小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年2月20日

(令和8年2月20日(金) 9:55~10:07  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 一昨日発足した第2次高市内閣において、引き続き、経済安全保障担当大臣、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣、並びにクールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策、人工知能戦略、経済安全保障を担当する内閣府特命担当大臣を拝命いたしました。加えて、日本学術会議、健康・医療戦略、重要土地政策、特定秘密関係等に関する事務を担当するように指示を受けております。
 引き続き、国務大臣として重責を担い、多岐にわたる諸政策について成果を挙げられるよう、取組を加速してまいります。
 宇宙政策担当大臣として報告いたします。
 2月13日、岡山県にあるJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の上齋原と美星のスペースガードセンター及び美星天文台を訪問するとともに、17日、東京都府中市にある航空自衛隊宇宙作戦群を視察してまいりました。
 スペースデブリの増加やコンステレーション衛星の打上げに伴い、地球周回軌道上における物体同士の衝突リスクが増大する中、宇宙状況監視の取組は一層重要性を増しています。今回の2件の視察において、JAXA及び宇宙作戦群の方々が、24時間365日にわたり、宇宙状況監視に当たられている状況を確認し、非常に頼もしく感じました。また、JAXAと宇宙作戦群が相互に緊密に連携するとともに、民間事業者や諸外国とも協力している状況を伺えたことは貴重な機会となりました。
 内閣府としても、JAXAや防衛省・自衛隊をはじめとする関係機関と緊密に連携をしながら、宇宙空間の安定的な利用の確保に取り組んでまいります。
 次に、科学技術政策担当大臣として報告いたします。
 2月17日に、東京都小金井市の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)及びムーンショット型研究開発制度に参画している国分寺市の日立製作所中央研究所を視察いたしました。
 NICTでは、量子暗号通信機器の実機をはじめ、宇宙天気予報や日本標準時に関する研究施設を拝見しました。量子暗号通信技術は、国家安全保障や高度な秘匿性が求められる通信を支える基盤技術となるものであり、NICTが、量子・AI・宇宙などの分野で、我が国の情報通信を支える研究開発を担っていることを深く認識いたしました。
 日立製作所では、ムーンショット目標6の研究開発プロジェクトの一つとして進められている、シリコン量子コンピュータの研究開発等について説明を受けました。量子コンピュータは、将来の計算基盤として産業や社会に大きな変革をもたらす可能性を有するものであり、国家プロジェクトとして中長期的に研究開発を推進する重要性を改めて認識いたしました。
 いずれも重要な戦略分野であり、引き続き、関係各省と連携しながら、研究開発の深化と社会実装に向け、着実に取り組んでまいります。
 次に、クールジャパン戦略担当大臣として報告をいたします。
 内閣府では、クールジャパン戦略を推進するため、我が国の魅力を世界に発信する優れた取組を表彰する「クールジャパン・プラットフォームアワード」を毎年行っています。本年度、合計で約340件という多数の御応募をいただき、厳正な審査の結果、グランプリの3件を含む14件が受賞対象として選定をされました。
 お手元のプレスリリースのとおり、この後、受賞者を内閣府のホームページにて発表いたします。
 受賞された皆様には、心よりお祝い申し上げますとともに、今後も引き続き、日本のファンを世界中で増やしていけるよう、更なる発展を期待しています。
 3月2日には表彰式を開催する予定です。詳細については事務方にお問い合わせをお願いします。

