あかま内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年9月17日
(令和8年9月17日(木) 12:14~12:35 於:中央合同庁舎2号館16階第1会議室)
1.発言要旨
先ほどの閣議において、辞表が取りまとめられましたので御報告いたします。昨年の10月21日より、高市内閣の一員として、国家公安委員会委員長、防災担当、海洋政策担当及び領土問題担当大臣の任に当たり、国と国民を守るという強い思いで、全力で取り組んでまいりました。約11か月の間、皆様方には大変お世話になりました。改めてこの場をお借りして御礼申し上げます。また、全てを申し上げることはできませんが、この場をお借りして退任にあたっての所感を述べさせていただきたい、そう思っております。まず、国家公安委員会委員長についてでございますが、私は就任以来、「世界一安全な日本」、これを実現するために様々な施策に全力で取り組んでまいりました。まず、現在も御対応をいただいておりますが、本年7月に発生した令和8年熊本地震に対しては、警察の総力を挙げて、救出救助・捜索活動、防犯対策、捜査活動、交通対策等に取り組んでまいりました。引き続き避難を余儀なくされている方々もおられます。今後とも関係機関と連携をして、住民に寄り添った各種の活動を取り組んでいただきたいというふうに願っております。
次に、本年5月、栃木県内において発生した強盗殺人等事件に見られるとおり、いわゆる匿名・流動型犯罪グループでございますが、治安上の課題となっている事犯の多くに深く関与しており、国民の平穏で安全な暮らしを脅かしております。我が国治安対策上の最重要課題でありますこの匿名・流動型犯罪グループに対し、全国警察が一体となって中核的人物の実態解明と取締りをはじめとする戦略的な対策を推進するとともに、タイムリーな情報発信等の官民一体となった被害防止対策を推進していただきたいというふうに思っております。
また、先の臨時国会、また特別国会において、いわゆる紛失防止タグの位置情報を取得する行為の規制等を内容とするストーカー規制法改正案、また預貯金通帳の不正譲渡等に対する罰則の引上げ等を内容とする犯罪収益移転防止法改正案、そして小型無人機等の飛行が禁止される地域の範囲の拡大等を内容とする小型無人機等飛行禁止法改正案などの成立を見て、喫緊の課題について一つの結果を出すことができたというふうにも考えております。
今後でございますが、成立した法律のほか、各種制度を的確に運用できるよう、関係する方々と丁寧に意見交換を行った上で改正内容を広く国民に周知するなどして、治安上の課題に対してこれまで以上に成果を挙げて国民の期待に応えていかなければならないというふうに思っております。
加えて、本年4月でございますが、「将来を見据えた警察組織の構造改革及び優秀な警察官の確保に向けた指針」、これが策定されております。警察が将来にわたって様々な治安課題に対して的確に対処することができる組織であり続けるため、警察庁及び都道府県警察が緊密に連携をして、この指針に盛り込まれた事項について、一つ一つ着実に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
加えて、昨今の治安上の課題はこれらにとどまらないというふうに考えております。ストーカーをはじめとする人身安全関連事案への的確な対処の徹底、自転車の交通反則通告制度の適切な運用、ローン・オフェンダー等対策の更なる強化、対日有害活動への対処能力の向上、「警察におけるサイバー戦略」を踏まえた対処能力等の強化、犯罪被害者等施策の着実な推進等、社会情勢の変化に応じて複雑化する治安課題に対して着実に対処していくことが警察には求められているというふうに考えております。
申すまでもなく、治安の維持は、国家・社会の最も基本的な要請であります。国民が警察に寄せる信頼、期待というものは大きいものがございます。後任の大臣、また全国の警察職員の皆様には、一層の奮闘努力をお願いをしたいというふうに思っております。
次に、防災についてでございます。自然災害から国民の生命・身体・財産を守る極めて重要な任務であると認識をして、政府一丸となって災害対応に全力を尽くしてまいりました。御案内のとおり、昨年10月21日の着任以来、まず11月の大分での大規模火災、12月の青森県の東方沖を震源とする地震、本年1月から2月にかけての大雪、さらには7月の熊本地震、そして8月の千葉豪雨、これらを含めて全国的な出水期での大雨など、列島各地で災害、まさに激甚化、頻発化しておるところでございます。そうした中で、まずこれらの災害に遭って亡くなられた方々に対して御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。