城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年6月17日
(令和7年6月17日(火) 9:28~9:33 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
冒頭発言なし
2.質疑応答
- (問)先日、「Nature Index 2025」が公表されて、日本は世界5位だったもののシェアが低下して、大学のランキングも落ち込んでいます。今回の結果を大臣としてどのように見ているのか、教えてください。
- (答)先日公表されました「Nature Index」、すなわち、国・地域別の世界論文数のランキングにおいては、我が国は、昨年に引き続き世界第5回の地位を維持している一方で、御指摘のとおり、世界全体に占める日本の論文数シェアや、日本の主な大学の順位が低下していると承知しております。
この「Nature Index」に限らず、近年、論文指標などにおいて、我が国の研究力の低下傾向が示されており、この状況については、大きな危機感を前々から持っているところでございます。
その背景として挙げられるのは、まずは、予算規模等に関する「研究資金」の課題が1つ。2つ目は「研究環境」であり、研究時間等に関する課題。そして、3つ目は「人材不足」ということであると思いますが、いずれにしても、関係省庁と連携して、こうした課題の克服に向けた取組と特に予算の確保をしっかりと取り組んでいく考えであります。
そうした中で、先週13日には、国際頭脳循環の取組として、「J-RISE Initiative」を公表し、我が国が、国内外の研究者にとって、世界で最も魅力的な国となることを目指し、国際卓越研究大学制度などの関連施策を総動員することといたしました。
さらに、現在、次期の第7期の科学技術・イノベーション基本計画の策定や、令和8年度の概算要求に向けた検討も進めているところであります。引き続き、関係省庁と連携しながら、我が国の研究力強化に努めてまいる考えであります。 - (問)G7サミットについて伺います。日本時間未明に行われたセッションでは、経済安保についても議題となり、石破首相から、重要鉱物のサプライチェーンの強靱化や多角化など課題であるというふうな強調もされました。経済安保の観点で、このG7サミットの今回の成果をどのように捉えているか、お伺いさせてください。
- (答)G7のカナナスキス・サミットでは、経済成長、経済安全保障、そして、経済強靱性をテーマとするセッションが、現地時間6月16日午後1時40分から約40分間行われたと伺っております。
その中で、石破総理からは、重要鉱物のサプライチェーンの強靱化・多角化が喫緊の課題であり、G7やパートナー国と緊密に連携して対応することの必要性を強調するとともに、資源国の役割、これは非常に重要であり、サプライチェーン多角化のための新規鉱物資源プロジェクトの立ち上げなどの重要性について述べられたと承知しております。
その上で、経済安全保障の確保に向けては、何といっても、我が国の自律性の向上、技術などの優位性、不可欠性の確保をしっかりするとともに、基本的価値やルールに基づく国際秩序維持・強化をすべく、同盟国・同志国などとの協力の拡大・深化を図っていくことが重要でございます。
引き続き、今後の国際情勢の変化も踏まえながら、G7をはじめとする多国間の枠組み、そして、日米をはじめとする二国間の取組、日米韓、日米豪印の枠組みなどを活用しつつ、重要鉱物を含むサプライチェーンの強靱化など、経済安全保障の強化に向けた取組を推進してまいる考えであります。
(以上)