自見内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和6年3月29日

(令和6年3月29日(金) 10:36~10:47  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨

 
 公文書管理担当大臣として御報告を申し上げます。
 3月26日に、令和10年度末に開館予定の新たな国立公文書館の「展示基本計画」を決定いたしました。
 これは先月、「魅力ある新国立公文書館の展示・運営の在り方に関する検討会」において取りまとめられた、新館の「展示基本構想」の内容を踏まえて、政府の計画を決定したものになります。
 政府といたしましては、今回決定した「展示基本計画」を踏まえまして、新たな国立公文書館の展示が、公文書の意義・重要性や、我が国の歴史・成り立ち等への関心・理解を深められる魅力的な展示となるよう、開館に向けた準備を着実に進めていきたいと考えてございます。
 私からは積極発言は以上になります。

2.質疑応答

(問)小林(こばやし)製薬の関連でお伺いをさせていただきます。紅麹(べにこうじ)の含まれる商品について、9商品について消費者庁側から企業側に向けて点検を投げかけていて、今、その返答待ちという状態だと思いますが、それについて何か企業側からのアクションであったりとか進捗があれば教えていただきたいというのと。あと、紅麹関連の商品に関して、非常に今、風評被害であったりだとか買い控え、今回のサプリメント以外についても深刻な状況となっているかと思いますが、それに対しての消費者庁の行動であったりだとか呼びかけがあればお願いいたします。
(答)お答えいたします。1点目ですけれども、小林製薬の紅麹商品につきましての科学的根拠の再調査についての御質問がございました。締切りは4月5日としておりまして、現時点で回答はまだないということでございます。
 2点目であります。他の商品への風評被害ということです。現在、厚生労働省におきまして、全国の自治体や医師会に対し、小林製薬が回収の対象としている紅麹を原料とする商品につきまして、健康被害情報があれば報告するよう依頼が行われていると承知しております。
 風評被害を防止するためにも、このような取組により、今般の健康被害の原因となった物質と、当該物質が製品に含有されるに至った原因の特定が進むことにまずは期待をしたいと思ってございます。
 また昨日ですが、厚生労働省におきまして、薬事・食品衛生審議会が開催されております。その中で、小林製薬が紅麹原料を卸している企業等に対しまして自主点検を行うということ、そして、それを厚生労働省への報告を依頼したものだと承知してございます。
 今後、厚生労働省が公表していきますこれらの情報を、私どもとしても適宜、適切に情報発信していくことが、消費者の皆様の懸念の払拭につながるものと考えてございますので、厚生労働省とよく連携をして、ワンボイスとして政府一丸となって食の安心・安全の確保に取り組んで、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
(問)紅麹関連でお伺いします。消費者庁と内閣府食品安全委員会が開いている関係連絡会議について、今後の見通し、進捗、結論をいつまでに出したいとか、この会議の目的などをもう一度御説明いただいてもよろしいでしょうか。
(答)消費者庁の中の会議の御質問でよろしいですか。
 3月27日(水)になりますが、私を議長といたします、「紅麹使用食品への対応に関する消費者及び食品安全関係連絡会議」を開催いたしました。
 この連絡会議は、小林製薬の紅麹を含む食品に由来する健康被害が生じていることを踏まえまして、私が所管いたします消費者庁及び食品安全委員会においても、関係省庁、他の省庁と足並みをそろえてスピード感のある対応をすることが必要だと思い、開催しているものでございます。
 この連絡会議では、まずは、食品衛生法に基づく情報収集や整理を含めて対応を実施している、一義的にはこれは厚生労働省になりますが、厚生労働省と連携を密にするということが非常に重要であると考えておりますので、主として2つのことを私たちは取り組んでいくこととしています。
 1つが、厚生労働省と足並みを揃えての食品衛生上の措置等を踏まえた消費者への情報を提供していくということ。
 2つ目が、機能性表示食品の健康被害情報の収集体制の点検作業の進捗。これについて消費者庁と、そして食品安全委員会とで情報を共有して取り組んでいくこととしております。
 具体的な進みということですが、今後の具体的な開催日時等については現時点で詳細には決まってはおりませんが、いずれにしても密な連携が取れるような体制を適時、適切に作ってまいりたいと思ってございます。大変動きの早いものでございますので、私たちの省内体制も緊張感を持って、みんなで一丸となって取り組んでいきたいと思っております。時期はまだ決まってはおりませんが、そう遠くないうちにまた開こうとは思っております。
(問)同じく紅麹関連でお伺いします。機能性表示食品について、これは特保と異なり、消費者庁長官に届ければ国の審査が要らず、安全性の確保を前提として事業者の責任において表示されることに現行なっていると思います。
 大臣は先日の会見で、「機能性表示食品の安全性に大きな疑念を抱かせる」という言葉もありましたが、制度の改正の必要性について、どのようにお考えでしょうか。
(答)まずは現段階におきましては点検を行ってございます。これは届出をしていただいております約7,000件に対しまして、まずは健康被害の情報がないのかということを趣旨にした安全総点検をさせていただいているところでございます。
 締切りも含めまして、4月の12日だと思いますが、させていただいておりますので、そこを目処に物事に対応してまいりたいと思ってございます。
 7,000件は対象の食品でありまして、会社の数と届出事業者数、これは事業者は個人もおりますので、届出者数は1,693件ということでございます。
(問)質問は、現行、審査が要らないという中で、消費者からすれば機能性表示食品というのが付いていると、これは健康にいいものなのかなと思って購入に至るというケースがかなり多いのかなと思うんですけれども。ただ、そこの安全性が今回担保できなかったというところが現行あると思うんですけれども、そこについて今後どのような議論が必要か、大臣の見解をお伺いします。
(答)今回の事案や点検結果も踏まえて、まずは制度の検証を行うことが必要だと考えてございます。
(問)関連して、今の制度の見直しについてです。点検がまずというところは理解した上で、関係閣僚会議もこれから予定されているかと思いますけれども、そういったところで制度の見直しというところも含めて、そういったことは排除しないで、安全性についてしっかりと話し合っていく、そういうような理解で大臣としてはいらっしゃるということでよろしいでしょうか。
(答)繰り返して恐縮ですけれども、まずは制度の検証を、先ほどの点検結果も踏まえてやることが大切だと思ってございますが、これ自体についてどういうような方向性で物事を考えていくのかということについて、何らかを排除するものではありません。
 一義的にはこれは食品衛生法の大きな問題だとも思ってございますので、やはり厚生労働省において対応していく。食品の安全の根本の部分でございますので、機能性食品制度の手前の話も非常に重要ではなかろうかと思っております。
 事案の推移をしっかりと見守りながら、適切に判断したいと思ってございます。
(問)ちょっと話題が変わって恐縮ですけれども、冒頭の発表事項の公文書基本計画に関してですけれども、新国立公文書館、2028年度末開館となると思いますけれども、公文書館が果たす意義とか大臣として期待されていることがあればお願いいたします。
(答)公文書館の果たす役割ということですけれども、我が国の歴史、成立ち等への関心と理解を深めるような、魅力的な展示となることが非常に重要でございます。
 また、立地につきましても国会の近くにあるということから、今回取りまとめた基本計画におきましても、子ども・若者に分かりやすい展示、あるいは全ての来館者等に配慮した展示、そして関心、理解、そして学びにつながる展示、そして多様性、包摂性、公正性の観点を備えた展示ということで、柱を立てさせていただいてございます。
 是非こういった方針のもとに新しくできる公文書館が、より多くの方にとって魅力的な場所になっていくよう、しっかりと務めを果たしてまいりたいと思ってございます。

(以上)