黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年9月17日

(令和8年9月17日(木) 12:05~12:40  於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

 先程、閣議において辞表の取りまとめが行われました。大臣を拝命してから約11か月、担当する政策にそれぞれ力を尽くして取り組んでまいりました。
 特に私の場合、幅広く担務を頂いており、内閣府、内閣官房、消費者庁、公正取引委員会、そしてこども家庭庁と複数の組織の仕事がございました。そのため、国会でも複数の委員会への出席が必要であり、ときには1日のうちに特別委員会をはしごして答弁に当たることもございました。国会等との調整も含めて様々な部署のお支えがあって今日の日を迎えることができたのだと思っております。私が直接お会いしていない方も含めて、多くの職員の皆様にお支えいただきましたことに心から感謝を申し上げます。誠にありがとうございました。
 本日は退任の会見でありますので、この11か月の取組に触れながら私の所感を申し述べたいと思います。
 まず、私には先の総裁選で高市早苗自民党総裁候補をお支えし、憲政史上初の女性の内閣総理大臣の就任をお支えしたというバックグラウンドがあります。その内閣において、男女共同参画・女性活躍担当大臣を務めたことについて、歴史の上での重みを感じております。
 高市早苗総理大臣御自身は、特段、女性ということを意識せず自然体で総理の職務に当たっておられると承知しておりますが、総理の御就任によって多くの女性が勇気づけられていることを様々な活動を通じて実感しております。担当大臣として、高市早苗総理大臣の御就任に励みを得た日本中の女性を、さらに元気づけられるような仕事をしようと考え取り組んでまいりました。
 この間、DV防止法の改正、連立政権合意である旧姓使用の法制化の検討、そしてそれを明記した第6次男女共同参画基本計画の閣議決定を行い、さらに「女性版骨太の方針2026」を決定いたしました。また、男女共同参画センターの業務運営ガイドラインを策定し、各地のセンターや経済界の取組を支える男女共同参画機構を発足させました。
 地域未来戦略でも産業クラスターの形成にあたり、活躍する女性人材の育成等を位置付けたところであります。いずれの仕事においても、我が国の男女共同参画・女性活躍をさらに前進させるための基盤を作ることができたのではないかと考えております。
 地域未来戦略・地方創生については、「強い地域経済」に力点を置いた新たな取組を推進すべく、昨年11月に地域未来戦略本部を設置して以降、全国各地の現地視察や意見交換を重ね、昨年12月には「地方創生に関する総合戦略」を取りまとめました。また、「強い地域経済の構築」に向けては、産業クラスターの形成や地域経済の持続的な成長に加え、それらを支える「地域基盤の再構築」が重要であるとの信念の下、本年7月に「地域未来戦略」を閣議決定いたしました。さらに「『強く豊かな日本』投資枠」を活用し、強い地域経済の実現に向けて、スピード感を持って進めるため、「地域未来戦略予算パッケージ」を取りまとめたところであります。
 物価高騰への対応に関しては、「重点支援地方交付金」について、令和7年度補正予算において、食料品価格の高騰への支援をさらに手厚くするため、市町村への4千億円の特別加算を含め2兆円に拡充したことに加えまして、令和8年度補正予算において、中東情勢への対応も踏まえまして、地域の実情に応じた物価高対策により万全を期すことができるよう1,000億円を追加で措置し、自治体の取組に対する支援を行いました。また、特別国会では地方の提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ち、第16次地方分権一括法を成立させました。
 さて、私の在任中、地方出張の多くを占めたのは沖縄および北方対策、そしてアイヌ施策の公務であります。沖縄の振興、北方領土問題の解決、先住民の誇りが尊重される社会の実現、いずれもこの国の歴史と領土・主権、国民への向き合い方が問われる重要な政策であります。私は担当大臣としてなるべく現地を訪問し、東京でも関係者の方々との面会の機会を大切にしてまいりました。
 沖縄には計7回訪問いたしまして、那覇市、浦添市(うらそえし)、宜野湾市(ぎのわんし)、糸満市(いとまんし)、読谷村(よみたんそん)、恩納村(おんなそん)、今帰仁村(なきじんそん)、国頭村(くにがみそん)、名護市(なごし)、北大東村(きただいとうそん)、南大東村(みなみだいとうそん)、豊見城市(とみぐすくし)、金武町(きんちょう)、北中城村(きたなかぐすくそん)、久米島町(くめじまちょう)、沖縄市、与那国町(よなぐにちょう)を回らせていただきました。移動で車中から視察した市町村を含めればもっと多くになります。副大臣や政務官にも重なりのないよう訪問すべく指示してまいりました。
