城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年3月21日

(令和7年3月21日(金) 9:29~9:42  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 冒頭1点御報告いたします。クールジャパン戦略担当大臣としての報告であります。
 内閣府では、「大阪・関西万博」を日本の魅力を世界に発信する絶好の機会と捉え、来月4月30日から5月2日の3日間、万博会場におきまして、「クールジャパンショーケース アニメ・マンガツーリズムフェスティバル」の開催を予定しており、本日、その内容を発表いたします。発表の内容は、お手元に配布したプレスリリースを参照していただければ幸いです。
 まず、一つ目は、アニメやマンガのゆかりの地となっております全国から約25の地域が出展し、作品と地域の魅力を掛け合わせた地域の魅力などを発信するというものであります。
 また、二つ目は、クールジャパン広報大使の松本梨香氏やえなこ氏をはじめとするアニメ関係の著名人などによるステージイベントなどを予定しており、私も諸般の事情が許せば、5月2日のイベントに参加を予定しております。どういう形で参加するかは、ちょっと検討したいと思っております。
 さらに、三つ目ですけれども、日本のアニメやマンガの「世界への広がり」を体感できるコーナーや、海外で出版された日本のマンガの展示なども予定しております。
 内閣府といたしましては、こうした取組を通じて、アニメやマンガなどの我が国の優れたコンテンツへの関心を高めるとともに、これをいわば「入口」として、高付加価値旅行者を中心に地方への来訪を促進するなど、コンテンツ産業の振興と地方創生に向けた好循環につなげていきたいと考えております。
 なお、今回のイベントの詳細につきましては、この後、事務方より、より詳細なブリーフィングがあるかと思いますので、そちらのほうでお聞きくだされば幸いです。

