありまして、その状況を踏まえて、宇宙基本計画工程表等の改訂の際に適切に考慮してまいりたいと考えます。
- (問)おはようございます。漫画やアニメの海賊版対策をめぐる8日の衆議院内閣委員会の答弁に関連して伺います。「インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー」の具体的実行策として、政府が昨年策定した工程表に基づく現時点の主な取組、それに伴う成果はどのようなものでしょうか。一方、ブロッキングを巡る法制度整備については、「他の取組の効果や被害状況等を見ながら検討」するものとされておりますが、現時点の検討状況も併せてお聞かせください。
- (答)先日の(国会)答弁と重複してしまいますが、政府としては、有識者会議での議論等を踏まえて、2019年に「インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー」を策定し、その後も必要に応じて見直しを図るとともに、昨年の5月に「海賊版等対策官民実務者級連絡会議」における議論も踏まえて、官民が連携して取組を着実に進めるべく工程表を策定しました。
その中で、具体的には、国際連携・執行等の強化を通じた海賊版サイト運営者の摘発など、著作権侵害に対するエンフォースメントの取組、そしてセキュリティー対策ソフトにおける海賊版サイトへのアクセス警告やフィルタリング等を通じた海賊版サイトのユーザーの閲覧を抑止する取組、そして海賊版サイトへの広告出稿の抑制や正規版流通促進等を通じた、海賊版サイト運営を可能とする民間サービス等の負のエコシステムに対する対策の取組を柱として、官民で連携して取り組んでいるところです。
工程表に即した取組の成果として、これも先日も申し上げましたが、例えば、インターネット上の海賊版による著作権侵害に対する相談窓口の運営を行うとともに、経済産業省から委託を受けたCODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)が日本の出版社の要請を受けて、中国の公安当局に刑事告発を行い、世界最大の漫画海賊版サイトの閉鎖に繋げたということもあります。
総合的な対策メニューにおいて、ブロッキングにかかる法制度の整備については、御指摘の通り、他の取組の効果や被害状況等を見ながら検討するものというふうにされておりまして、現在策定中である官民投資ロードマップでも、もちろん海賊版対策は委員の皆様からいろいろ御意見をいただいているところでありますので、こうした施策の中身や効果も見ながら今後検討を行っていくというふうに考えております。 - (問)重要物資の安定確保について伺います。現在、中東情勢をめぐり、ナフサをはじめとした石油関連製品など重要物資の安定確保、これが喫緊の課題となっています。政府が国会に提出し、成立を目指す経済安全保障推進法の改正案でもサプライチェーンの強靱化などが盛り込まれていますが、経済安全保障担当の大臣として、重要物資の安定確保に向け、今後どのように臨まれるか、見解を窺います。また、赤澤経済産業大臣が重要物資確保の担当大臣として任命されておりますが、今後どのように役割分担、協力していくのかも併せて伺います。
- (答)赤澤大臣がエネルギー資源、そして石油関連製品など、現下の中東情勢を受けて供給制約が生じる可能性がある重要物資の安定確保について中心となって対応されているというふうに承知をしております。
一方で、経済安全保障担当大臣としては、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資に加え、幅広い重要物資のサプライチェーンリスクに備えるべく取り組んできておりまして、今般の中東情勢の影響を受けた足元の緊急的な対策、これを赤澤大臣が行ってくれているところの同時並行で、ある程度先を見越して、幅広く重要な物資の安定供給の確保を進める必要があると考えております。
