城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和6年10月25日

(令和6年10月25日(金) 10:30~10:38  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 まず、宇宙政策担当大臣して御報告申し上げます。
 このたび、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)から宇宙飛行士としての認定を新たに受けられました、米田あゆ(よねだあゆ)宇宙飛行士及び諏訪理(すわまこと)宇宙飛行士が、10月23日、私の大臣室を訪問されました。
 お二人はこれから渡米し、NASA(アメリカ航空宇宙局)におきまして宇宙飛行士としての訓練を受けるということでありまして、私からは、今後も引き続き頑張ってほしい旨をお伝えしたところであります。
 また、お二人からは、宇宙飛行士を目指すという大きな決断をなさったきっかけや、訓練時に、自力で脱出しなくてはならないときに必要な体力を身に付けるべくトレーニングに励んでこられたといったエピソード、また、今後の意気込みとして、他国の宇宙飛行士との交流・信頼関係の構築や、我が国の宇宙分野におけるプレゼンスの向上に向けて頑張りたい旨をお伺いいたしました。
 お二人は、新たな世代の宇宙飛行士として、アルテミス計画の将来ミッションの中での有人宇宙活動や、民間宇宙ステーションの運用等において、活躍されることが見込まれております。
 米田宇宙飛行士、諏訪宇宙飛行士には、これまで積み重ねてきた我が国の有人宇宙活動の経験と成果を引き継ぎつつ、宇宙開発利用のさらなる発展に御貢献いただきたいと思います。
 引き続き、宇宙政策担当大臣として報告させていただきます。
 本日午後、JAXA、宇宙航空研究開発機構より、「宇宙戦略基金」の公募に係る初めての採択結果が公表されます。宇宙戦略基金につきましては、昨年度、JAXA法の改正及び補正予算の措置により、その創設が決まったものであります。
 熾烈な国際競争の中で、我が国として宇宙活動・宇宙産業の拡大を目指し、JAXAを結節点としながら、民間企業・大学等が大胆に研究開発に取り組むことを、複数年度にわたって弾力的に支援することを狙いとしており、私としても非常に重要な取組であると考えております。
 昨年度来、関係府省及びJAXAが密に連携して準備を進め、既に令和5年度補正予算分の全22テーマについて、公募を開始しております。今後、全てのテーマにつきまして、順次、審査・採択を行い、いずれのテーマでも、今年度内に速やかに、研究開発への支援を開始する予定であります。
 内閣府としては、引き続き、本基金も活用しながら、意欲ある民間事業者や大学の皆様の挑戦的な取組を後押ししてまいります。

2.質疑応答

(問)地域の科学技術のことでお伺いしたいのですけれども、例えば、「はままつ次世代光・健康医療産業創出拠点」など、地域の産学官によるイノベーション創出の取組が進んでいます。こうした取組を後押しするために、どのような方策が必要なのか、大臣のお考えを教えてください。
(答)「はままつ次世代光・健康医療産業創出拠点」をはじめとする、地域の特色ある拠点の整備を通じまして、地域におけるイノベーション・エコシステム形成を促していくことは非常に重要と考えております。
 内閣府では、世界に伍するスタートアップ・エコシステム形成を地域においても促進すべく、愛知県・名古屋市・浜松市を中心とする中部地域の産学官金のコンソーシアムをはじめ、8つの地域をスタートアップ・エコシステム拠点都市として選定し、当該地域内のスタートアップのグローバル化などに係る集中支援を行っているところであります。
 また、「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」によります、地域の中核大学や特定分野の強みを持つ大学の機能強化に向けた支援策を講じており、地域からの新たな事業の創出・展開が期待されるところであります。
 今後も、引き続き、関係省庁と連携して、地域のイノベーション創出に向けた、環境整備等の取組を推進してまいりたいと思います。
 なお、私の地元の浜松医科大学にあります、「はままつ次世代光・健康医療産業創出拠点」では、健康・医療分野の推進、特に医療機器開発におきまして、多様化・高度化する医療ニーズに応えるための医工連携を加速し、ブレイクスルーを生み出していただくことや、「ものづくり地域・浜松」のスタートアップや企業、研究者の方々が交流する場として機能し、地域の活性化に貢献していただくことを期待しております。
(問)有識者会議で、マテリアル戦略の新たな推進方策の検討が始まりました。マテリアル分野の期待も含めて、御所感をお聞かせいただければと思います。
(答)マテリアルは、幅広い産業課題・社会課題を解決に導く分野横断的な基盤技術であり、その研究開発力は、我が国の国際競争力の源泉であると考えております。このため、政府では、令和3年4月に「マテリアル革新力強化戦略」を策定し、府省連携して本分野の推進に取り組んできたところであります。
 戦略策定から3年半が経過し、マテリアル分野の研究開発の重要性は、国際情勢の変化などによりますます高まっていることから、令和8年度からスタートする「第7期科学技術・イノベーション基本計画」の策定も見据え、有識者会議における議論を開始したところであります。戦略の進捗状況や課題を踏まえ、今後取り組むべき事項につきまして、本年度中に提言をいただく予定としております。
 内閣府といたしましては、今後、有識者会議からいただく提言を踏まえまして、マテリアル分野の研究開発の加速に一層取り組んでまいる所存であります。

(以上)