 県内市町村長や沖縄経済界の皆様とは何度も顔を合わせ、いただいた御要望は一つひとつ目を通して検討し、ときには沖縄担当部局に新たな対応を指示してお応えしてまいりました。また、視察を通じて、働き方改革の影響により県内の離島の製糖工場で担い手不足が深刻である問題を把握し、厚労省にも検討させ、内閣府の令和9年度予算概算要求に新規予算を盛り込みました。さらに、在任中に実施した対馬丸水中調査の結果の平和学習への活用も、沖縄の今後につながる取組として成し得たものの一つではないかと考えております。
 この度の沖縄県知事選挙では、古謝玄太(こじゃ げんた)候補が当選し、県のトップが刷新されることとなりました。今後、新知事とよく意思疎通を取りながら、共に沖縄振興を進めていくこととなります。私も、本日からは前沖縄担当大臣として、沖縄振興がこれまで以上に活気づいていくように力を尽くしてまいりたいと考えております。
 北方対策については、北方領土問題は北海道だけの問題ではない、全国の問題であるという問題意識の下、新たな政府広報動画を作成・配信するとともに、私から各大臣に返還要求運動の署名への御協力をお願いしました。また、7月には新たな取組として、「青少年「えとぴりか」宿泊研修」を富山県で実施いたしました。富山県と宮崎県、北海道の中高生の皆様と共に、私も船内に泊まり込み、四島交流で択捉島(えとろふとう)を訪問したときのことなどを講義いたしました。元島民の皆様やその後継者の皆様から、せめてお墓参りをしたいという切実なお気持ちを寄せていただく度、何としても我が国の領土を取り戻さなければならないという意を強くしております。北方領土問題の解決には、全国の国民の皆様、そして諸外国の理解の広がりが重要であります。前北方対策本部長として、今後も北方対策本部を励まし、後押しをしてまいりたいと考えております。
 アイヌ施策については、英国自然史博物館に保管されていた千島列島由来を含むアイヌの方々の御遺骨7体全ての返還を実現いたしました。本年5月、アイヌ協会の皆様と共に英国に渡り、博物館から御遺骨の保管状況について説明を受け、丁重に返還をしていただきました。アイヌの方々の誇りと尊厳のために、英国にあるご遺骨は一体も残すことなく日本にお連れし、尊厳ある慰霊がなされなければならないと考え、私自身、返還協議に取り組んできたものでございました。
 また、ウポポイのある白老町(しらおいちょう)だけでなく、平取町(びらとりちょう)や阿寒町(あかんちょう)のアイヌの伝統文化・工芸品の継承の現場にも訪問いたしました。ウポポイをアイヌ文化の研究・教育拠点として機能強化し、アイヌの方々への理解を全国に広めるべきであるという課題認識の下、勉強会を重ね、関係者の皆様から御意見を伺い、検討を進めてきております。今後に続く課題として、前担当大臣として引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 また、PPP/PFIについては、本年6月に事業規模目標の30兆円から40兆円への引き上げ、重点分野の拡大や分野横断型広域型PPP/PFIの推進、物価高騰等の事業リスクへの対応などを盛り込んだPPP/PFI推進アクションプランを決定し、これに沿った施策を積極的に推進いたしました。
 次に、こども政策についてです。
 就任以来、企業主導型保育施設、こどもだれでも通園制度実施幼稚園、児童相談所、児童養護施設、母子生活支援施設、乳児院、ファミリーホーム、児童発達支援センター、放課後等デイサービスや、令和8年熊本地震で被災した保育所、放課後児童クラブなど、できる限り現場に足を運ぶなど、こども・若者や子育て当事者の方々の声を聞くことを大切にしながら、「こどもまんなか社会」実現のための様々な政策を着実に進めてまいりました。
 例えば、保育士等の処遇改善や地域区分の見直しの検討、青少年インターネット環境整備法改正の検討、こども性暴力防止法の円滑な施行に向けた取組、自治体の財政力にも配慮し、必要な地域に必要な支援が届く地域間格差是正の仕組みの創設と拡充、こどもとともに成長する企業構想の推進など様々に取組を行ってまいりましたが、その中でも「こどもの命と安全を徹底的に守る」大臣プロジェクト2026(ニーゼロニーロク)については、私自身が先頭に立って特に注力して取り組みました。
 まず、大臣プロジェクト第1弾として自殺対策に取り組みました。令和7年の小中高生の自殺者数が過去最多となり、強い危機感から「こども・若者自殺防止総力戦略」を取りまとめ、私自ら先頭に立ち、ほぼ全ての都道府県の首長等に対し本年4月から設置できることとなった法定協議会の設置、運営等の自殺対策の強化を直接要請してまいりました。また、こどもの自殺が増加する学校の夏休み明け前後の8月20日~9月9日までの3週間を、新たにこども「こども・若者の自殺対策集中取組期間」と位置づけ、私自ら広報啓発に尽力するなど、できることは全てやるという強い決意で取り組みました。