7月末に発生した熊本地震については、被災された方々が1日も早く平穏な生活に戻れますようにということで、約1か月で「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」、これを取りまとめたところでございます。今月でございますが、被災地の復旧復興に向けて中長期的な視点からの支援体制を構築するために、「令和8年熊本地震非常災害復旧復興本部」を立ち上げたところでございます。熊本地震のみならず、各地での災害に対し、「できることは、すべてやる」、この決意のもと、施策を着実かつ迅速に推進して被災された方々、また被災地自治体のために全力で取り組んでまいったと、私としても可能な限り被災地に赴き、被災された方々、また自治体の現場の声、これを受け止めながら取組を進めてまいりました。今後も一議員として被災された方々、また被災地と共に復旧復興に全身全霊で努めてまいりたいというふうに思っております。
併せて、年内に設置される運びとなっております防災庁の設置でございますが、これを見据えて私も内閣府の防災担当の予算であるとか組織定員の大幅増、これを実現し、防災施策の充実に努めてきたところでございますが、防災庁の平時からの徹底したいわゆる事前防災、発災時から復旧復興までのいわゆる一貫した災害対応の司令塔、この役割を大いに期待をしておるところでございます。
また、所管をしておりました船舶活用医療でございますが、御案内かと思います。令和8年の熊本地震に際して防衛省PFI船舶の「はくおうⅡ」、この一部を活用した医療提供、これを実施することができました。これは、令和3年に成立した「船舶活用医療推進法」に基づく初めての運用となったところでございます。今回の運用を通じて得られた様々な教訓、成果、課題、これを丁寧に検証し、関係機関と連携を一層深めながら船舶活用医療提供体制の一層の充実・強化が図られるよう期待をしておるところでございます。
また、所管でございました海洋政策、日本成長戦略本部において危機管理投資と成長投資による「強い経済」の実現に向けた17の戦略分野の一つとして海洋分野、これが位置づけられる中、「海洋ワーキンググループ」を設置して自ら座長として議論を主導させていただく中で、「海洋無人機」、また「海洋状況把握」、「革新的海洋開発技術・システム」における戦略的な官民投資を促進するための「官民投資ロードマップ」、これを策定いたしました。このロードマップに基づく官民の投資が着実に進んで海洋産業が我が国の「強い経済」、これを支える成長の柱として一層発展することを期待したいというふうに思っております。
有人国境離島政策についてでございますが、平成29年4月施行のいわゆる「有人国境離島法」、これに基づいて島民の運賃の低廉化であるとか、物資輸送の費用の負担の軽減、雇用の機会の拡充など、特定有人国境離島地域での継続的な居住、これを可能とする環境整備に取り組んでもまいりました。本年7月、特定有人国境離島地域の追加であるとか、滞在型観光の促進に係る規定の追加等を内容とする改正法も成立もいたしました。これを踏まえて、今後より一層、国境離島の皆様が安心して住み続けることができるよう、取組が強化されるよう期待をしております。
この他、令和8年6月29日に開催された私も副本部長として参画いたしました第24回総合海洋政策本部、ここにおいて海洋ドローンや海洋状況把握のいわゆる市場形成・拡大などの「海洋分野」の成長戦略実行に向けた取組、また我が国の生命線であります国境離島や低潮線に関わる環境整備、また保全・管理、加えて地政学的関心の高まりであるとか、資源・航路の潜在性などを背景とした重要性が高まる北極について、「我が国の北極政策」の改定、これらなどを進めることとされておりました。引き続き、こうした海洋を取り巻く様々な課題、施策について関係省庁の緊密な連携のもと、強力に推進されていくよう大いに期待をしております。
さらに、所管でございました領土・主権対策でございますが、領土・主権、これをめぐる情勢、これは一段と厳しさを増しております。こうした中で、国内外において我が国の立場について正確な理解、これが浸透されるよう、これまで内外への発信強化、これに取り組んでまいりました。情報発信の拠点であります領土・主権展示館、今まで領土や主権に関してあまり関心を持っていただけなかった方々にも楽しんで実感しながら学べるよう、昨年の4月に大幅リニューアルを行いました。さらに11月には拡張スペースとしてゲートウェイホールをオープンしたところであり、リニューアル前に比べて大変多くの方々に御来館いただいております。
また、所管でありますカジノでございますが、カジノ管理委員会は令和2年1月の発足以来、IR整備法に基づくカジノ事業等の規制に向けた取組を行ってきたところであります。引き続き、厳格なカジノ規制を実施するための着実な取組を期待しております。
