松村防災担当大臣の令和6年能登半島地震に関する記者会見要旨 令和6年1月2日    

(令和6年1月2日(火) 17:43~17:56  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨

 
 まず私のほうから、御報告させていただきます。昨日来発生している地震に関する被害等について、現在の状況を報告いたします。
 人的被害については、本日16時時点で、死者48名、重傷者17名、軽傷者90名などと報告を受けております。
 引き続き、関係省庁において被害情報の確認を行っているところであります。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 また、火災や多数の家屋倒壊等の被害が確認されております。引き続き、被害の全容把握に向け、全力を挙げて情報収集に努めてまいります。
 まずライフラインについてでありますが、停電は、石川県、新潟県で本日15時の時点で、約32,630戸で発生いたしております。ガスは、石川県にて供給支障が発生をしております。断水は、石川県など5県の20,337戸以上で発生、通信障害におきましては、石川県、新潟県で固定電話及び携帯電話のサービスに支障が出ているとの報告を受けております。
 次に交通機関につきましては、高速道路は2路線20区間で通行止めが発生、能登空港では滑走路を閉鎖中であります。新幹線は運転を再開したとの報告を受けております。
 自衛隊、警察、消防の緊急援助隊等につきましては、昨夜のうちに自衛隊の航空機などあらゆる手段を用いて現地に部隊を進め、順次救命・救助等の活動を開始しております。引き続き、被害状況の把握に努め、自治体と緊密に連携を図りながら警察、消防、自衛隊、海上保安庁を中心に、救命・救助活動を最優先に、災害応急対策に全力で取り組んでまいります。
 国による物資のプッシュ型支援でございますけれども、関係事業者の協力の下に、食料や生活関連物資の一部は、石川県の広域物資拠点、石川県産業会館を指定してございますが、到着をしたところであります。これらの物資は現在仕分けられ次第、被災市町へ届けられます。また、KDDIの移動式通信基地局が輪島市に入ったとの報告を受けております。これは通常、可搬型基地局といいまして、持ち運びができるような基地局ということで、輪島市が携帯がなかなか繋がらないというような情報がありますので、対応いたしたところでございます。
 国民の皆様におかれましては、今後1週間程度は震度7程度の地震の発生に注意いただくとともに、揺れの強かった地域にお住まいの皆様は、自治体の避難情報のほか、テレビ・ラジオ・インターネットなどの情報にも注意をしていただきながら、行動していただくようお願いをいたします。
 また、被害状況などについての悪質な虚偽情報の流布は決して許されるものではございません。こうした行為は厳に慎んでいただくようにお願いをいたします。
 続きまして、国家公安委員会委員長として申し上げます。
警察におきましては、地震発災直後から、石川県警察において救出・救助活動を行うとともに、12都府県警察の警察航空隊を石川県に派遣を致しまして、上空からの情報収集等を行っております。
 また、広域緊急援助隊約600人を16 都府県警察から派遣するとともに、自衛隊の協力を得て、被害の大きい輪島市や珠洲市に特別派遣部隊を順次展開し、これまでに7名の被災者を救出・救助しております。あわせて生存者の早期発見のために警察犬を派遣しております。さらに増強することと致しております。
 今回の地震に関連して、SNSにおいても虚偽情報の投稿等が見られるところがあり、事業者に対策強化を行うよう申し入れたところでもあります。
 今後とも関係機関と連携し、人命の救出・救助を最優先に、各種活動に取り組んでまいるところでございます。
私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)2点あるんですけれども、行方不明者の把握はされていますか。
(答)行方不明者の把握につきましては、詳細な情報がまだ全然把握できておりませんが、通報がありましたこの一つ一つ現場と連絡を取りながら対応を致しているところでもあります。また、現場からの情報では、なかなか人海戦術が上手くいかないということで、警察犬の要望がございましたので、その対応を先ほど申し上げたところでもございます。
(問)さっきの3時半の官房長官会見時点で、救助を求めているのは120件だと報告があったんですけれども、ここから件数が増えていたり、120件についてはすでに救助隊が到着してですね、救助活動始まってというそういう点は。
(答)もちろん救助活動はやっておりますが、まだその突合といいますか、照らし合わせができていないところでもございますので、引き続き、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
(問)今夜又は明日に非常災害対策本部の開催予定、今夜又は明日に開かれる予定は今のところありますでしょうか。
(答)現在の時点ではまだ決まっておりませんが、おそらく開催されるものと思っておりますし、その間、現場の状況把握、情報の把握について全力を尽くしてまいりたいと考えております。
(問)もう1点、総理のほうは現地視察の予定は今のところないと。大臣のほうが先に入る御予定、もしくは見込みがあるかお伺いできますか。
(答)もちろんそのつもりはありますが、まずは人命最優先ということで対応をさせていただいておりますし、すでに昨日古賀副大臣を派遣し、現地対策本部も立ち上げ、連携して72時間と言われます人命救助に最優先を期しているところでございますので、災害の場合は刻一刻と状況が変わりますので、まずそのことに万全を尽くしてまいりたいと考えています。
(問)内閣府から被災地のほうに調査チームを派遣されているかと思うんですが、被災自治体の状況についてどのような報告が上がってきているでしょうか。
(答)現地対策本部ということでしょうか。どのような情報というのは、申し上げたように刻一刻と変わる状況がございますので、先ほど警察犬の話もそうでございますし、現場への対応の随時、古賀副大臣と連絡を取りながら、こちらでできることを全てバックアップの体制を取っているところであります。したがって多数ありまして そのことを一つ一つ丁寧に対応しているところであります。
(問)あともう1点、現時点で激甚災害指定の見込みについてお考えがあったら。
(答)今ここで申し上げるべき段階ではないかなと、とにかく人命救助を最優先にと思って対応を致しておりますので、やはり被害状況の全体の把握をしつつ、そのことは随時進めてまいりたいと考えています。
(問)被災者生活・生業再建支援チームについて、開催予定とか決まっておりますか。
(答)まだ決まったものはないようでございます。ただ、発災を致しておりますので随時開催されるものと思っております。

(以上)