自見内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年12月8日

(令和5年12月8日(金) 10:48~10:59  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)万博費用の全体像について伺います。大臣は11月の参議院予算委員会で、全体像に関して「できるだけ早急に全体像を示せるよう作業を加速したい」と述べられました。いつごろをめどに御公表されるお考えか、また年内など具体的な時期を教えてください。
(答)お答えいたします。万博準備への国民の理解を得るために、透明性を持って、経費を含む万博の全体像を国民に示していくことが重要であると考えております。
 どのような形で事業の全体像がお示しできるのか検討中でございますが、いずれにせよ、できるだけ早急にお示しできるように作業を加速化していきたいと考えておるところです。
(問)関連して万博の全体像の費用についてお伺いさせていただきます。一部報道では淀川左岸線の2期工事であったり、直接、夢洲の会場以外のインフラ整備についても入るのではないかという報道もありました。大臣として、周辺の道路とかインフラ整備、どのあたりまで枠内に入れていくのかということをお考えなのか、教えてください。
(答)ありがとうございます。万博経費の全体像をお示しするに当たりまして、淀川左岸線などのインフラも含めまして、どのような形でお示しできるかを今、検討中でございます。いろんな考え方もあると思ってございますので、様々検討しているところです。
(問)ごめんなさい、今の言葉の確認ですけれども、「含めまして」というのは、「万博の全体経費に含める」という意味ではなくて、「淀川左岸線などいろいろなものを含めて、入れるのか入れないのかを考えていく」という、そういう理解でいいのでしょうか。
(答)もう一度、ごめんなさい、趣旨が・・・。
(問)「淀川左岸線を含めまして考えていく」と言ったのは、「万博経費に含むという意味ではない」という理解でしょうか。
(答)お答えいたします。そういったことも含めてでありますが、いわゆる直接、そして間接という事柄の整理もあったり、様々な整理の方法がある中で、どのようなことがいわゆる全体像なのかということも含めて検討してお示ししたいと考えているということです。
(問)運営費についてもお伺いします。運営費については具体的な項目と全体額が現状どうなっているのかというのをお伺いします。
 また、警備費のように個別の費用を別立てで国費負担することはないと言い切れるのかどうなのか、お伺いします。
(答)運営費は、スタッフの人件費などに支出される費用でありまして、2020年12月に博覧会協会が策定した基本計画においては、収支ともに809億として記載されていることを政府としても承知しているところです。
 物価の状況等も含めまして、基本計画の策定時とは前提条件が異なっているといったこともありますことから、改めて、運営費の具体的な収支の見込みについて検討を行っているところと承知しております。
 先日でありますが、国会の場で岸田総理からも御発言のあったとおり、万博の準備に向けて国民の皆様の理解を得るためにも、様々な経費について、できるだけ透明性をもって説明することは重要であり、できるだけ早期に、分かりやすく全体像を示せるように整理を進めていきたいと考えてございます。
 なお、2点目と関連いたしますが、2017年4月の閣議了解におきましては、「会場運営費は適切な入場料の設定等により賄うものとし、国庫による負担や助成は行わないこと」と定められており個別の費用を外だしして国費負担とすることは考えておりません。
 警備費については、誘致の当時よりも高い水準が求められている会場内の安全確保に万全を期するため、必要な費用を会場建設費や会場運営費とは別に国が前面に立って確保するものでありまして、運営費を補填するものではないと考えております。
(問)スタッフの人件費などというところが非常にざっくりしていて、我々はどのようなものが含まれるのか分からなくて、それが後から例えば国の予算に付けられて出てきたということになると、それって運営費じゃなかったのというのが後々検証できないのかなと思っていて、そのためにも運営費の詳細を知りたいなと思ったんですけれども。
(答)分かりました。今いただいた御意見も踏まえましてですが、全体像を整理してお示ししたいと思ってございます。
(問)別の質問です。現在、イスラエルとパレスチナとの戦闘が続いています。イスラエルも参加を表明していたかと思うのですが、先日、ロシアは参加を撤退するという話になりましたが、イスラエルについては参加を認めるお考えでしょうか。
(答)私としましては、まずは中東地域の平和と安定を早期に取り戻すということが必要でありまして、現下の中東情勢がイスラエルの万博参加に与える影響を予断することは差し控えたいと思います。
(問)大屋根リングは南海トラフ並みの大規模地震にもつのでしょうか。金属板使用は地震時の安全性確保、耐震性確保に必要で使ったという説明を前回の会見でなさいましたが、これは中規模程度の地震を想定されたものなのか、大規模地震を想定されたものなのでしょうか。
 ちなみに9月12日に岡田前大臣は、中規模地震に対してはほとんど損傷は生じないと断言する一方で、大規模地震については目標を達成できると考えられるという楽観的希望を述べられているに過ぎないと。中規模と大規模のどっちを想定して金属板使用をされたのでしょうか。補強されたのでしょうか。
(答)お答えいたします。リングに関わらず、大阪・関西万博におけます建築物につきましては、国土交通省が定める建築基準法における新耐震基準の「震度5強程度の中規模の地震に対してはほとんど損傷を生じず、震度6強から震度7程度の極めてまれにしか発生しない大規模の地震に対しては人命に危害を及ぼすような倒壊の被害を生じない」という目標を満たすこととしております。
 御指摘の大屋根リングにおける金属使用につきましては、大地震に対して倒壊、そして崩壊等をしないよう、接合部分の金属使用により強度を高めた構造全体で安全性を確保するとともに、施工管理を容易にするものと聞いているところでもございます。
 お尋ねの南海トラフでございますけれども、博覧会の建物につきましては、新耐震基準の先ほど読み上げた目標を満たすこととしておりますが、当該基準が南海トラフという特定の災害に対応しているかについては、この立場からはコメントを差し控えさせていただきたいと思ってございます。
(問)9月12日の会見録から削除されている岡田前大臣の会見では、今の部分について同じことをおっしゃっているのですが、最後の「大規模地震については目標を満たせると考えております」と言い方が異なっているのですが、何で食い違っているのでしょうか。「目標を満たせると考えております」というのは、あくまで楽観的な希望的観測に過ぎない表現だったのが、今は「満たせると考えている」と表現が変わっているんですけれども、これはなぜですか。
(答)お答えいたします。いずれにいたしましても我々といたしましては、建築基準法における新耐震基準の「震度5強程度の中規模の地震に対してはほとんど損傷を生じず、震度6強から震度7程度の極めてまれにしか発生しない大規模の地震に対しては人命に危害を及ぼすような倒壊の被害を生じない」ということの目標を満たすということで考えてございます。
(問)そこの満たすじゃなくて、岡田前大臣は「目標を満たせると考えています」と9月12日には答えているのですが、言い方、表現が変わっているじゃないですか。
(答)目標を満たすこととしております。
(問)岡田前大臣は「満たせると考えております」と答えているのです。この議事録部分、会見録から削除されているのですが、知らないうちに方針を変えたんじゃないですか。考え方を変えたんじゃないですか。
(答)我々としては方針は何ら変更してございませんで、国土交通省が定める建築基準法における新耐震基準というものを満たすこととしております。
(問)何で岡田前大臣と表現が変わったのですか。
(答)すいません、私、つぶさに岡田大臣の議事録等について存じ上げませんが、いずれにしても政府の我々の立場としては何ら変わりはございません。
(問)動画には残っているけれども、議事録、会見録には今の岡田前大臣の部分が削除されているのですが。
(答)(以下、事務方により回答)その点については事務方のほうに確認していただけますか。

(以上)