オーストリア・ドイツ出張⑤(ドイツ航空宇宙センターでの署名式・視察、ゼーダー バイエルン州首相との会談、日本人研究者との意見交換)
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産総研・DLR間の研究協力覚書の改定に係る署名 -
DLRの視察 -
ゼーダー バイエルン州首相との面会 -
ゼーダー バイエルン州首相との会談
(Photo: Bavarian State Chancellery) -
ミュンヘン在住日本人研究者との意見交換
城内内閣府特命担当大臣(科学技術政策、宇宙政策)、経済安全保障担当大臣は、現地時間令和7年6月27日(金)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)を訪問し、アンケ・カイザー=ピッザーラ理事長との意見交換や視察を行うとともに、産業技術総合研究所(産総研)とDLRの間での研究協力覚書の対象分野に量子を加える改定の署名式に立ち会いました。
視察においては、ドイツスペースオペレーションセンター(GSOC)、衛星由来危機情報センター(ZKI)及びロボティクス・メカトロニクス研究所を訪問し、研究者による説明や実機のデモンストレーション等を受けるとともに、ドイツの宇宙開発及び宇宙利用の動向を聴取・意見交換しました。また、先方からは、DLRと宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力に対する謝意と更なる期待が示されました。
署名式においては、城内大臣から、量子等の重要技術の研究開発における同志国間の協力を深めていくことが重要であること、今般の署名をきっかけとして産総研とDLRの間で築かれてきた協力関係がますます深まっていくことを期待すること等を伝えました。
また同日、バイエルン州のマルクス・ゼーダー州首相と会談し、経済安全保障、科学技術及び宇宙分野についての意見交換を行いました。城内大臣から、バイエルン州は、ドイツの中で経済・産業や科学技術、宇宙分野において重要な位置を占めており、日系企業の拠点数や在留邦人数が多いことについて触れた上で、日・バイエルン州間の更なる連携を期待していると述べました。さらに、日本の経済安全保障政策の考え方や具体策についても説明しました。ゼーダー州首相からは、バイエルン州への投資を含め、わが国との経済安全保障分野をはじめとした経済関係の強化を図っていきたい旨の発言がありました。加えて、両者は、今後、幅広い分野で協力を一層推進していくことで一致しました。
さらに同日、マックス・プランク宇宙物理学研究所の小松英一郎所長をはじめとしたドイツ・ミュンヘン在住の日本人研究者4名と面会し、研究者の国際頭脳循環の取組強化の在り方等について意見交換を行いました。特に、日米独における競争的研究費の獲得に対する考え方の違いや、外国人研究者に対するサポート体制の違いなどについて御意見を伺い、意見交換を行いました。