城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年3月28日

(令和7年3月28日(金) 9:30~9:36  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 冒頭、1点御報告申し上げます。宇宙政策担当大臣としての報告であります。
 本日夕刻、「第3回宇宙交通管理に関する関係府省等タスクフォース大臣会合」を開催いたします。この会合は、私が座長として開催するものであり、関係府省の政務にも参加いただいて、宇宙交通管理に関する最近の状況変化などの認識共有を図り、議論を行う予定であります。
 御案内のとおり、近年、宇宙空間におきまして、スペースデブリの増加や、大規模衛星コンステレーションの導入の本格化などにより、宇宙物体同士の衝突のリスクが高まっている中で、国連やマルチ会合の場における、国際的なルールメイキングの重要性が高まっております。
 こうした中、我が国は、地球周回軌道上での衛星等の衝突防止、宇宙状況把握、デブリの発生抑制及び削減、軌道上サービスといった領域におきまして、技術開発とルール作りに関する実践的な取組を蓄積しており、例えば、「商業デブリ除去技術実証プロジェクト(CRD2)」や、「軌道上サービスを実施する人工衛星の管理に係る許可に関するガイドライン」制定の取組などは、世界的に見ても先進的な取組であり、高く評価されているところであります。
 今後も官民が密に連携して、宇宙空間の安定的かつ持続的な利用を確保するための取組を、スピード感を持って推進するとともに、本年6月末に開催予定の国連のCOPUOS(国連宇宙空間平和利用委員会)、そうした場の活用も含め、国際社会への情報発信にも取り組んでまいります。
 なお、この詳しい内容につきましては、今日の夕刻の会合の後、記者ブリーフィングにおいて、記者の皆様に事務局から御説明させていただくことになっておりますので、その点につき、申し添えておきます。

2.質疑応答

(問)ノルウェー科学文学アカデミーが、数学のノーベル賞とも言われる「アーベル賞」に、京都大学数理解析研究所の柏原正樹特任教授を選びました。大臣としての受け止めと、数学の重要性についてどのようにお考えか、教えてください。
(答)ノルウェー科学文学アカデミーが主催する、今年の「アーベル賞」に、御指摘のとおり、京都大学特任教授の柏原正樹先生が受賞されたことは、本当に素晴らしいことであり、心からまずはお祝い申し上げたいと思います。
 なお、我が国の数学者の方が「アーベル賞」を受賞することは、今回が初めてのことであり、大変喜ばしいことであることは言うまでもありません。今回の受賞は、柏原教授の、代数解析学及び表現論への重要な貢献が高く評価されたものと承知しております。
 この数学・数理科学は、全ての科学技術の基盤となるものであり、極めて重要な分野であります。そして、世界が覇権争いを行っているAIや量子技術といった重要技術の進展においても、不可欠な分野であると認識しております。
 今回の受賞は、次代を担う若い世代の方々に夢や希望を与えるとともに、今、この瞬間、現場で研究活動に一生懸命取り組まれていらっしゃる多くの研究者の方々にとって励みとなるものだと受け止めております。
 政府といたしましては、引き続き、科学技術・イノベーション基本計画などに基づき、優れた研究者の育成や研究環境の整備、基礎研究の推進などを通じて、優れた研究成果が今後も次々と生まれてくるようにしっかりと取り組んでまいる考えであります。

(以上)