 また、大臣プロジェクト第2弾として、こども家庭庁予算の抜本的見直しにも取り組みました。具体的には、先日の会見でもお話をさせていただきましたが、予算の使い道について透明性を徹底して高めるための「全部見える化」の取組のほか、「縦割り化した事業の整理・統合」、「効果が明確ではない委託事業の廃止等」により、令和9年度予算概算要求においては、令和7年度補正予算と令和8年度予算を合わせて合計約130億円の財源を生み出し、こどもたちのために真に必要な政策へ振り向ける改革を行うことができました。
 さらに、大臣プロジェクト第3弾として、「こども包括支援基盤」の構築について表明いたしました。具体的には「地域で支える力の強化、児童相談所の体制・機能強化」、「地域の取組を国が支えること」の三つを柱とし、こども家庭センターを中核として、地域全体でこどもと家庭を支える体制、すなわち「こども包括支援基盤」を構築する。そして、日本中どこに住んでいても必要な支援につながることができる基盤を整えていく。この基盤こそがナショナルスタンダードの目指すべき方向性であり、その道筋をつけることができたと考えています。
 消費者政策については、高齢化やデジタル化など消費者を取り巻く環境が大きく変化している中、消費者の安全・安心の確保および消費者の自立支援に向けて力を注いでまいりました。
地方消費者行政の充実強化については、地方消費者行政強化交付金のメニューを大きく見直し、既存の消費生活相談体制の維持・強化や高齢化、デジタル化等の環境変化への対応、消費生活相談員の担い手の確保等について支援できるよう改善を進めてまいりました。
 また、詐欺的な事業の破綻を伴う悪質商法への対策については、対策パッケージを取りまとめ、今月1日に公表したところであります。
 加えて高齢化、デジタル化等の消費者を取り巻く環境の変化に適切に対応するため二つの検討会を立ち上げ、そこでの議論を踏まえ、中間取りまとめを行いました。
 サプリメント規制の在り方については、令和6年に発生した紅麹(べにこうじ)関連製品に係る事案を受け、審議会における議論を重ね、本年6月にサプリメントの定義や製造管理の在り方について中間取りまとめを公表することができました。
 食品寄附については、食品寄附ガイドラインに基づき、本年4月からフードバンク認証制度を開始し、本制度の意義や取組内容の発信、取組の強化を進めてまいりました。
 最後に、公正取引委員会関係では、価格転嫁および取引適正化の推進が国民からの期待の高い非常に重要な政策分野であるとの認識の下、本年1月1日に施行した取適法や労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針について、積極的な発信・広報に取組ました。また、国民生活や経済活動の基盤となっているスマートフォンにおいて利用されている特定ソフトウェアに係る公正かつ自由な競争の促進が非常に重要な政策分野であるとの認識の下、昨年12月の「スマホソフトウェア競争促進法」の円滑な全面施行に向けて、関係者との調整等に取り組みました。このほかにも、この場で御紹介しきれない仕事がたくさんございます。
 この度、私は大臣の任を離れることとなりますが、大臣として取り組んできた政策には今後も関心を持って取り組み、職員の皆様を助けてまいりたいと考えております。改めて、在任中にお世話になった全ての皆様に感謝を申し上げ、私の退任の挨拶といたします。本当にありがとうございました。以上でございます。

2.質疑応答

(問)冒頭にもちょっと関連で触れられましたけれども、世界経済フォーラムが2026年度版のジェンダーギャップ報告を発表しておりまして、日本は117位でした。日本では初の女性首相が誕生しましたが、低迷が続いている現状について受け止めをお願いいたします。
(答)世界経済フォーラムが昨日公表した2026年の「ジェンダーギャップ指数(GGI)」において、日本は145か国中117位であり、背景としては政治分野および経済分野のスコアが低調であることによると承知しております。
 政治分野については、本年3月に閣議決定した「第6次男女共同参画基本計画」において、衆議院議員、参議院議員、統一地方選挙の候補者に占める女性の割合を2030年までにそれぞれ35%とすることを努力目標として掲げております。
 そして特に、来年春には統一地方選挙が実施されることから、私自ら各政党に対して女性候補者の割合の向上に向けた自主的な取組の要請を行いました。政治分野における男女共同参画の推進は、政治に民意をより一層反映させる観点から極めて重要であり、政府が掲げる目標を達成できるように引き続き各政党の取組を後押しすることが重要であると考えております。
