坂井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年8月1日

(令和7年8月1日(金) 9:41~9:49  於:中央合同庁舎8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨

 
 私から冒頭2点申し上げます。
 まず1点目、今般のカムチャツカ半島付近を震源とする地震に伴う津波を受けて、本日総理から次のとおり御指示がありました。
 この度のカムチャツカ半島付近を震源とする地震に伴う津波警報は、北海道から和歌山県までの太平洋側13都道県にわたって発出され、200万人を超える方々を対象に避難指示が出されるとともに、警報の発出から全面解除まで11時間以上という長時間に及び、更には、猛暑の中での避難となりました。
 政府においては自治体と連携し、国民の皆様の安全確保に取り組んだところでありますが、今回の炎天下での大規模長時間の避難の状況を検証し、その教訓を今後の対策に生かしていく必要があります。
 このため、例えば要支援者も含めて逃げ遅れることなく迅速に避難ができたか、冷房や飲料水の提供など避難所での熱中症対策は効果的であったか、高台や避難ビルに一次避難した方々の避難所への二次避難は円滑に行われたか、など、状況をよく確認、検証し、人命・人権最優先、世界一の防災大国に向け御尽力いただきたいという指示であります。
 この総理指示を受けて関係省庁、自治体とも連携をし、今般の対応状況についての確認、検証をしっかりと進め、今後の災害対策に万全を尽くしてまいりたいと思います。
 2点目でございますが、台風9号についてです。
 この台風9号は、本日伊豆諸島の東を北上し、明日2日は暴風域を伴って関東の東に進む見込みです。関東地方と伊豆諸島ではうねりを伴った高波に警戒し、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意、警戒してください。
 また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に務めてください。
 関東地方と伊豆諸島では、本日から2日にかけてうねりを伴い、大しけとなるところがあります。海上では非常に強い風が吹くところがある見込みです。関東地方と伊豆諸島では、台風周辺や台風本体の発達した雨雲の影響で激しい雨が降って、大雨となるところもあります。
 高波に警戒し、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意、警戒してください。国民の皆様には、最新の気象情報や、地方自治体からの避難情報に注意していただき、早め早めの安全確保をお願いいたします。
 また、行楽シーズンですが、台風が接近した場合には不要不急の外出を控えるとともに、河川や用水路、海岸等には近づかないようにお願いをいたします。
 政府としては、昨日私の指示の下、関係省庁災害警戒会議を開催し、十分な体制確保、地方自治体や関係機関への注意喚起等を行いました。災害対応に万全を期してまいります。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)7月30日に出た津波警報・注意報への対応についてお伺いします。
 大臣は鹿児島に出張中でしたが、現地からどのような対応を行ったのか、また、遠隔地からの対応で災害対応に何らかの支障は生じなかったのか、お伺いできますでしょうか。
(答)発災後、直ちに事務方から報告を受けました。津波警報が発表された都道府県とのホットラインを早急に構築し、様々な情報確保を指示したほか、その後も随時状況について報告を受け、避難所での熱中症対策について関係自治体に対応を促すよう指示を出すなど、対応に当たってまいりました。支障はなかったと考えております。
(問)大臣から冒頭御発言があった「避難に伴う暑さの検証」の関係なのですけれども、これはどんな枠組みでスケジュール感はどのように進められる御予定でしょうか。
 また、今回暑さに加えて車避難による渋滞ですとか、インバウンド客の対応の戸惑いなんかもあったかと思います。あくまで暑さに特化した検証になると考えてよろしいんでしょうか。
(答)まず、まだスケジュール感であるとか、今後の進め方に関しては今、検討を進めているところでお答えできる状況にはありません。
 対象に関しては暑さだけではなくて、当然のことながら交通の問題も含めて避難全体をターゲットにしたものにしたいと考えております。
(問)津波の関連でお伺いいたします。検証を進められるということですが、今回の避難に関しては熱中症疑いで搬送された方が全国で少なくとも16人に上るなど課題も見えてきているかと思いますが、現時点で大臣が見えてきている課題というのをどのように感じていらっしゃるか、もし具体的にあれば教えてください。
(答)やはり今、御指摘をいただいた熱中症対策ということがあります。
 実際にこれもどうだったかというのを、御協力いただく中で聞いていかなければなりませんが、支援が必要な要支援の避難者の方々が実際に支援を受けて避難ができたのかということ、それから、要支援の方でもその方の避難計画が既にできている方と、避難計画がまだであった方がどう状況が違ったか等々、この辺はしっかり検討していければと思っております。

(以上)