坂井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年1月14日
(令和7年1月14日(火) 10:36~10:45 於:中央合同庁舎8号館5階共用会議室B)
1.発言要旨
私から冒頭、4点申し上げます。
まず、1点目、昨日夜の日向灘を震源とする地震についてでございます。
これまでに人的被害として、軽傷者1名が報告されています。
今回の地震の発生を踏まえ、気象庁では南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、この地震と南海トラフ地震との関連性について検討いたしましたが、南海トラフ地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる現象ではありませんでした。
国民の皆様におかれましては、今後1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意をしてください。
南海トラフ沿いの大規模地震は、今後30年以内に発生する確率が70から80パーセントであり、切迫性の高い状態です。日頃の地震への備えについて、引き続き定期的に確認していただくようお願いをいたします。
2点目でございますが、日本学術会議の所管大臣として報告します。
本日の閣議において、「令和7年度に日本学術会議が共同主催する国際会議について」口頭了解いたしました。
令和7年度は7件の国際会議について、日本学術会議が関係の学術研究団体と共に共同で主催することとしています。
日本学術会議の重要な役割の1つは、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することです。
これらの国際会議の開催などを通じ国内外の学術の振興に貢献し、国民の皆様から理解・信頼され続けるような学術会議であっていただきたいと思います。
3点目でございますが、領土問題担当大臣として御報告いたします。
従来より、領土・主権展示館は各地で巡回展を開催しておりますが、今般、その一環として、「領土・主権展示館巡回展in首都圏丸の内」を開催いたします。
期間は来週20日(月)から27日(月)までの8日間、会場はJR東京駅前にあるKITTE丸の内の1階アトリウムです。
初日となる20日には、私も参加しテープカットを行う予定でございますが、この機会に、北方領土、竹島や尖閣諸島をはじめ、我が国の領土について関心と理解を深めていただければと考えております。
また、領土・主権展示館は、4月にリニューアルオープンを予定しております。この巡回展においても、そのPRを積極的に行うことといたしております。
続いて、4点目でございますが、国家公安委員会委員長としてでございまして、痴漢についてでございます。
痴漢は、被害者の尊厳を踏みにじる極めて卑劣な犯罪であります。
しかしながら、近年、SNSにおいて、速やかに受験会場に向かいたい受験生の弱みに付け込んだ、痴漢をあおる悪質な投稿も見受けられるところでございます。
警察では、泣き寝入りや被害の潜在化を防ぐため、特に受験期において強力な体制を構築し、警戒・取締りに当たってきたところでございまして、本年も大学入学共通テスト、1月18日(土)及び19日(日)の実施に伴い、全国で警察官を約3,300人動員し、列車内や駅構内を中心に警戒・取締りにあたる予定でございます。
受験生の皆さんが安心して受験会場に向かい、これまで頑張ってきた成果を十分発揮できるよう、私自身も警察を督励してまいりたいと思っております。
万が一、被害に遭ってしまった場合には、受験の機会の確保のため、事後に警察が被害者の聴取を行うなど、受験生の事情に最大限配慮した柔軟な対応を行うことといたしております。
大学入学共通テストにおいても、追試験、これは1月25日(土)及び26日(日)を予定しておりますが、それへの申請等が可能でありまして、警察からも受験会場等への連絡を行うことといたしておりますので、決して泣き寝入りすることなく、警察を頼っていただきたいと思います。
私からは以上でございます。
2.質疑応答
- (問)南海トラフ地震臨時情報(調査中)の発表は、昨年8月以来2度目となりました。
結果として調査終了となったものの、国民が備えについて考える機会にもなると思いますが、改めて大臣の所感、呼び掛けがありましたらお伺いできますでしょうか。 - (答)この臨時情報に関しましては、昨年8月、初めての臨時情報を発表したわけでございますが、これも踏まえ、有識者からの御意見もいただきながら、12月に改善方策を取りまとめたところでございまして、我々もしっかりした対応をしているところでございます。
今回は結果として調査終了ということになりましたが、今の御質問で御指摘のとおり、70パーセントから80パーセントの確率で30年以内にという状況でございまして、いつ起こってもおかしくない大規模地震に対する日頃の地震の備えを、これも一つの契機として確認していただければありがたいと思っております。
政府といたしましても、周知広報の強化等、南海トラフ地震臨時情報の実効性を高めるべく、今後もしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 - (問)先ほど、南海トラフ地震臨時情報の関連で、12月に対応方策をまとめられたというお話もありましたが、今回の日向灘の地震で、内閣府としてどのような対応をされたのか、教えていただけますでしょうか。
- (答)ですから、昨日、検討会が行われて、調査が終了いたしました。つまり、平時と比べて、昨日の地震によって南海トラフ地震の発生度合いが高まったという評価ではなかったわけでございまして、昨日の地震に関しては、その情報をいただいたところまでということでございますが、ただ、大事なのは、大規模災害のみならず、自然災害は事前の備えが大変重要でありますし、これは継続的にしっかり警戒をしていく、準備をしていく、備えていくことが必要でありますので、これに関して、今後、引き続き周知広報していきたいと思っております。
(以上)