城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年3月18日
(令和7年3月18日(火) 9:30~9:40 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
まず、冒頭2点、御報告を申し上げます。最初に、宇宙政策担当大臣としての報告であります。
大西卓哉宇宙飛行士が搭乗する米国クルードラゴン宇宙船運用10号機が、日本時間の3月15日に打ち上げられ、翌16日に、国際宇宙ステーションとドッキングを行い、その後、国際宇宙ステーション、ISSに入室されました。大西飛行士をはじめといたします4名の宇宙飛行士の皆様が、無事、ISSに到着し、活動を開始されたことは大変喜ばしいことであり、また、ほっとし、安堵した次第でございます。
大西飛行士は、約半年間、ISSに滞在する中で、日本人では若田さん、星出さんに次いで3人目、そして御自身初となるコマンダー(船長)を務めるとともに、科学から教育、広報活動に至るまで、幅広いミッションに取り組まれる予定と伺っております。
大西飛行士をはじめ、日本人宇宙飛行士の方々は、我が国の宇宙開発利用における象徴的な存在であり、また、若い世代の皆さんに宇宙に対する夢と希望をもたらし、また、宇宙を身近に感ずるものとして、こういった活動に大いに期待したいと思います。
2点目でございますが、科学技術政策担当大臣としての報告であります。昨日17日、官邸におきまして、第77回総合科学技術・イノベーション会議を開催いたしました。
会議では、「統合イノベーション戦略2025」の策定の方向性につきまして、私から説明を行い、意見交換するとともに、重要技術の一つである量子技術につきまして、CSTI(総合科学技術・イノベーション会議)の議員の伊藤慶應義塾長から大変分かりやすい、資料もそうですし、説明も大変分かりやすいので、非常に驚いたのですが、御紹介をいただいたところであります。
この統合戦略に向けましては、第6期「科学技術・イノベーション基本計画」、これは五か年計画で来年度が最後ですが、その総仕上げとすべく、「先端科学技術の戦略的な推進」、「知の基盤と人材育成の強化」、「イノベーション・エコシステムの形成」を加速してまいります。
さらに、本戦略は、令和8年度、来年の4月から始まる第7期基本計画のスタートを見据えた重要な戦略にもなりますので、現在の第7期基本計画に向けた議論も踏まえて、経済安全保障との連携強化などに対応していく内容にしたいと考えております。
また、石破総理からは、私をはじめ関係大臣がよく連携して、統合戦略の具体化を進めるよう指示がございましたので、策定に向けて、しっかりと取り組んでまいる考えであります。
2.質疑応答
- (問)昨日の第7期を検討する基本計画専門調査会の中で、安全保障の観点から重要技術を捉え直して進める「経済安全保障トランスフォーメーション」という概念が出てきたのですけれども、これはどのように今後進めていくのか、大臣としてのお考えを教えてください。
- (答)経済安全保障の重要性が高まる中、重要技術の育成におきましては、我が国の自律性・優位性・不可欠性の確保・維持といった経済安全保障の観点から取り組むことが重要であります。
このため、昨日開催されました、総合科学技術・イノベーション会議の基本計画専門調査会におきまして、各府省がそれぞれの技術分野で策定しております戦略等に基づいて推進する技術開発を、経済安全保障の観点から捉え直し、推進する、いわゆる「経済安全保障トランスフォーメーション」の考え方を提示し、議論が行われたところであります。
有識者の皆様からは、こうした考え方について概ね賛同をいただいたところであり、今回の議論を、次期科学技術・イノベーション基本計画の策定に向けた検討に反映していくとともに、各府省が、経済安全保障の観点から技術開発に係る戦略が立案できるよう、国家安全保障局及び内閣府が必要な支援を行いつつ、協力を促してまいりたいと考えております。 - (問)冒頭の大西宇宙飛行士の関係で伺いたいのですけど、大西さんのISS滞在中に、日本の実験棟の「きぼう」で様々な実験が予定されていまして、微小重力下での燃焼実験ですとか、あとはがんの微小重力下での影響ですとか、今後の、将来の有人宇宙探査をにらんだような実験が数多くあるかと思うのですけれども、そうした実験への期待について伺えますでしょうか。
- (答)先ほども申し上げましたとおり、大西飛行士が約半年間、ISSに滞在する中で、科学から教育、広報活動に至るまで、幅広いミッションに取り組む予定であると伺っており、その中でも、日本の実験棟の「きぼう」を利用して実施が予定されております、宇宙環境下での燃焼実験、あるいは、がん治療薬の影響解明等の科学実験は、今後の有人宇宙活動の基盤となったり、国民に宇宙開発利用の成果を還元したりする上で、非常に意義のあるものだと考えております。
大西飛行士の活躍により、有人宇宙活動による素晴らしい成果が新たにつくられるとともに、アルテミス計画を含む将来の有人探査活動に向けて、我が国の国際的なプレゼンスの更なる向上につながることを期待しております。 - (問)以前もお聞きしたのですが、選択的夫婦別姓の議論が山場を迎えつつありますので、閣議での石破総理の御発言や、経済安保に関連する企業からの申し入れ、是非実現してほしいみたいなことを併せて、大臣の個人的見解も含めて、お伺いできればと思います。
- (答)そういった経団連からの要望があることは承知しておりますが、いずれにしましても、選択的夫婦別姓問題については担当ではございませんので、この場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。他方で、自民党の中、あるいは与野党の中でも、様々な議論がなされていると伺っておりますので、いずれにしましても、この問題については担当ではございませんので、この場で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
- (問)報道各社が行っている世論調査で、内閣府支持率が急落しておりますけれども、まず、どうしてこういうことになっているのか、どういうふうに御覧になっているのかというのと、感想というか、御所感をお願いいたします。
- (答)個々の世論調査の結果につきまして、コメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で申し上げますと、私は、大臣として、石破内閣の一員でもありますので、しっかりと職責を果たして、そして一つでも多くの成果を出すべく、真摯に、謙虚に、この自分の職責に取り組んでまいりたいと、この一言に尽きるのではないかと思います。
- (問)要因はどういう要因があると。商品券の問題というふうに言われておりますけれども、いかがお考えですか。
- (答)それについても、色々な要因があるのではないかということだと思いますけれども、いずれにしても、世論調査の結果について、この場で、その要因等を含めてコメントすることは差し控えたいと思います。繰り返しになりますけれども、石破内閣の閣僚の一員として、しっかり自分自身の職責を果たして、一つでも成果を出していく考えであります。
(以上)