2.質疑応答

(問)科学技術・イノベーション政策が、経済成長や社会課題解決だけではなくて、安全保障や外交にとっても重要な要素になっております。そうした中、大臣としては、今後、科学技術外交をどのように進めていくのか、お考えを教えてください。
(答)科学技術・イノベーションは、経済成長を加速させ、社会課題を解決する原動力でありまして、世界の安全保障を取り巻く環境が厳しさを増す中で、その重要性は高まっていると感じています。
 このような中で、民主主義や法の支配といった共通の価値観及び原則を共有する同盟国・同志国が、科学技術・イノベーションの分野で協力関係を強固にすることは非常に重要であると考えています。
 このため、例えば、昨年10月に米国のクラツィオス大統領府科学技術政策局長と技術繁栄ディールに関する協力覚書に署名をいたしました。昨年12月にはホライズン・ヨーロッパへの準参加のための協定について実質合意に至るとともに、本年1月にはシンガポールのテオデジタル開発・情報大臣と量子科学技術に関する協力覚書に署名するなど、具体的な国際協力案件を積み重ねてきたところであります。
 引き続き、私自身も前面に立って、戦略的な科学技術外交を推進してまいりたいと思います。
(問)来週の25日、民間の宇宙企業のスペースワンによるロケット「カイロス」が打上げ予定です。今回もし成功すれば、日本の民間企業として初めて衛星を軌道に投入することになります。将来は政府衛星なども打上げが想定されるのですけれども、大臣として、今回の打上げに期待することや、将来のこういった民間企業の役割についてどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。
(答)スペースワン株式会社において、来週2月25日11時頃、「カイロス」ロケット3号機の打上げが行われると聞いております。今回の打上げは、初号機及び第2号機の打上げで直面した困難を乗り越えての再挑戦でありまして、打上げに成功した場合には、民間企業が整備・運営する射場から、自ら主導して開発したロケットにより、人工衛星の軌道投入を行う、我が国初の事例になる見込みです。
 我が国は、2030年代前半までに基幹ロケット及び民間ロケットの国内打上げ能力を年間30件程度確保するということを目標に掲げておりまして、「カイロス」は小型ロケットであり、官民の小型衛星の打上げ需要の獲得において、同社の果たす役割は大変大きいと思っており、来週の打上げの成功を心より祈念しているところです。
(問)先日、自民党で行われました科技・イノベーション調査会で、政府与党が、大学の総量適正化に乗り出すことが発表されました。少子化に伴って経営難の大学が増加している中で、今後、教育資本を効率的に配分するためには改革は急がれる一方で、地方の大学の数が減少すると更に都市部に若者が流入しましたり、加えて、将来的に大きく不足する理系人材を補うため、都市部の私立大学の文系学部偏重を見直す方針も示されたのですが、一部では、文系学問の軽視ではないかという声もあります。大学というのは基礎研究を行う重要な拠点となりますが、科学技術・イノベーション担当相として、今後どのようにこの大学改革を行っていくのか、御所感をお伺いいたします。
(答)御指摘の点は、2月16日に開催された自民党の文部科学部会、科学技術・イノベーション戦略調査会の合同会議における、今後の大学機能強化と量的規模の在り方に関する議論についてのものだと承知をしております。
 大学の機能強化や量的規模などについては、今後、文科省において検討されるものと考えておりますが、内閣府としても、科学技術・イノベーション政策の司令塔として、連携・協力していきたいと思っています。
 なお、昨日まで意見募集をしていた、第7期科学技術・イノベーション基本計画の答申素案においては、文理分断型の学びからの脱却、そして、将来の社会・産業構造を見据えた、地域の産業や社会に必要な科学技術人材の育成を一層促進するための大学等の成長分野への組織再編などの、高等教育の構造改革を行う旨、記載しているところでございますが、具体的には文科省で検討されるものと承知しています。
(問)国立メディア芸術総合センターについて、文化庁に問い合わせたところ、117億円あった予算は今はなく、同センターの復活に関しては、文化庁が主導してできる案件ではないことから、クールジャパン戦略担当やそのほか関係省庁が推進することになれば協力したいという回答でした。日本のマンガは、メローニ首相やイーロン・マスク氏が「人生に大きな影響を与えられた」と公言しており、マンガミュージアムとして復活できれば素晴らしいと思いますが、改めて大臣の見解をお聞かせください。
(答)メディア芸術ナショナルセンターについては、昨年策定した「知的財産推進計画」の中でも、文化庁が主導して取り組むとされておりまして、現に文化庁からは計画内容を順次進めていると、こちらは伺っております。御指摘の事業は文化庁の所管でございますので、文化庁にお尋ねをお願いします。
(問)もう1点、よろしいですか。ミラノ五輪開会式の日本選手団のユニフォームについて、東京五輪談合事件の反省のない癒着を疑わせるようなユニフォームのため、スポーツ庁に問い合わせたところ、ユニフォームの最終決定者はJOC(日本オリンピック委員会)の審査委員会が行ったとのことでした。オリンピックはクールジャパンの最高の舞台でもあり、そのユニフォームはまさにクールジャパンの顔である。東京五輪のマスコットを小学生の投票で決めたように、透明性が担保された最終決定方法を構築できないものか、クールジャパン戦略担当大臣としての見解をお聞かせください。
(答)オリンピックに関してはスポーツ庁の所管で、そちらにお尋ねになったということですが、引き続きそちらにお尋ねをお願いします。
(問)昨日からニュースになっているのですけれども、iPS細胞がようやく実用化されることになりましたが、大臣としてはどう受け止めているでしょうか。
(答)19日、厚生労働省の薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会において、我が国発の技術であるiPS細胞を用いた2件の再生医療等製品について審査が行われ、いずれも条件及び期限付きでの製造販売の承認を可とすることが了承されたと聞いております。
 現時点において最終的な結論が出されたものではないと承知しておりますが、このまま条件及び期限付きでの製造販売承認となった場合、iPS細胞を用いた再生医療等製品としては、我が国はもちろん、世界でも初めてとなる画期的な成果でありまして、これまで研究を進めてこられたあらゆる関係者の方々に心より敬意を表したいと思います。
 AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)において、これら2件の再生医療等製品に関する研究開発、基礎・応用段階から治験段階まで継続的に支援してきており、その成果が結実したことを大変喜ばしいと思っています。
 今年度から開始された第3期健康・医療戦略においては、絶え間ないシーズの創出と出口志向の研究開発マネジメントの強化を掲げておりまして、このような画期的な成果を継続的に創出できるように、AMEDを通じた研究開発支援に着実に取り組んでまいりたいと考えています。

(以上)