2.質疑応答

(問)CSTI(総合科学技術・イノベーション会議)の上山元議員なのですけれども、内閣府参与に任用されました。この狙いについて教えてください。
(答)先日、元CSTI議員の上山隆大氏が、非常勤の内閣府本府参与として任命されたところであります。上山氏は、御案内のとおり、CSTI議員として、平成28年から9年間という長期にわたり御尽力いただいたところであり、科学技術・イノベーション政策に精通されている方でございます。
 現在、次期科学技術・イノベーション基本計画の策定に向けた検討が本格化しているなど、極めて重要な時期でありますことから、上山氏から引き続き御意見をいただくなど、御貢献をいただきたいと考え、こういった任命に至った次第でございます。
(問)今年の7月に、UAE(アラブ首長国連邦)で開かれる「国際化学オリンピック」の日本代表が決まりました。御所感があればお伺いしたいと思います。
(答)今、御指摘のとおり、先日、本年7月にドバイで開催されます「第57回国際化学オリンピック・アラブ首長国連邦大会」に派遣されます4名の日本代表生徒が決定し、発表されたところであります。
 これまでも、日本を代表する生徒さんたちは、国際化学オリンピックで優秀な成績を収めていると承知をしており、選抜された生徒の皆さんには、今後の強化訓練の時期もございまして、この強化訓練も経た上で、我が国代表として力を尽くしていただきたいと考えております。
 また、各国代表の生徒の皆さんとの交流の場も様々に用意されていると伺っておりまして、是非この機会を活かして、貴重な、私も外務省出身ですけど、まさに若い人たちの民間外交をしっかり展開していただいて、経験を積んでほしいと、個人的には思っております。
 また、国際化学オリンピックなどのいわゆる国際科学コンテストは、優れた才能のある子供たちが、その才能・能力を活かす場として、極めて有意義であると考えております。こうした学びの成果を発表する場を、社会全体で支えていくことが重要であると考えております。
 なお、今回の派遣に当たりましても、代表生徒の選定等を、日本化学会をはじめ、学界・産業界の皆様に実施いただいていると伺っておりますが、まさに幅広い関係者の御支援をいただいており、感謝をする次第でございます。
 内閣府といたしましては、引き続き、文部科学省をはじめとする関係省庁ともしっかり連携しながら、子供たちが切磋琢磨して高い能力を伸長する機会の充実や、理工系人材育成の取組を着実に進めていきたいと考えております。
(問)能動的サイバー防御に関する新法案が3月18日に衆議院で審議入りし、今日も、今、審議が行われていますけれども、法案では、経済安全保障推進法に規定する基幹インフラ事業者を対象に、攻撃被害の報告ですとか、IT機器の登録・届出を義務化しています。また、任意ですけれども新たに設置する予定の官民協議会のメンバーにも、基幹インフラ事業者が入ることを想定しているかと思うのですけれども、その基幹インフラ事業者を効果的・効率的に守っていくために、経済安全保障推進法の措置と、新しい能動的サイバー防御法案での措置について、連携していく必要があると思うのですが、どのようにそれを進めていくべきか、大臣の見解を教えてください。
(答)近年の厳しい安全保障環境や地政学的な緊張の高まりは、サイバー空間にも影響を及ぼしており、そうしたことから、インフラ事業者に対する、組織的かつ洗練されたサイバー攻撃の脅威がまさに増大しているところであります。
 こうした中、我が国の国民生活や経済活動の基盤であるインフラ役務の安定的な提供の確保は、我が国の安全保障の確保のためにも非常に重要であり、政府一体となって取り組む必要があることは言うまでもございません。
 経済安全保障推進法の基幹インフラ制度は、「我が国の外部から行われる基幹インフラ役務の安定的な提供を妨害する行為」から、特定重要設備を守るため、「基幹インフラ事業者」に対して、設備の導入等の際に届出を求め、事前審査をする制度でありますが、今週18日に審議入りいたしました「サイバー対処能力強化法案及び同整備法案」につきましては、サイバー攻撃から、特定重要設備への攻撃経路になり得る電子計算機への侵害を防ぐ制度であり、「基幹インフラ事業者」に対して、こうした電子計算機がサイバー攻撃を受けた場合の事案の報告の措置などが盛り込まれているところであります。
 このように、いずれの制度も、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に資するものであり、しっかり制度間で相互に連携することが重要であると考えております。
 具体的には、今後、担当の平大臣を含めまして、内閣官房との間で検討していくこととなりますが、今回の法案におきまして、例えば、基幹インフラ事業者からのサイバー攻撃事案の報告によって得られた情報を整理・分析した結果が、関係行政機関に共有されること。また、内閣総理大臣は、サイバー攻撃による被害防止のため、関係行政機関の長や関係事業者を構成員とする「情報共有及び対策に関する協議会」を組織することが規定されております。
 こうした規定も踏まえつつ、政府一丸となって、基幹インフラ役務の安定的な提供に向けた効果的・効率的な対応を実現してまいる考えであります。
(問)資料でいただきました、このアニメ・マンガツーリズムフェスティバルで、大臣、参加の仕方をこれから検討したいということですが、もし、今、出ている形で決まっていらっしゃるのであれば、意気込みを伺いたいのと、もし変わるのであれば、どういうことを、今、考えていらっしゃるのか、お願いします。
(答)どういう形で参加するかはこれから、例えば、関係者と対談するとか、色々あると思うのですが、クールジャパン戦略担当大臣ということでの催し物でありますので、どういう形でプレゼンテーションをするかについては、今後考えていきたいと思います。
 いずれにしましても、この「大阪・関西万博」は、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会であり、こうした機会を捉えまして、全国からお越しになるだけではなく、世界から大勢の方が来られるわけですから、我が国の文化や先端技術など広く発信する絶好の機会と捉えておりますので、そうした中で、この「クールジャパンショーケース アニメ・マンガツーリズム」をしっかり開催して、それが今後の、政府が目標としております2033年までに50兆円以上の規模をクールジャパン関連産業として振興させるということに向けてのイベントとして考えているわけでありますので、詳しくは、この後のブリーフィングで聞いていただいて、今後の起爆剤になるような形にしたいと思っています。奇をてらって変なことをするということではありませんので、その点は御了解いただければと思います。

(以上)