自見内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年10月3日
(令和5年10月3日(火) 10:50~10:59 於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)
1.発言要旨
おはようございます。よろしくお願いいたします。
アイヌ施策担当大臣として御報告いたします。
5日(木)に、アイヌ施策担当大臣への就任後、初めて北海道を訪問し、白老町(しらおいちょう)にございますアイヌ文化復興、そして発展の拠点でございます、民族共生象徴空間「ウポポイ」を訪問することといたします。
現地では、慰霊施設を訪れ、北海道アイヌ協会の大川(おおかわ)理事長を始めとする皆様と面会するほか、国立アイヌ民族博物館の視察や、アイヌ舞踊の鑑賞などを行う予定にしております。
今回の訪問を通じまして、アイヌの歴史や文化について学ぶとともに、お会いするアイヌの皆様や地元の皆様の御意見を、今後のアイヌ施策にしっかりと生かしてまいりたいと考えてございます。
日程等の詳細は、事務方までお尋ねください。私からは以上です。
2.質疑応答
- (問)万博のことについてお伺いします。会場建設費と警備費について、現在、協会のほうで検討されていると思いますけれども、その検討状況と公表までの今後のスケジュール感、もし分かっていれば予算規模についてお伺いします。
- (答)ありがとうございます。会場建設費につきましては、今般の資材価格や労務費の高騰等の影響を踏まえまして、増額の懸念が高まっていることから、改めて、博覧会協会におきまして、精査を行っている段階でございます。
繰り返しになりまして大変申し訳ございませんが、公表までのスケジュールや、あるいは増額をするかしないか、また仮に増額する場合にはどのぐらいの規模になるかについてのコメントは、現在できる段階にはないということを御理解いただきたいと思っております。
なお、警備費につきましては、先日、西村経済産業大臣が会見でおっしゃったとおり、「会場内の安全確保に万全を期するため、必要な費用については、会場建設費や会場運営費とは別に、国が前面に立って確保することとし、今後、金額の精査を進める」こととなっております。現在、経済産業省を中心にその範囲や金額について精査を行っているところでございます。
私といたしましては、会場建設費、警備費のいずれにつきましても、しかるべきタイミングで公表させていただきたいと考えてございます。 - (問)続いて、パビリオンの形式の決定期限についてお伺いします。29日の理事会では、「タイプX」のパビリオンについて、年内か1月の着工という話が出ました。建築許可の手続などを考慮すれば、ある程度期限を逆算できるのかなと思うんですけれども、大臣としてはいつごろまでに各国からパビリオンの形式が出そろうと考えていらっしゃるのでしょうか。
- (答)現在、「タイプA」での参加を予定している国のうち、「タイプX」に関心を示している国は、10か国程度存在しておりまして、その他の参加国にもマンツーマンで調整を行っているところでございます。
参加国ごとに、「タイプA」から「タイプX」の切替えに要する意思決定プロセスが全く異なるということもございまして、一律にいつまでと期限を設けることは難しいと考えておりますが、御指摘のとおり、パビリオンの発注や建設等の期限があるということは事実でございます。参加国の意思決定を早めるよう、必要な情報提供を行うなどの努力を全力で続けてまいりたいと思っております。 - (問)万博に関しての国と大阪府市との情報共有についてお伺いします。
吉村知事は先日、海外パビリオンの建設について、「協会や府市、国で早期に課題が共有できていれば違う状況もあり得た」と言及しました。
また予算についても、府市の両議会は新たな上振れについて、国が責任を持って対応するとの意見書を可決しました。一方で、国、府市、経済界で三等分するとした閣議決定とは立場が異なります。
この点に関して連携や統制は取れているのか、大臣の所感をお伺いします。 - (答)ありがとうございます。現在、吉村知事の御発言の詳細については承知しておりませんが、海外パビリオンの建設につきましては、課題を密に共有しながら関係各位が協力し、建設を加速化させる必要があるとの認識は双方で一致をしているところだと考えてございます。
なお、会場の建設費につきましては、現在、増額の有無を含めまして、博覧会協会が検討中でございますが、国、自治体、経済界が3分の1ずつ負担するという負担割合は、閣議了解でございますので、政府としては、引き続き、これに基づいて対応していくことを想定してございます。 - (問)閣議了解で「運営費は入場料等で補う。国費を投入しない。」ということだったのに、いつの間にか運営費の中に入るはずの警備費が独立して別個の扱いになって、国費を投入する理由、根拠をお聞きしたいのですが。
- (答)ありがとうございます。8月31日の関係者会合におきまして、総理より「安全確保は万博の成功に必要不可欠であり、近年の警備事案や事故を踏まえて万博誘致当時よりも高い水準が求められており、会場内の安全確保に万全を期する」旨の御発言がありました。
総理の御発言を踏まえまして、先日、西村経済産業大臣が会見で「会場内の安全確保に万全を期するため、必要な費用については、会場建設費や会場運営費とは別に、国が前面に立って確保する。」とご発言されたと承知しております。運営費を国費負担するものではないという認識でございます。 - (問)閣議了解とは明らかに矛盾するんじゃないですか。その点はどう考えているのですか。
- (答)ありがとうございます。御承知のとおり、「会場運営費は適正な入場料の設定等により補うものとし、国庫による負担や補助は行わないこと」というのが平成29年4月11日に閣議了解をされた内容となってございます。
その後でございますが、2020(令和2)年12月1日には大阪・関西万博に向けた登録申請書、これはBIE(博覧会国際事務局)への提出資料になってございますが、その中の運営費の概要の会場管理費のところに警備ということが入ったということでございます。
我々といたしましては、総理から、あるいは西村経済産業大臣からの御発言もあったとおり、近年の警備事案や事故を踏まえて、万博誘致当時のものよりも高い水準が求められている、ここに起因をいたしまして、国が前面に立って確保するということになってございます。 - (問)新たな閣議了解をしないと矛盾するんじゃないですか。前回のを撤回して方針変更するという、何か文書がないとおかしいじゃないですか。
- (答)繰り返しますが、これにつきましては閣議了解の後に出された、2020年12月1日の登録申請書でございまして、これには閣議了解そのものということではなく、BIEへの提出資料ということになってございます。
ですので、ここにつきましては、繰り返しになって恐縮でございますが、総理から近年の警備事案や事故、社会情勢の変化ということを踏まえて、万博誘致当時よりも高い水準が求められているということからの御発言があったと理解しております。 - (問)運営費の中に警備費が入らないという非常識なあり得ない解釈をした理由を聞いているんですけれども、それはどこで誰が決定したんですか。文書で残っていないのですか。
- (答)繰り返しますが総理の発言でございます。
(以上)