赤澤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年1月31日
(令和7年1月31日(金) 8:34~8:40 於:衆議院本会議場議員食堂側)
1.発言要旨
(冒頭発言なし)2.質疑応答
- (問)昨日1月30日に防災庁設置に向けた有識者初会合が開催されたと思うのですけれども、今後、取りまとめに向けて大臣としてどのような論点を深掘りしていくことを期待されているか、改めて防災庁設置に向けた課題認識についてお伺いします。
- (答)昨日、防災庁設置準備アドバイザー会議の第1回会合を開催いたしました。専門家の方々からそれぞれの災害現場でのご経験などを踏まえつつ、防災庁への期待や抱負などについて全員からお話を聞かせていただきました。私どもは避難生活、これは石破総理が一番ご関心の高いところですし、あるいは500万人が避難する南海トラフの地震などを考えながら、ボランティアの育成、データベース化、あるいは食事を提供したり、物流とか福祉の関係の官民連携をどうやってやっていくか、あるいは防災教育、デジタル・新技術の活用などといったことを考えていましたけれども、本当に力づけられたのは、専門家の皆様が口々におっしゃっていることと我々が考えている基本的な方向性は完全に一致をしているということです。そこが確認できたことが大変心強かったというのが一つです。
それぞれ本当に掘り下げていろいろなことをおっしゃって、例えば防災教育について言えば、国民の皆様の覚悟も必要だというようなご意見が出たり、あるいは、国民の皆様の対応力を上げていくということについてもかなり詳細にご意見があり、防災教育の重要性などが改めて感じられたところであります。我々が重要と考えるテーマについて、有識者の方々と目指すべき方向性が完全に一致していることが確認できて、本当に心強かったということは繰り返し申し上げておきたいと思います。
中でも、行政の力が限られる中で、あらゆる主体が連携をし、総力戦で災害対応にあたる必要があるというご指摘がありました。また、官民それぞれ主体の高い専門性を最大限に引き出すためのコーディネート機能が鍵になるというご指摘もありました。また、災害の多い日本で暮らす国民の覚悟、対応力を高める必要があるというお話があったのは先ほど申し上げたとおりです。それから、新技術の社会実装を進めるべきであると。これは必ずしもデジタルに限ったものではないと思います。防災庁が担うべき役割の検討を進める上で非常に重要なご指摘が大変多くあったと感じています。
第2回以降、避難生活やデジタル、防災教育・啓発、事前防災の在り方など、分野別の意見交換を行うこととしておりまして、各アドバイザーより更に具体的で高度かつ幅広い見地からのご意見を頂戴し、本格的な議論を深めてまいりたいと思っています。
私が思っているのは、毎回20人が全員出るというのではなくて、それぞれご専門がありますので、それぞれの専門分野の議論をする時に、その専門の方たちに出てきていただき、そして、いろいろなプレゼンテーションをして議論をリードしていただいて、しっかりとした内容のものを深掘りしてつくり上げていきたいと思っています。時代の変化にしっかりと対応して、特にここも大事ですけれども、日本社会の実情に見合った防災庁の在り方はどのようなものか、引き続きスピード感を持って検討を進めてまいりたいと思います。
一つあったのは、米国のFEMA(アメリカ連邦緊急事態管理庁)などは話題として出るのですけれども、私が過去に見聞きしているところは、そのFEMAですら、そして、米国政府ですら、ハリケーンカトリーナをはじめ大災害の対応でうまくいかなかったことはあるわけです。私からは「FEMAに憧れるのはやめましょう」ということを申し上げたところです。日本社会の実情に合った、日本にとって、そして日本国民にとってベストの防災庁をつくるために全力を挙げていきたいということであります。 - (問)関連して防災庁について伺います。有識者会議では今年の夏をめどに取りまとめをするということになっています。その取りまとめ後は、政府のほうで取りまとめも踏まえまして防災庁の権限や具体的な体制について議論されると思いますけれども、その防災庁の設置に向けた法案は現時点でいつ国会に提出することを目指していらっしゃいますか。
- (答)防災庁の組織づくりに関しては、アドバイザー会議の第1回会合を昨日開催したところです。現時点では法案提出の具体的な時期などは決まっていません。いずれにしても我が国の防災力の強化は待ったなしの課題なので、アドバイザー会議は本年夏頃の取りまとめを予定しておりまして、令和8年度中の防災庁設置がある意味で公約ですので、それに向けてスピード感を持って検討を進めてまいりたいと思っています。一つは当然ながら骨太方針がポイントです。アドバイザー会議の取りまとめも、それにエッセンスを取り込めるようなタイミングでスピード感を持って進めていきたいと思っています。
(以上)