黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年6月30日

(令和8年6月30日(火) 11:23~11:33  於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

 消費者及び食品安全担当大臣として2点お知らせします。まず1点目として、「消費者教育教材資料表彰」の取組についてお知らせします。本日、公益財団法人消費者教育支援センターが主催する「消費者教育教材資料表彰」の表彰式が開催され、内閣府特命担当大臣賞等の授与を行いました。本年度は、中央労働金庫が作成された「新・大人社会へのパスポート5 ゲームで学んで夢へ近づく!お金マスターへの道」が内閣府特命担当大臣賞を受賞しています。特別支援学校に通う生徒が金融リテラシーを身につけられる工夫がされており、御家庭で保護者と一緒に学ぶこともできるなど大変意義のある教材でありました。このような教材が全国で活用されることで、学校での消費者教育の取組が一層充実・発展していくことを期待しております。消費者庁としても引き続き関係者の皆様と連携して、受賞された消費者教育教材資料の周知・活用を図るなど、消費者教育の推進に向けた取組をしっかりと行ってまいります。
 2点目は、2024年度の食品ロス量について報告します。2024年度はいずれも前年度比で、事業系の食品ロス量は6万トン増の237万トン、家庭系は9万トン減の224万トンとなり、全体を合計すると3万トン減の461万トンとなりました。前年度(464万トン)より3万トン減少したことについては、消費者や自治体における取組が着実に進展してきた成果だと考えられます。一方で、461万トンの食品ロス量は、経済損失としては3.8兆円、国民一人当たりでは約3万1千円、また、国連世界食糧計画(WFP)による1年間の食料支援量(250万トン)の約1.8倍に相当する食品を食べずに捨てていることになり、一層の削減が必要と考えます。政府としては、食品ロス削減推進法に基づく基本方針において、2000年度比で、2030年度までに事業系食品ロス量は60%削減させる(219万トン)目標を達成すること、家庭系食品ロス量は半減させる(216万トン)目標を早期に達成することを目指しているところであります。目標の達成に向けては、今後も事業者と消費者の双方の取組が必要となります。消費者庁としても、引き続き、「もったいない」の精神の下、基本方針を踏まえ、関係省庁と緊密に連携し、さらなる取組を進めてまいります。以上でございます。

2.質疑応答

(問)大臣に伺います。先週末、超党派の議員による「アイヌ政策を推進する議員の会」が大臣に提言書を提出しました。この提言では、日本保守党代表らの発言を念頭に、アイヌ民族に対する誤解や偏見に基づく発言が「看過できない状況」と指摘しています。大臣として、こうした指摘が明記された提言の受け止めについて教えてください。また、提言では学校教育や啓発の抜本的強化を求めていますが、現状の取組の課題と今後の強化策についてどのようにお考えでしょうか。
(答)「アイヌ政策を推進する議員の会」からは、アイヌ民族に対する偏見や差別、誤った認識に基づく不適切な言動を根絶するため、学校教育や社会教育、広報啓発活動の強化と、そのために必要な予算を確保するよう御提言をいただきました。議論として、昨今、アイヌ民族に対する理解が欠如・不足していると思われる言動が公に流布されていることに対して、危機感を持って御提言をいただいたものと受け止めております。政府としても、アイヌの方々の民族としての誇りが尊重される社会の実現に向けて、これまでにも学校での教育の充実や啓発に取り組んできておりますが、北海道内だけでなく、全国の方々にアイヌの歴史や文化について御理解を深めていただけるように、教育や啓発の機会を広げていかなければならないと考えております。引き続き、アイヌの方々が先住民族であるとの認識の下、小・中・高等学校でのアイヌに関する教育の充実や、人権啓発活動の拡充と相談窓口の周知を進めてまいります。さらに、教育旅行や研修旅行など、多様な機会に全国からウポポイにお越しいただき、アイヌの歴史や文化に親しむ機会を得ていただけるよう、ウポポイの充実に取り組んでまいりたいと考えております。
(問)関連してお聞きします。この提言、提出された時に、会長の鈴木宗男さんとかから、この保守党の発言について大臣にいろいろお話あったと思うのです。こういう発言があったということで。大臣の方からそういう考えというのは誤っていますよというようなお話もあったというふうに、会長のほうからお話がそのあとあったのですけれども、そういうような認識でよろしかったのでしょうか。
(答)誤っているといいますか、やはり国会において、アイヌは先住民族であるということ、これを決議しておりますし、法律にも明記しております。そういうことをしっかりと認識して、公にある方は、特に国会議員の方は行動していただきたいという、そういう趣旨のお話をさせていただきました。
(問)放課後児童クラブ事業をめぐり、政令市、中核市、県庁所在地、東京23区の計109区市のうち6割弱に当たる61区市が、第二子以降の出産で育児休業に入った世帯の児童を退所させる運用をしていることが読売新聞の調査で判明しました。実際に退所を余儀なくされた児童は、集計を取っている9区市だけで過去3年間で655人いました。これは、保護者が育休中でも学童の利用は可能とするこども家庭庁の見解と異なる運用とのことです。こうした現状について、大臣の受け止めと今後何らかの対応を取るお考えがあるかどうかお伺いします。
(答)御指摘の報道については承知しております。放課後児童クラブは児童福祉法上、「小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないもの」を対象とした事業とされています。ここでいう労働等には保護者が育児休業中の場合も含まれることから、実施主体である市町村においては、育児休業を理由に一律に退所を求めるのではなく、保護者の負担軽減やこどもの継続利用の観点から、保護者やこどもの状況を踏まえて適切に判断していただくことが大切であると考えております。こども家庭庁では、これまでも自治体から個別に問い合わせがあった場合には、こうした考えを丁寧に説明してまいりましたが、昨日、改めて全自治体に対しまして事務連絡を発出し、広く周知徹底を図ったところでございます。放課後児童クラブは、就業世帯のこどもの遊びや生活を支援する重要な事業であります。こども家庭庁としても、引き続き、制度趣旨に則った運用が図られ、事業対象のこどもが継続して利用できるよう、あらゆる機会を通じて周知徹底に努めるとともに、受け皿整備を含め、その充実等に努めてまいりたいと、このように考えております。

(以上)