城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年1月24日
(令和7年1月24日(金) 10:01~10:11: 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
冒頭1点、御報告申し上げます。宇宙政策担当大臣としての御報告であります。
一昨日、相模原市にあります、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所(ISAS)を視察いたしました。
まず、國中均(くになかひとし)所長、原克彦(はらかつひこ)理事から、機構全体の取組や、ISASで実施されております研究開発の内容等について御説明いただきました。
続いて、これまでの宇宙科学・探査の成果として、小型月着陸実証機「SLIM」の展示や、小惑星探査機「はやぶさ2」が採取し、地球に持ち帰った試料の保管・分析施設などを拝見いたしました。
視察の最後には、若手研究者の皆様とも意見交換させていただき、宇宙分野での基礎研究や人材確保の重要性、また、JAXAから見たスタートアップの期待などをお伺いいたしました。
私からは、宇宙分野を将来の基幹産業とするために、予算や人材を更に確保していく必要があり、国民の皆様の御理解や、若い人たちに関心を持ってもらうことが重要でありますので、政府としてしっかり取り組んでいくこと、そして、現場の皆様にも、研究成果の発信を積極的に行っていただきたい旨をお伝えいたしました。
こうした現場の方々や関係省庁と一丸となって、我が国の宇宙開発利用を一層強力に推し進めていけるよう、引き続き私が先頭に立って、宇宙政策に取り組んでまいりたいと考えております。
2.質疑応答
- (問)ソフトバンクグループなどが、アメリカでのAIインフラの整備に78兆円の投資を行うことを発表しました。そのことについての受け止めと、あと、AIで先行しているアメリカが更に投資を強化している中で、日本としてAI政策にどういうふうに取り組んでいくのか、お考えを教えてください。
- (答)御指摘の米国における発表は承知しております。米国におけますAI向けインフラ投資が進むことで、我が国におけるAI投資が減るのではないかといった御懸念はあるかと思いますが、日本国内の投資に関しましては、米国のAI企業が、データセンターの整備や研究開発拠点の整備も含めて投資を拡大しておりまして、日本企業の投資も活発化しているところであります。
政府では、昨年11月に「AI・半導体産業基盤強化フレーム」を策定いたしまして、2030年度までに、技術開発や設備投資の促進に向けて10兆円以上の公的支援を行い、今後10年間で50兆円を超える官民投資を誘発することとなっております。
また、AIの研究開発力等の向上に向けまして、令和6年度補正予算として約1,300億円を措置するとともに、令和7年度予算案でも必要予算を計上しているところであります。
AI分野は、御指摘のとおり、米国が先行する状況にありますが、我が国でもAI投資を誘発する環境整備を行いながら、特に、今後AIの利用拡大が見込まれますロボット、医療といった分野におきまして、我が国の良質なデータが存在いたしますことから、そうした分野での価値創造におきまして、世界を先導する役割を果たしていきたいと考えております。
さらに、こうした環境整備や研究開発の支援に加えまして、適正なAIの開発・利用を促すため、内閣府では、AI法案の本国会提出に向けた諸般の調整を進めているところであります。
いずれにしましても、「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指し、今後も関係府省一丸となって取組を展開してまいりたいと考えています。 - (問)アメリカのトランプ大統領がWHO(世界保健機関)からの脱退を表明しました。このことについての受け止めをお願いします。先日も官房長官の会見でも発言があったことは承知しているのですけれども、健康・医療戦略担当大臣として、医学研究や医療等にどのような影響があるのかという点についてお願いします。
- (答)現地時間の今月20日に、米国のトランプ大統領が大統領令によりまして、世界保健機関(WHO)からの脱退を表明したことは、私も承知しております。
WHOは、保健をつかさどる国連の専門機関として、その専門性を活かし、科学的知見に基づき、国際保健分野の諸課題の解決のために活動しているものと認識しております。
私は健康・医療戦略担当大臣でありますが、担当大臣として、グローバルヘルス戦略の推進等を担当しておりまして、今後もWHOには、国際保健分野における活動を期待しているところであります。
引き続き、こうした影響を注視しながら、米国を含む各国としっかり連携しまして、国際保健の諸課題に取り組んでまいりたいと考えております。 - (問)一昨日のことになりますが、大臣御同席の上で、三ヶ日みかんを総理に贈呈というのがあったと思うのですが、御所感をお願いします。
- (答)ここは政府の大臣記者会見の場でありますので、政務案件の内容についてお答えするのが難しい場であることをまず御理解いただきたいと思います。
その上で、「みかん」に関する施策については、農林水産省を中心に行っているところでありますが、私自身の担務について、関連する範囲で申し上げますと、果樹の栽培農家に限ったことではありませんけれども、農村人口が今非常に減少しておりまして、高齢化が急速に進んでおります。そうした中、デジタル技術等を活用した省力化や効率化などが期待されております。
地方創生という観点からも、科学技術・イノベーションの取組を推進して、みかん農家さんに限らず、果樹の栽培農家さん、あるいは果樹以外の産品を生産されている方々の課題解決に、しっかりと貢献してまいりたいと考えています。
また、我が国の果実は、その高い品質がアジアをはじめとする諸外国から極めて高く評価されておりまして、輸出額が近年増加傾向にあると承知しております。
クールジャパン戦略の観点から、日本における食体験の素晴らしさを含めて、我が国の農林水産物の魅力の発信などにもしっかり取り組んで、結果として、農林水産物の輸出促進に貢献できればと考えております。 - (問)所管のことについてとおっしゃられた上で、ちょっと恐縮なのですが、当日のやりとりを拝見しますと、大臣のお諮りで、この贈呈が実現をしたと生産者の方がおっしゃって、大臣からも品評会を見てというお話しだったと思うのですが、お正月に見て、それでセットできたという・・。
- (答)多分、私のSNSなどをご覧になっての御質問かと思いますが、事実関係を申しますと、1月の先々週だったか、三ヶ日の農業祭がありまして、そこで、生産者の方が毎年品評会をやっておりまして。その中で、最優秀賞、その次は1等賞、2等賞等があると思いますけれども、そのみかんを見て、きらきら輝いていてすごいなと思いまして。その後のことは、今御指摘のとおりでございます。
(以上)