松村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和6年3月1日 

(令和6年3月1日(金) 8:58~9:07  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B))

1.発言要旨

 
 おはようございます。私からはまず、本日、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案が閣議決定をされました。
 この法律案につきましては、最近における銃砲をめぐる情勢に鑑みまして、銃砲等の発射及び所持に関する罰則を強化するとともに、電磁石銃を「銃砲」に追加するほか、ハーフライフル銃の所持の許可の基準を厳格化すること等をその内容としております。
 このうち、国会でも議論がございましたが、ハーフライフル銃の所持の許可基準の厳格化につきましては、これによって獣類による被害の防止に支障が生じることがないよう、被害を及ぼす獣類の捕獲にハーフライフル銃を必要とする方々が、適切に所持許可を受けることのできる運用とすることとしております。
 今後は、国会において速やかに法案の審議がなされ、早期に可決・成立されることを期待しております。
 次に、領土問題担当大臣として御報告を申し上げます。
 本日から3月10日まで、福岡市におきまして、「領土・主権展示館」の地方巡回展を開催いたします。
 福岡県におきましては、初の地方巡回展の開催でありまして、県内の方々に北方領土、竹島や尖閣諸島を始め、我が国の領土について関心と理解を深めていただきたく、そのような機会になればと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問) 能登半島地震の関係でお尋ねします。今日で発災から2か月のタイミングですけれども、今の復旧・復興の現状についての所感と、あと、今まだどういった部分に課題を感じられているか、御見解を伺えますか。
(答)まず、発災から2か月でございますが、改めてお亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお避難生活をなさっている方々、こういう方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。併せて、最前線で復旧・復興に取り組んでいただいている皆様方に心から感謝と敬意を表する次第であります。
 その上で、2か月がたった今の所感ということで振り返りますと、1月1日の16時10分ということでございましたけれども、やはり半島での発災ということで、地理的制約の中、土砂の崩壊に伴う交通網の寸断でありますとか、多数の家屋倒壊など、甚大な被害が発生いたしまして、集落の孤立、長期にわたる断水、これまでの震災対応と比較しても非常に困難な状況であるというのが、初動の段階で熊本地震と比べたときには、これは大変な状況だなというのを感じたとおりの状況であったと思っております。
 その上で災害対応に当たってきましたけれども、人命救助を最優先としながら、プッシュ型の物資支援、また、インフラやライフラインの復旧に全力で取り組んできたところであります。
 先ほど開催されました第3回の「令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部」でも報告いたしましたけれども、仮設住宅につきましては、当初計画を更に前倒しをいたしまして、3月末までに約4,600戸を着工する予定であります。
 また、輪島市の2地区におきましては、木造長屋の建設が始まったところでありまして、現場のニーズに即した仮設住宅の在り方を提案いたしておりますので、今後そういったものが、市単位であるとか町単位の、またその中での集落ごとのいろいろなニーズを吸い上げた対応をやっていかなければならないと、こういった連携を取りながら対応してまいりたいと考えています。
 それから、罹(り)災証明書でございますけれども、これはできるだけ速やかに発行してまいりたいと現在取り組んでいるところでございます。2月26日時点で、申請数に対して、石川県全体では64%が交付済みとなっております。1月よりも更にスピードアップをしたところでもあります。富山県、新潟県、石川県を合わせますと全体で66%というような状況でございますので、決して遅い状況ではございません。これから再申請をなさる方もいらっしゃるでしょうし、これから申請をなさる方もいらっしゃると思いますので、更に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 また、今後のポイントとなるであろうと私が思って今指示をしておりますが、復旧・復興を加速していくために、地理的制約がございますと冒頭申し上げましたので、こういったものへの対応をやっていくには、作業員の方であるとか、ボランティアの方であるとか、こういった方々、支援者の方々の宿泊施設、こういった拠点づくりを進めていかなければ復旧・復興の加速を図ることができないのではないかなと。
 1月末時点で水が通る時期を目指して、こういったものをやはり整備する必要がありますねということで、県と連携を図ってきたわけでございますが、早速穴水町には、県のほうからボランティアの方用に、旧中学校を利用したベースキャンプが出来上がったところでもございます。こうったものを今後早急に立ち上げていく必要があると。
 また、それぞれに復旧が進んでまいりますと、宿泊できる場所も増えてまいりますから、こういったものと併せて、どのフェーズで加速をしていくかというのが非常に重要なポイントになってくるのではないかなと思っております。
 それから、最初に申し上げるべきでございましたが、最大の課題は、やはり災害関連死を無くすことだと思っております。1次避難所、1.5次避難所、2次避難所、それから、避難所外避難の皆様方の良好な環境を保つこと、それから、命に関わるようなことがないように、しっかりとしたバックアップ体制を築いていくこと。
 今朝も会議の終了後、武見厚労大臣と、熊本地震の場合は、確かに8割関連死がある中で1か月以内に約6割の方がお亡くなりになりましたが、今回の場合は、やはり暖かくなる3月以降までは気の抜けない状況があると思いますので、万全の体制をお願いしますというふうにお願いをしてきたところでもございます。引き続き、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、2か月がたちましたが、被災者の方々の心境を考えますと、やはりそれぞれに苦しい思いをなさっていることと思います。一日も早く以前の暮らしが取り戻せるような環境整備を全力でやってまいりたいと考えております。

(以上)