自見内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年12月5日
(令和5年12月5日(火) 9:30~9:35 於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)
1.発言要旨
冒頭発言なし
2.質疑応答
- (問)大阪・関西万博について伺います。
西村経産大臣が、先日、大屋根のリングを現地視察されましたけれども、そこで協会にてコストダウンを徹底的に行うよう指示したと述べられました。現在コストダウンの在り方について、大臣のお考えについてよろしくお願いします。 - (答)お答えいたします。大屋根のリングを含めた会場の建設費や国費を投入した部分につきましては、無用な国民負担を生じさせることの無いように、当然、コストダウンに取り組んでいくことが非常に重要だと考えております。
また、今回の補正予算で、万博関連経費を増額することになりましたが、国民の皆様へ執行の部分も含めまして、しっかりと説明責任を果たせるよう、透明性を持って執行されることが重ねてでございますが重要だと考えているところです。
よって、今後ですけれども、西村経済産業大臣ともしっかりと密に連携をしながら、実効性のある具体的な取組をしっかりと進めてまいりたいと考えてございます。 - (問)大屋根リングについて、国会審議で釘(くぎ)、ボルト等を使用しているということが明らかになっているんですが、これまで吉村知事らは、「清水寺のような、釘も一本も使わない伝統的工法だ」というふうにアピールされていたんです。これは明らかに虚偽発言、誇大広告みたいな問題発言だと思うんですが、大臣の御見解をお伺いしたい。
併せて、今のコストダウンの関係で、ボルト、釘を使うんであれば、未完成部分約7割を商店街のアーケードのようなプラスチック、金属材で継ぎはぎ状態にすれば、大幅なコストダウンが可能だと思うんですが、ボルト、釘が使われているということが明らかになった現在、抜本的な設計変更するお考えはないのか、併せてお考えをお聞きしたい。
最後に、現地視察はいつ頃するのか。就任のときに現場主義をおっしゃっていたので、その御予定も併せてお答えください。 - (答)ありがとうございます。お答えいたします。
大屋根の建設には、伝統的な「貫(ヌキ)工法」を採用してございます。
御案内とは思いますが、貫工法とは、柱の木に穴を開けて、柱と柱の間に「ヌキ」と呼ばれる水平の木材を通す工法です。
大屋根の建設におきましては、貫工法の特徴を活かすために、ヌキと柱の接合に直接釘ですとか、あるいはボルトは使用していませんが、接合部分の補強のため、金属製のクサビや金属プレート、ボルトなどを使用しております。
これは、地震や強風から安全性を確保するために必要な措置であるとともに、施工監理を容易にするものと聞いてございます。
なお、政府・博覧会協会としては、リングの建設に当たりまして、「貫工法を採用している」という旨の発言を申し上げておりますが、「釘などを一切使用していない」とは申し上げておりません。政府においては、そのような説明を繰り返しておりますので、不正確との御指摘は当たらないというふうに考えてございます。ですので、安全性の問題がありますので、というところも1点目と2点目を併せてお答えさせていただきました。
それから、視察でございますが、今まで着任して3か月弱になりますが、大臣着任直後の9月17日と、それから10月28日の2回に渡りまして、咲洲(さきしま)庁舎の上からにはなりますが、夢洲(ゆめしま)の万博会場の視察を行っております。博覧会協会をはじめとした地元の方々からの御意見、課題というものも直接伺いながら、工事の進捗や会場アクセスについても、しっかりと確認をさせていただいております。
その上でありますけれども、リングについても、木造構造物の組立ても35%が進捗しているという報告を見ながらも受けておりますし、よりその詳細な状況を確認するためにも、できる限り速やかに直接現場の夢洲会場に伺いたいと考えておりまして、現在、博覧会協会などの関係者の皆様と調整を行っているところでございます。 - (問)万博協会副会長の吉村知事は、「釘は一本も使っていない伝統的工法」と発言しているんですから、これは不正確な発言と、本来の伝統工法もどき大屋根というような表現を使うべきだというお考えでよろしいわけですね、今の答えだと。
- (答)私のほうが直接、他の自治体の長の発言について詳細を承知しておりませんので、コメントしかねる部分がありますが、政府としてはそういったことはお伝えしていないということでありますし、事実としてはさっき申し上げたとおりでありまして、貫工法と同時に接続部分についてですけれども、その補強のためにくさびや金属プレート・ボルトなどを使用しております。
(以上)