最後にギャンブル等の依存症対策、これも所管でございました。ギャンブル等依存症対策推進本部副本部長として、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の令和7年度までの進捗状況の取りまとめ、さらに啓発動画の作成等を通じたギャンブル等依存問題の普及啓発など、基本計画に掲げられた施策を推進してまいったところでございます。引き続き、依存症によって不幸な状況に陥る方々をなくして、国民の健全な生活の確保などを実現するための着実な取組を期待をしております。
以上、それぞれの所管にあっての所感を述べさせていただきました。最後に在任中、皆様方には様々な御厚誼を賜りましたし、もちろん関係各所、役所の皆様方にもお世話になったこと、改めて、この退任の挨拶の中で御礼申し上げます。本当にお世話になりました。
2.質疑応答
- (問) 御在任中、大変お疲れ様でございました。大臣、就任された当時ですけれども、警視庁の大川原化工機の冤罪事件、それから神奈川県警のストーカー殺人をめぐる不適正な対応問題の時期でした。それからその後、佐賀県警の科捜研によるDNA鑑定による不適正な扱い、さらには神奈川県警の第二交通機動隊における取締りの不適正事案、それから最近では警察庁のサイバー捜査課長が捜査員の執行においての不正というものもあったところです。警察職員の懲戒処分というものが高止まりの状況が続いております。先ほど大臣から警察に対する国民の期待ということがありましたが、ここまでいろいろな事案等が相次いでいる状況、国民の警察に対する信頼に関わりかねないような状況ができているところですけれども、こうした状況について改めて大臣はどのように受け止めていらっしゃるか、警察としてどう取り組んでいくべきか、警察、それから警察職員に望むこともあれば併せてお願いします。
- (答) 今御指摘いただいた事案、いずれも警察活動、これに対する国民の信頼、これを大きく揺るがすものであり、大変重く受け止めております。また、御指摘ございました令和8年上半期の懲戒処分数、これは過去10年で最多でございました。令和7年と同水準で推移しております。引き続き全国警察を挙げて事案防止対策を一層推進する必要、これがあります。一層ということ以上に、それぞれの職員、警察に対する信頼というものを恐らくそれぞれの警察にあって承知しながらも様々なそういった事案があること、改めて徹底する中で、改めて信頼の上に成り立っているということ、これを徹底すること以外にまずないのだろうというふうに思っております。
現在でございますけれども、全国警察にあって誇りとまさに今申し上げたとおり、それぞれの職員が使命感を持って国民と国家に奉仕するというあるべき姿、また具体、また個別ではそれぞれ指導、また教養、いわゆる業務上の教養の徹底、各種取組、これを強化しておるというふうに承知しておりますけれども、これまで警察に対する我が国の期待、また信頼、それがあってこの国の治安というものは維持されておった、ただそれが揺らぐということがあってはならないし、この国が世界一安全な国だと言われる、この国であり続けるためにそこを支えるのがいわゆる警察職員なのだ、警察組織なのだ、このことをまた原点に立ち返ってしっかりと取組を進めて強化をしながら、令和7年と同水準で推移というような、そうしたコメントというのがこういった場で出ることのないようにしていかなければならない。また、もしこれまでのいわゆる指導だとか取組で足りないところがあるならばさらに強化の一環として加えるべきだというふうにも考えております。国民の期待に応える警察組織となるように願っております。 - (問) ありがとうございます。もう1点、先ほど大臣から一言ございましたが、警察も社会情勢が変化する中、警察も変化や対応が求められております。大臣から言及があったとおり、構造改革、それから人材確保に向けて4月に指針が出たところですけれども、この課題に警察としてどう取り組んでいくべきとお考えか、改めましてお願いします。
- (答) 改めてということでございますけども、本年の4月に皆様方既に御承知のとおり、将来を見据えた警察組織の構造改革及び優秀な警察官の確保に向けた指針、これを取りまとめたところでございます。警察にあっては、この指針を踏まえて目の前にある重要な治安課題への的確な対応と将来を見据えた警察組織の構造改革、併せて人的基盤の強化という時間軸の異なる対策をバランス、これに配慮しながら進めていく必要があります。対策を進めていくにあたっては、現在、そして将来の警察幹部が将来を見据えた施策の必要性についてこの認識の共有、これが必要であり、また関係機関、団体、自治体、国民の皆様の御理解と御支援もいただきながら息の長い取組として進めていく必要があるというふうに思っております。
社会の情勢の変化、これは警察組織だけではない部分もあろうと思っています。とりわけ、先ほど来の話のとおり治安対策、その最前線に警察でございますので、よりその辺を敏感に踏まえながら中長期にあたってこの組織というものをより強く弾力性のある、また強靭化された組織となるよう期待を込めたいというふうに思っております。
(以上)