今回、顕在化したリスクも踏まえて、特定重要物資の追加など経済安全保障推進法に基づく施策をはじめ、経済安全保障政策全体として横串を通した対応が必要とされる場合には、しっかりと取り組んでまいりたいと考えておりまして、本日行われた第3回中東情勢に関する関係閣僚会議においても、こうしたことを述べさせていただきました。引き続き、関係閣僚と密接に連携をしながら役割を果たしてまいりたいと考えます。 - (問)先生の下で、AIの基本計画がさらにバージョンアップするということだと思うんですけど、10月に大臣になられて、翌月にいわゆるGemini3が出ました。その後、伺ったら、大臣自体はGoogleの搭載のしかあんまり使っていないとおっしゃっていたけど、Nano Bananaも含めて。私は、これはやっぱりすごい革命的な兵器だと思うぐらいのものなんですけど。AI、この半年でどれぐらい大臣、この頃、使っておられるのか。やはり先頭に立たれる方がどういうふうな御認識なのかというのは、もうメディアの中では、これがなんか害が多いとか、子どもに対してですね。そういう場合、規制の議論が多いと思うんですけど、まず使い倒すしかないというふうな、ビジネス界ではそういう意見も多いんですけど、このリーダーシップを執られる意味で、大臣自身はどうお考えになっているのか伺いたいんです。
- (答)前段、後段、いろいろありますが、AIは日々身近な形で利活用が進んで、非常に有用なツールであると認識しておりますし、AIをしっかり応援していくことが国力の成長にもつながるという認識の下で頑張っているところです。一方で、AIによる誤りへの配慮など、利用に当たって注意を要する点は多々ありますし、これは事実ですし、AIが子どもたちへの発達に与える影響について議論があるというのもまた事実であると承知しております。
こうしたことから教育の現場を含めて、子どもたちがAIの便利な使い方や可能性に触れる機会をもちろん広げなければいけないと思いますが、その特性を正しく理解して、適切かつ効果的に使いこなすAIリテラシー、これも向上を図ることは重要であるというふうに考えております。
私自身は、今のところ、自分の業務の中では必要性を感じてないので、必要なときには使おうと思います。 - (問)高市総理の総選挙中の発言、レアアース泥の引き揚げで、日本はレアアースに困らないという総理発言と、小野田大臣の2月3日の会見発言、これからレアアース泥については実用化の可能性を検討するという所管大臣発言は、明らかに食い違っている、閣内不一致だと思うんですが、これを是正しないのはなぜなんでしょうか。高市総理に発言を撤回を求めるとかしないのは、今井尚哉参与みたいに飛ばされるのを恐れているせいなんでしょうか。要は、高市さんに異を唱える形になるんで、更迭を恐れているせいなんでしょうか。
- (答)何度も申し上げているとおり、特に総理の言うことにコメントすることはないということに尽きると思います。
- (問)閣内不一致というのは認めない。
- (答)とは思いません。
- (問)あと、3月18日の共同通信のインタビューで、レアアース問題の専門家、岡部東大教授が記事出しているんですが、これ読んだんでしょうか。受け止めをお伺いしたいんですが、重大なことが書いてあって、高市総理の発言はいい加減にしろと思うと。日本の資源政策はとんでもないという印象を海外に与えかねないと。太平洋戦争中に、日本は米国に負けないという期待感を持たせた発言と重なり合うものがあると。高市総理は、東條英機総理みたいなことを垂れ流しているというような警告に等しいインタビュー記事が出ているんですけど、これお読みになっていないんでしょうか。
- (答)読んでいませんし、そもそも個人の方の御意見に一つひとつコメントする立場にはございません。
- (問)共同通信のインタビュー記事で、広報担当から回ってきてないんでしょうか。ネットでもすぐ出てくる記事なんですが、読んでないんですか。
- (答)読んでないと思います。記憶にはないです。
- (問)今、話した内容についてはどう思いますか。東條英機総理と同じような大本営発表がまかり通っているような状況と思わないでしょうか。
- (答)なぜ笑っていらっしゃるのか分からないですが、一つひとつそういったものに対してコメントすることはありません。
- (問)笑っていなくて、重大な問題だから聞いているのではありませんか。米国は日本に負けないという、太平洋戦争当時のでたらめな言説が高市総理から出たまま修正されないということを問題視しているんですが、そういう問題意識、全然持たれていないんでしょうか。
- (答)ございません。
(以上)