 政治分野については、高市総理の就任によりGGIのスコアにも一定の改善が見られております。
 また、昨年10月の高市総理の就任以降、政治や経済の中心に女性がいることによって、多くの女性が勇気づけられ、進学や職業選択などにおいて新たな一歩を踏み出そうという考えを持つ方がいらっしゃることを私自身、様々な活動を通じて実感してきたところでありまして、女性初の総理の誕生が日本社会に与えている影響は非常に大きいと考えております。高市総理には引き続き長期にわたり御活躍いただくことを期待しております。
 経済分野の改善については、女性管理職や女性役員を増やすことで、社会の多様性と活力を高め、経済を力強く発展するための後押しを進めていくことが重要であると考えております。このため、基本計画において、2030年に向けた企業の女性管理職や女性の役員の比率の目標を設定するとともに、改正女性活躍推進法に基づく女性管理職比率や男女間賃金差異の情報公表の強化、女性役員を増やすため企業の取組状況の見える化や経済界への働きかけ等を行っております。
 こうした取組も含め、「基本計画」や本年6月に取りまとめました「女性版骨太の方針2026」等に基づきまして、政府一丸となって取り組んでまいります。
(問)冒頭でも触れられましたが、こども・若者の自殺対策についてお伺いします。大臣プロジェクトや概算要求で新規事業を含め予算を前年度から大幅に増やす御決断などされましたが、こうした一連の施策によってこどもを守るセーフティーネットをどこまで整備できたと実感されているか、手応えと残された課題について教えてください。
(答)先ほども申し上げましたとおり、こども・若者の自殺の現状について、防ぐことができたかもしれない命がこれほど失われている事実を私は極めて重く受け止めております。このため、本年4月に「こども・若者自殺防止総力戦略」を取りまとめ、できることはすべてやるとの強い決意の下、私自ら先頭に立ち取組を進めてまいりました。具体的には、私自ら、ほぼすべての都道府県の首長等と機関を共有し、自殺のリスクが高いこどもや若者を危機が深まる前に把握し、確実に支援につなげるための法定協議会の設置等を直接要請するとともに、自治体での体制整備には、こども家庭庁を挙げての伴走支援をお約束してきました。国と地方が総力を結集し、こどもの命を徹底的に守り抜くことを熱意を持って伝えてまいりました。
 この結果、既に協議会を設置していただいた自治体があるほか、多くの自治体において設置に向けた前向きな検討が行われていると承知しております。その上で、自治体での体制整備については、ただ要請するだけでなく、国としても強力に支援する観点から、令和9年度予算概算要求において交付金の創設を盛り込むなど、こどもの自殺対策の予算を大幅に増額して要求したところであります。こうした取組を通じて、国と地方が一体となって自殺リスクの高いこども・若者を早期に把握し、確実に支援につなげる体制を地域の中で機能させる道筋をつけることができたと考えております。こどもの自殺は家庭だけの問題でも、学校だけの問題でもなく、教育、福祉、保健、医療、警察、地域、民間団体などこどもに関わるあらゆる主体のつながり、地域社会全体で支え、行政が本気で手を打たなければならない課題であります。私は大臣の任を離れますが、引き続き地域の関係機関の連携の核となる法定協議会の設置・機能強化や「こども・若者の自殺対策対応チーム」の活動を推進し、全国各地でこどもの命を徹底的に守り抜くための実効性のある体制が構築されるよう、国として全力で取り組んでいただきたいと考えております。
 また、残された課題として認識しているのが、こどもが安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備です。SNSにより、特に15歳~16歳の女子への悪影響が科学的にも立証されているとする論文もあることを承知している中で、SNSにより、こどもが追い込まれないよう、こどもの命と安全を守る観点から、青少年インターネット環境整備法の改正が急務であると認識しております。さらに先ほど申し上げました、「こども・若者の自殺対策集中取組期間」の取組の一環として、内閣府において18歳以下の方を対象に開設した24時間相談ダイヤル#9999、チャット・メールによる相談窓口では、8月26日~9月4日までの10日間という限られた期間ではありましたが、想定以上にこどもたちによるアクセスが多かったところでありました。改めてこどもたちが日頃相談先がない状況にあることを実感した次第であります。引き続き、こどもたちが気軽に相談できる体制や環境のさらなる整備も重要であると認識しております。これらのいずれの課題も、大臣の任を離れても、与党の一議員として引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。
