城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和6年12月3日
(令和6年12月3日(火) 12:39~12:46 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
まず冒頭、補正予算についてでありますが、先般決定いたしました「総合経済対策」の裏付けとなる補正予算案が、先週11月29日に閣議決定されました。
私の担当する分野に関しても、経済安全保障や科学技術、宇宙などの施策を着実に推進するために必要な予算を計上することができました。
また、「経済安全保障の確保に資するサプライチェーンの強靱化」に関する予算や「宇宙戦略基金」など、他省庁に計上される関連予算についても、しっかりと補正予算案に反映できたと考えております。
経済対策に盛り込まれた各施策を、できるだけ速やかに実行に移せるよう、石破内閣の一員として、補正予算の早期成立に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
2点目ですけれども、健康・医療戦略担当大臣として御報告申し上げます。
今般の補正予算案の閣議決定にあわせて、皆様のお手元に配布しておりますが、「創薬力強化・後発医薬品等の安定供給確保に向けた総合経済対策における対応」を、本日、事務方がパッケージとして取りまとめましたので、御報告いたします。
このパッケージは、医薬品産業を成長・基幹産業と位置付け、我が国を「創薬の地」とするため、基礎研究から製造・販売まで、創薬の事業化の各段階に対応した包括的な支援を、政府が一体となって実施していくことを内外に明確に示していくために作成したものであります。
具体的な事業としては、創薬クラスターキャンパスの整備等を行う創薬クラスター施設等整備事業、医学系研究支援プログラム、スタートアップ設立支援等を行う創薬エコシステム発展支援事業、バイオ後続品国内製造施設整備支援事業等を含み、全体の事業規模としては概ね1,000億円程度を計上しております。
こうした支援を通じまして、我が国の創薬力を強化し、国民の皆様に医薬品が迅速に届くよう、しっかりと取り組んでまいります。
2.質疑応答
- (問)今、健康・医療分野について、大臣に詳しくお話しいただけたのですけれど、補正予算案を巡る科学技術分野や宇宙分野について、大臣として特に力を入れたところなどがありましたら教えてください。
- (答)総合経済対策に掲げます「国内投資の拡大」に向けまして、先ほど発言いたしました健康・医療分野に加えまして、科学技術・イノベーション分野や、宇宙分野の取組も非常に重要であり、必要な施策を補正予算案に盛り込んだところであります。
科学技術・イノベーションに関しましては、まず、内閣府におきまして、私が政策課題として最重要視する課題の一つである、AIの安全性確保のための最先端の研究開発及び検証・実証の実施に140億円を計上したほか、重要技術の流出防止を目的とした、研究者の公開情報の収集・分析に必要な体制整備の支援、また、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)におけます、水深6,000メートル海域におけるレアアース回収技術の研究開発の強化、これらについて、必要となる予算をしっかりと計上できたと考えております。
加えまして、関係省庁におきましても、フュージョンエネルギーの早期実現と産業化を目指した、官民の研究開発力強化、また、私自身が懸念しております、国立研究開発法人の施設の耐震化や老朽化対策、さらには、次世代半導体やAI、量子技術といった、重点分野の研究開発の推進や基盤整備、こういった重要施策の推進に当たって、喫緊に必要となる予算についても、補正予算案に反映していただくことができたと考えております。
次に、宇宙分野に関してですが、まずは「準天頂衛星システム」について、7機体制の着実な整備に加えて、その先の11機体制に向けた、3号機の後継機と8号機の本格的な開発を開始するために、137億円を計上することができました。また、「宇宙戦略基金」につきましては、関係府省が連携いたしまして、3,000億円を計上することができました。
宇宙開発の主体が官主導から官民連携へと移行する中で、宇宙産業市場の獲得や、宇宙活動の自立性の確保に向けまして、本基金を活用し、民間企業等の技術開発、商業化への支援を早急に拡大・加速する必要があり、私自身、関係府省の先頭に立って、予算案への計上に尽力させていただいたところであります。
今後、こうした取組を、可能な限り早期に実行に移し、国内投資の拡大等につなげていけるように、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
(以上)