黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年4月28日

(令和8年4月28日(火) 9:19~9:28  於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

 アイヌ施策担当大臣、こども政策担当大臣として報告します。5月4日から6日にかけて、英国に所在するアイヌの方々の御遺骨を直接受け取り、日本への返還を実現するため英国を訪問いたします。
 昨年11月、私の会見の場で、日本から英国の自然史博物館に求めていた5体の遺骨の返還が決まったことをお知らせいたしました。
 この度、英国から日本に帰ってくる御遺骨は、11月以降に博物館とさらなる協議を進め、新たに返還が決まった2体を加えた計7体となります。英国には、北海道アイヌ協会の大川理事長ほかアイヌの関係者の皆様とともに訪問し、政府を代表して、現地で5月5日に開催する御遺骨の返還式典に出席いたします。返還後の御遺骨は、現時点では北海道白老町にあるウポポイの慰霊施設に安置することとしております。
 また、こども性暴力防止法について、本年12月25日の施行に向けて現在、鋭意準備を進めているところ、先進的な取組を進めてきた英国における知見等を円滑な施行に生かす観点から、同じく5月5日に、制度運用を担うイギリスのDBS(Disclosure and Barring Service)の幹部と、子どもに対する性暴力防止法のための取組について意見交換を行うこととしております。本出張に関する詳細につきましては、内閣官房アイヌ総合政策室、こども家庭庁支援局までお尋ねください。
 次に、孤独・孤立対策担当大臣として、5月の孤独・孤立対策強化月間についてお知らせします。孤独・孤立問題は、人生のあらゆる場面で誰にでも起こり得るものであり、社会全体で対策の機運を高め、身近な孤独・孤立対策を知っていただくことが重要であります。孤独・孤立対策強化月間では、孤独・孤立に至っても支援を求める声を上げやすい、声を掛けやすい社会に向けた取組として、地方自治体やNPO(非営利団体)等と連携しながら集中的な広報啓発活動を実施いたします。
 具体的には、強化月間の特設ウェブサイトにおいて、特色あるNPO等の取組や全国各地で行われる孤独・孤立対策の取組等を情報発信いたします。特に今年度は、若者向け居場所づくりや子育て支援を担う支援団体の事例について分かりやすく紹介する動画も掲載しております。また、5月1日午前10時から6日午前10時まで、孤独・孤立相談ダイヤル♯9999を開設し、集中的に相談を受け付けます。
 5月は新生活でのストレスや長期休暇によって子供から大人まで悩みを抱えやすくなる時期であると言われております。どうか1人で抱え込まず、誰かに話してみたかった気持ちをこの機会にお話しいただければと思います。
 昨年10月に実施した孤独・孤立に関する世論調査によれば、政府が孤独・孤立に関する総合的な対策を推進していることを知っている、よく知っていると答えた方の割合は14.4%にとどまっており、認知度の向上を図っていかなければならないと考えております。マスコミの皆様におかれましては、強化月間について多くの国民の皆様に知っていただけるよう御協力をお願いいたします。詳細については、孤独・孤立対策推進室へお尋ねください。
 最後に、消費者および食品安全担当大臣として、令和8年度消費者月間についてお知らせします。毎年5月は、国、自治体、事業者、消費者団体等が一体となって消費者問題に関する教育啓発等の事業を集中的に実施する消費者月間です。今年の統一テーマは見える情報を見えない仕組み~AI時代の消費者力を高めるために~です。月間中、5月22日には本テーマに沿ったシンポジウムを開催するとともに、5月29日には消費者支援に功労があった方への表彰式の実施を予定しています。また、自治体や消費者団体などにおいても様々な啓発事業が行われる予定です。また、消費者庁では、5月18日を「消費者ホットライン188(いやや)」の日とし、普及啓発に取り組んでいます。特に、消費者トラブルに遭いやすい若者や高齢者の方にとって、トラブルにあったらすぐに相談できる「188」を知っていただくことが非常に重要であります。マスコミの皆様におかれましても、ぜひ周知に御協力をお願いします。以上でございます。

2.質疑応答

(問)大臣に伺います。今回、大臣が英国での遺骨返還式に出席されるにあたっての御自身の思いと幕末に発生したアイヌ民族墓地の盗掘が当時の外交問題にまで発展した歴史を踏まえて、日本政府として英国側にどのような思いをお伝えしたいとお考えでしょうか。併せて、北海道新ひだか町のアイヌ民族の団体が、白老町の慰霊施設に保管されている遺骨の返還を求め、5月8日にも国を提訴する方針を示しています。英国での返還式を控える中で、こうした国内の動きについて担当大臣としてどのように受け止められておられるのかお考えを伺います。
(答)まず、ロンドンでの返還式への私の思いでございますが、大臣に就任して間もない昨年11月に、北海道アイヌ協会の大川理事長と小川副理事長にお会いし、海外に所在するアイヌの方々の御遺骨についてのお話を伺いました。アイヌの方々の誇りと尊厳を尊重する上で、御遺骨を祖国の地に取り戻すことがいかに重要であるかを実感したところであります。こうした経緯を踏まえまして、私自身、御遺骨の返還については大変重要であると考えまして、返還協議を進めてまいりました。英国側にも我が国のこのような姿勢をしっかりと伝えてまいりたいと考えております。現地で実際に返還を受けるまで気を引き締めて臨んでまいりたいと考えております。
 そして、二つ目の御質問にあります、北海道新ひだか町のアイヌ団体が国の慰霊施設に保管されている遺骨と副葬品の引き渡しを求め、国を提訴するという方針についてでございますが、御指摘の報道については承知をしておりますけれども、本日の時点でその提訴がなされていないため内容はよく分からないということでコメントすることは差し控えたいと思います。いずれにせよ、政府においては、引き続きアイヌ施策推進法に基づく基本方針に基づきまして、アイヌの方々による尊厳ある慰霊の実現を図ってまいりたいと考えております。

(以上)