(問)こども家庭庁のことで質問です。SNSでこども家庭庁の解体論が上がるなど、在任中厳しい目もあったかと思います。在任期間を振り返ってどのようにお考えでしょうか。こども家庭庁の政策の重要性について改めて御見解をお聞かせください。
(答)こども政策担当大臣を経験しまして、こども家庭庁は高市総理が目指す「日本列島を強く豊かに」という国づくりに欠かすことができない役所であると確信しております。それは、日本の未来を担うこどもたちの命と安全を守り、その可能性を育むことはこの国の未来そのものを作る仕事だからであります。  一方で、日本版DOGEを機に、こども家庭庁のあり方について多くの国民の皆様から厳しい御指摘も含め、様々な御意見をいただきました。その声を真摯に受け止め、政策や組織の在り方を不断に見直していく必要がございます。こども家庭庁は必要だからこそ改革を進めなければなりません。
 こども政策には、特に今を生きるこどもたちの自己肯定感の育みと幸せな状態を実現すること、命と安全・安心を徹底的に守ること、健やかで質の高い成育環境を提供することを柱に据えて推進すべきものであります。
 自殺、虐待、性被害、いじめ、貧困など、こどもたちを取り巻く困難をできるだけ減らす。そして、生まれ育った地域や家庭環境によって将来の可能性が大きく左右されない社会を作る。このことの重要性に対して異論を挟む余地はないと考えております。
 その思いで、私はこども家庭庁の必要性と信頼度を高めるための改革を進めるべく、先ほど申し上げた第3弾までの大臣プロジェクトを私自身が先頭に立って注力してまいりました。特に、大臣プロジェクト第2弾の予算の使途の全部見える化は、全ての予算事業について最終支出先までを含めたネット上での公開を令和9年度に実現することを目指しております。これは全省庁で初めての取組でもあります。この取組を通じて、こども家庭庁の職員が一丸となって政策と予算を不断に検証し、自ら改革し続ける組織にしていく、これこそがこども家庭庁の必要性と信頼度を高めるための改革であると考えております。私は大臣の任を離れますが、こども家庭庁には引き続き、「こどもまんなか社会」の実現に向けて全力でこの改革にも取り組んでもらいたいと考えております。
(問)よろしくお願いします。およそ1年近くの任期だったかと思うのですけれども、これまでの間に印象的だった出来事など何かございましたらお願いいたします。
(答)大臣任期中、大変だったこともあれば喜びを感じたこともありました。その中で、名護市辺野古沖(なごし へのこおき)で船舶が転覆し一名の女子高校生がお亡くなりになった事故については、沖縄担当大臣としても、また一国会議員としてもこのような事故は二度と起こさせてはならないと強く思い、大変考えるところがございました。昨日16日で事故から半年が経ったところであります。改めてお亡くなりになられた方に対し哀悼の誠を捧げます。
 大臣としての立場もございまして私ができることには制約がありましたが、沖縄総合事務局や海上保安庁から事故調査の状況について報告してもらい、私自身、事故の現場に行き、献花・黙祷をさせていただきました。
 沖縄には平和学習に適した場所が他にも数多くあります。現在、対馬丸記念館には、私が在任中に行った対馬丸水中調査で採取した船体周辺の木片や土砂を展示してもらっております。また、撮影した映像を活用して、現在の対馬丸の様子や船体全景を表す3Dモデルの再現を行って館内で映像が再生されております。美しい沖縄の地でこのような悲しい事故が二度と起こらないよう、今後も関心を寄せていきたいと考えております。
 またもう一点、私は特命担当大臣史上最多の担務とも言われ、これに伴い関係する衆議院、参議院の委員会も多くありました。全大臣の出席を要する予算委員会を除いて、いわゆる所管の委員会としては、衆議院、参議院ともに二つの常任委員会、三つの特別委員会があり、合計10の委員会で大臣所信を読み上げ、答弁を行いました。また、担務が多い上に、担当する組織や運動のためのピンバッジもたくさんあり、気付くとバッジだらけになっている日も多くありました。今日はここに全部、頂いたバッジを揃えてきております。
 担務が多いというのは、今振り返っても、最初、皆さんは心配されましたが、良い面が非常に多かったと考えております。大臣に就任してすぐ、担当する政策同士の関連性を私の中で整理し、相乗効果の上がる政策の連携のさせ方を考えながら仕事をしてまいりました。お任せいただいた、これだけたくさんの仕事を任せていただいたことに、感謝をしております。以上でございます。

(以上)