城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年8月15日
(令和7年8月15日(金) 14:00~14:06 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
宇宙政策担当大臣としての報告です。
大西卓哉宇宙飛行士が搭乗する、米国クルードラゴン宇宙船運用10号機が、先日、日本時間の8月10日、地球へと帰還いたしました。大西飛行士をはじめ、4人の搭乗員の皆様が、ISS(国際宇宙ステーション)での活動を終え、無事、地球へ帰還されたことに安堵しております。
今回の長期滞在中、大西飛行士は、日本人で3人目となるISSの船長に就任されますとともに、日本実験棟の「きぼう」を利用した技術実証など、様々なミッションを予定どおりに無事遂行されました。
また、大阪・関西万博等におけるISS上からのリアルタイム交信など、特に若い世代の方々に対して、宇宙や科学技術への興味・関心を喚起する取組についても精力的に進めてこられました。
大西飛行士をはじめといたします日本人宇宙飛行士は、有人宇宙活動における我が国の象徴的な存在であります。今後も、大西飛行士が、将来の宇宙飛行士たちの先達として、なお一層活躍されることを期待しております。
2.質疑応答
- (問)先日、科学技術・学術政策研究所が、「科学研究のベンチマーキング2025」を公表しました。その中で、中国の論文は自国内引用の割合が非常に高くて、さらに、ここ数年に発表された論文が数多く引用されていると。それによって、トップ10%論文数が世界一になっているということが分かりました。このことについての受け止めと、研究力の国際比較の在り方について、大臣はどのような考えをお持ちか、教えてください。
- (答)科学技術・学術政策研究所が今月8日に公表いたしました「科学研究のベンチマーキング2025」によりますと、御指摘のとおり、トップ10%論文における、自分の国・地域からの被引用数の割合については、中国が最も大きく、同国においてその割合は67%に上っており、20年前の41%から大きく増加している状況と伺っております。
他方で、我が国では、自国での引用は9%であり、20年前の16%と比べますと減少しております。国際頭脳循環が進む中、我が国だけではなく、欧米の主要国のほとんどが、中国のように自国地域から引用する割合は減らしている状況と認識しております。
いずれにせよ、併せて同研究所から公表されました「科学技術指標2025」においては、各種の論文指標の我が国の世界順位に、大きな変化が見られていないところであり、研究力強化に向けた取組を、関係省庁と連携して、引き続きしっかりと進めていくことが重要と考えております。
なお、御指摘の、研究力の国際比較の方法については、論文数など特定の指標のみならず、様々な指標を俯瞰的・総合的に捉えることが重要と考えております。 - (問)本日、全国戦没者追悼式が行われたのですけれども、こちらの式辞の中で、石破総理が、13年ぶりに「反省」という言葉を盛り込みました。「反省」という言葉には、総理の思いが込められているということだったのですけれども、この点について、城内大臣から受け止めがありましたら教えてください。
- (答)御指摘の点については、私も全国戦没者追悼式に出席しておりましたので、そのような発言があったとは承知しております。あくまでもこれは総理御自身が御判断されたことでありますので、この記者会見の場で私が何らかの発言をすることについては差し控えたいと思いますし、私はそういう発言をする立場にはございませんということで、御理解いただければ幸いです。
- (問)関連ですが、大臣は「反省」はなさっていますか。
- (答)どうお答えするか、なかなか難しい質問ではありますが、いずれにしても、さきの大戦については、亡くなられた方々の尊い犠牲の上に、今日、私たちの平和が享受されているという強い認識の下、そういった戦争という惨禍が二度と繰り返されることがないように、しっかりと取り組むことが必要だと考えております。
(以上)