黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年11月18日

(令和7年11月18日(火) 9:16~9:31  於:中央合同庁舎8号館1階S103 会見室)

1.発言要旨

 
 こども政策担当大臣としてお知らせします。
 こども家庭庁では、今月11月を「秋のこどもまんなか月間」とし、その取組の一つとして、「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」を展開しております。
 児童虐待の防止は、社会全体で取り組むことが必要であり、国民の皆様への広報・啓発活動に集中的に取り組んでいます。
 その一環として、本日11月18日の午後4時30分より、東京都港区の迎賓館赤坂離宮において、オレンジリボンにちなみ、オレンジライトアップを今回初めて実施いたします。本日は迎賓館の前庭(ぜんてい)の開園時間が午後6時まで延長され、ライトアップを御覧いただけます。
 このライトアップが、国民の皆様が児童虐待の問題に改めて目を向けていただく機会となるよう期待しております。
 ライトアップの詳細につきましては、支援局虐待防止対策課へお問い合わせください。
 続いて、こども政策担当大臣として、「新たな総合経済対策」についてお知らせします。
 本日は、取りまとめに向けて調整中の「新たな総合経済対策」に盛り込む予定の事項のうち、特に重要な4つの事項について御報告いたします。
 1つ目は、「放課後のこどもの居場所」の充実です。
 「放課後のこどもの居場所」は、こどもの安全・安心な育ちにとっても、また両立支援、育児負担の軽減の面でも重要ですが、放課後児童クラブの待機児童は、足下、約1.7万人にもなります。総理も兼ねてより率先して「預かりの充実」を提起しておられました。
 そこで、今回の経済対策で、「放課後のこどもの居場所」を提供する企業等を補助するモデル事業を新たに創設します。これにより、放課後の小学生の安心・安全な預かりを拡大いたします。
 2つ目は、子育て家庭が「安全で質の高い」ベビーシッターを利用しやすくする新たな施策です。
 ベビーシッターは、子育ての大きなサポート役になり得る存在ですが、「安全」や「質」には不安の声もあります。総理もベビーシッターに関する支援策の必要性を指摘しておられます。
 こうした状況を踏まえ、今回の経済対策で新たに安全性に関する基準に適合するベビーシッターの情報提供等を行うプラットフォームを構築します。これにより保護者が安全で質の高いベビーシッターを選択できるよう支援してまいります。
 3点目は、「こどもを取り巻く環境」等を大きく改善するための新たな構想の推進についてです。
 こちらの資料を御覧ください。
 こども政策では、「こどもを取り巻く環境の質」の向上が最も重要な課題と考えています。そのため、国がしっかりとその責任を果たすと同時に、企業による取組も大変大きな影響があります。
 例えば、企業が子育て中の社員のために、「未就学児」を対象とした法定の措置に加えて、「就学後」の小学生を持つ社員もサポートする。こうした取組が広がることが極めて大切でございます。
 そうした企業の取組は、「こどもを取り巻く環境の質」を向上させると同時に、人材確保など「企業価値の向上」の重要な要素にもなってまいります。
 そこで今回、そうした企業の取組のため、新たに国として環境整備と支援を行うこととし、これを「こどもと共に成長する企業」構想として、施策をパッケージで推進してまいります。
 具体的には、関係省庁とも連携しつつ、企業の取組の「見える化」や採用市場での評価向上など企業価値への還元、地域の企業の実装支援、国・企業間の対話の深化・情報発信といった取組を進めます。この構想の推進を通じて、「こどもを取り巻く環境の質」の向上を大きく前進させたいと考えております。
 最後に、4つ目は、「こどもの自殺対策」です。
 こちらの資料を御覧ください。
令和6年のこどもの年間自殺者数は529人と過去最多で、統計上、毎日平均1人以上のこどもが自殺している状況にあります。「なんとしてでも、こどもの自殺を一人でも減らしたい」そのような想いから、今回の経済対策では、危機感を持って、2つの対策を緊急に立ち上げることといたします。
 1つは、自殺につながる危険性のあるこどもの情報を集約し、連携して対応する地域の協議会を設置し、緊急対応ができる体制を地域で整えます。このため、新たにモデルとなる取組の費用を国が全面支援する事業を開始いたします。
 また、こどもの自殺リスクの把握には、ICT(Information and Communication Technologyの略称、情報通信技術)やAI(Artificial Intelligence の略称、人工知能)等を活用したリスクの早期発見等が有効と考えられます。そうしたデジタルデータやAI等を活用した新たな取組について、有識者の参画を得て検討を開始いたします。
 以上、今回の経済対策に盛り込む特に重要な事項について御説明を申し上げました。これらの新たな対策によりまして、こどもや若者を取り巻く環境の質の向上、子育て家庭への支援等を効果的に進めていきたいと考えています。
 以上です。

2.質疑応答

(問)発表の件と別で、東京都内の出生数は今年1月から6月でおよそ3万9,900人ということで、前年の同じ時期と比べて0.3%ほど増加しています。大臣としてこちらについての受け止めと、なぜ増加したのかという分析があれば伺いたいと思います。
(答)厚生労働省が公表した統計によりますと、今、御指摘がございましたとおり、令和7年上半期の東京都内の日本人の出生数は3万9,881人と、昨年の同時期に比較して0.3%増加したものと承知をしております。
 その背景については様々な要因が考えられまして、一概には言えないところではございますが、引き続きその動向を注視するとともに、結婚、出産、子育ての希望をかなえられる環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
(問)先ほど冒頭発言にもあった経済対策についてです。こどもの自殺者に対し、緊急的に対策を立ち上げることになりましたが、情報集約・連携に対する仕組みのモデルとなる取組というのは、具体的にどのようなものか教えてください。
 また、国としてどのように全面的に支援していくのか、いつ頃をめどとしているのか教えてください。
 また、経済対策を4つ挙げられたと思うんですけれども、それに対する大臣の思いみたいなものがあれば、一緒に教えていただければありがたいです。
(答)先ほど申し上げたとおり、令和6年のこどもの自殺者数が529人と過去最多となっておりまして、喫緊の課題であるというふうに考えております。
 自殺未遂者等の自殺につながる危険性のあるこどもへの対処・支援については、緊急性の高い事案でもあることから、関係機関が迅速かつ機動的に支援できる体制を整備することが重要であります。
 このため、令和7年6月に成立しました改正自殺対策基本法において、地方公共団体がこどもの自殺防止に関わる必要な情報交換や対処等の協議を行う協議会を設置できる旨の規定が新たに追加されました。
 本事業では、都道府県や市町村において、自殺対策に関わる活動を行う民間団体等と連携を図りつつ、協議会の円滑な立ち上げや効果的な運営等のモデルを構築するとともに、運営に関わる課題の整理や支援の事例等を把握することとしております。
 具体的には、地方公共団体がこうしたモデルとなる取組を行う場合に必要な経費を国において補助することとし、その裏づけとなる国の予算の成立後、速やかに事業の実施に向けて着手することとしております。
 詳細は、支援局総務課にお尋ねいただければと思います。
(問)4つの対策に対する思いみたいな。
(答)やはりこどもの自殺、また若者の自殺については、私も以前からこういうことではいけないということで、海外の対策、前も紹介しましたけれども、デンマーク等に行って、こどもの心がいかに健康に育っていくかということに対して、思いを持って取り組んでまいりました。
 このような自殺を未然に防ぐ対処的なことも大切だと思いますが、ふだんからこどもが自己肯定感を持って自分を大切にして、そして、自分の命というものは貴いものだということをよく理解できる、そういう心身ともに成長するようになってほしいなというふうに思っています。
(問)先ほど開催された人口戦略本部会議の関係でお伺いしたかったんですけれども、先ほどのところで高市総理が、こども政策担当と地域未来戦略担当で、それぞれ少子化の対策の検討であったりとか地方自治の在り方について、総合的に検討するように指示があったかと思います。その検討について、例えば大臣として、いつまでにどのような形で成果として出そうと思われているのか。また、こども政策と地域未来戦略をどのように掛け合わせて人口減少対策につなげていこうとお考えなのか、お伺いできますでしょうか。
(答)本日の閣議決定後に人口戦略本部が開催されました。同本部は、こども・子育て政策を含む人口減少対策を総合的に推進するため、総理を本部長、官房長官と城内大臣を副本部長として、本日の閣議決定により内閣に設置されたものであります。私も地域未来戦略担当やこども政策担当の立場で、本部員の一人として出席いたしました。
 会議では、総理より、地域未来戦略担当大臣は関係閣僚と連携し、地域ごとの産業クラスターの戦略的形成をはじめとする地方経済の再生と成長を実現するため、年内に総合戦略を取りまとめるとともに、人口減少に対応した地方自治の在り方についても総合的に検討を進めてくださいとの指示がございました。
 また、こども政策担当大臣は、少子化・人口減少のトレンドの反転に向けて、「こども・子育て支援加速化プラン」に基づき、子育て支援に関わる各施策を実行に移すとともに、将来的な更なる少子化対策の在り方の検討を進めてくださいとの御指示もございました。
 総理の指示を踏まえまして、地域未来戦略については、地方創生の基本構想を踏まえ、地方創生の取組を引き続き行うとともに、「強い経済」の実現に向けて重点的に行いたいというふうに思っております。地方に活力を取り戻すことを目指す地域未来戦略の検討を進めてまいりたいと考えております。
 こども・子育て政策については、こども未来戦略の加速化プランを引き続き着実に実行するとともに、企業の活力を生かした、働きながら子育てしやすい環境の整備等に力を入れてまいりたいと考えております。

(以上)