自見内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年9月19日

(令和5年9月19日(火) 11:00~11:11  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。よろしくお願いいたします。
 まず、冒頭発言と御報告をさせていただきます。
 国際博覧会担当大臣といたしまして御報告いたします。
 9月17日に大阪に出張いたしまして、会場の視察とともに、博覧会協会から会場の整備状況をはじめとした今後の課題などについて御説明をいただきました。また、吉村知事、横山市長など、関係者の方々との意見交換を行いました。加えて、関経連、松本会長をはじめとした経済界の皆様とも意見交換を行いました。
 夢洲(ゆめしま)の視察におきましては、万博のシンボルでありますリング、大きな屋根がございます。「大屋根(リング)」の一部を見て、開幕に向けた準備が進んでいるということを確認するとともに、四方を海に囲まれた夢洲のすばらしいロケーションを前に、改めて感動いたしまして、すばらしい万博を必ずや子どもたちなど、多くの方々に夢を与えるために成功に導きたいと、強く決心をしたところであります。
 また、加えまして、地元の方々との意見交換も行っておりますが、海外パビリオン建設の加速化、あるいは交通インフラの整備、そして大阪だけではなく、日本全体の機運上昇など、多くの課題が存在することも再認識をしたところでもございます。
 その一方で、私が小学校の頃になりますが、1985年に開催されました、「つくば国際科学技術博覧会」に、実際小さかったんですけれども福岡からつくばまで出ていった、自分も訪問したというエピソードなども話させていただきました。今でも、そのときに買ったワッペンを大事に持っておりまして、やはり万博という大きなイベントが、特に子どもたちの成長に与える影響は非常に大きなものがありますので、是非関係者一丸となって課題を解決して、素晴らしい万博にしていくべきであるという認識も再確認いたしたところでございます。
 引き続き万博の成功に向けて、私自身も先頭に立ち、地元の方々と力強い協力関係を築き、しっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。
 以上です。

2.質疑応答

(問)万博関係でお伺いをさせていただきます。今回、様々課題を地元関係者であったり、自治体から伺ったということですけれども、それを受けて、国側として何か施策といいますか、対策として今考えていらっしゃることがあれば教えていただきたい。あと、会場建設費の増額について、こちらは上振れが懸念されておりますけれども、何か進捗がありましたら、これについても教えてください。
(答)ありがとうございます。今回の大阪の出張では、吉村知事、横山市長をはじめ、休日にも関わらず、多くの方と意見交換をすることができまして、改めて、地元大阪における万博に対する期待と、自らの職責の大きさというものを同時に痛感することができた出張でもございました。
 咲洲(さきしま)の庁舎展望台での視察及び会場建設の説明を通じまして、「リング」や「タイプB」及び「タイプC」パビリオンの準備が順調に進んでいる。その一方で、皆様も御承知のとおり、海外パビリオン建設については、未だ多くの国が施工事業者との契約に至っておらず、参加国政府と建設事業者の契約締結に向けた取組や、万博の準備、特に施工のところからは施工環境の整備ということも非常に重要だと思っておりますが、全体を通じました交通流対策など改善に向けた取組の加速化が必要であるということも、同時に認識をしたところでございます。
 また、具体的な機運上昇につきまして、吉村知事、横山市長からも御発言がございました。大阪では102万人の子どもを万博に招待する施策の御紹介ということで、全国の自治体でも万博と連動したイベントに関心を持っているというお話もいただいたところでもあります。
 大阪・関西万博は、日本国が行う日本国際博覧会という国家のプロジェクトでございます。私の責務といたしまして、全国の自治体、産業界、その他多くの関係者と一体になって進めていく必要があると思ってございます。
 そういった多くの方々と、今後を含めましてしっかりと連携して、万博に関心を持ってもらえるような施策を打ち出していく必要があると、改めて現在感じているところであります。
 また、加えましての御質問でございますが、建設地についてでございます。
 前回の記者会見でも同様の発言をさせていただいておりまして、繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、現在の段階では、必要な精査を行っている段階ということでございますので、具体的な費用等につきましてのコメントは現段階では控えさせていただきます。
(問)先週金曜日の西村経産相の会見の中で、「万博の警備費について会場建設費や会場運営費とは別に、国が前面に立って確保する」というお話がありました。警備費については、額としてどれほどの規模を想定していらっしゃるのでしょうか。また、いつ頃までに公表するスケジュール感でしょうか。
(答)ありがとうございます。大阪・関西万博の警備費につきましては、先日西村経済産業大臣が会見でおっしゃったとおり、「会場内の安全確保に万全を期するため、必要な費用については会場建設費や会場運営費とは別に、国が前面に立って確保することとし、今後金額の精査を進める」、こうおっしゃっておりまして、こういうこととなっております。
 現在、国とそして博覧会の協会と共同で金額の精査を行っているところでございまして、時期についてはまだコメントできるものではございませんが、精査を行っているところでございます。
 以上です。
(問)その「前面に立って」という表現についてなんですけれども、これはもう国が全て負担をするということで理解していいんでしょうか。
(答)基本的にはそういう方向性で理解しておりますので、現在は調整している段階でございますが、国が前面に立ってということでございますので、そのように理解していただいてよいと思います。
(問)「現場主義がモットー」と前回の会見でおっしゃった大臣が、なぜ夢洲の現地にまで足を運ばなかったのか。すぐ目の前が夢洲なのに、なぜ行かなかったかという理由。
 あと、建設費が上振れで、しかも警備費まで更に加わるということに対して、これはもう上限は決まっているんだと。やりくりしてその上振れを回避するんだというお考えはないんでしょうか。
 維新は特に税金の無駄撲滅、身を切る改革がモットーなんで、維新のツートップと相談して、もうこれ以上の増額、上振れはしないという決意表明のような考えはないんでしょうか。
(答)御質問ありがとうございます。「現場主義」ということは申し上げたとおりでございまして。そういったこともあり、まず早速現地に行って関係の方々と直に御挨拶や意見交換をさせていただいたということは、大変有意義なことであったかと思っております。
 また、なぜ現場の工事現場に行かなかったかという御質問でございますが、御案内のように、急な連休中の視察ということを組み立てさせていただきました関係上で、当日は会場の工事が休業日、お休みの日でございました。当然ながら安全確保ということは非常に重要でございますので、安全確保を行う事業者も休業であったため、夢洲の会場に入ることは今回できませんでした。
 私といたしましては、大変収穫があったなと思っております。高いところからしっかり拝見させていただいたことで、すばらしい景観、もう本当に明石(あかし)も見えますし、関空(かんくう)も見える、そして海に囲まれている、そういった景観やあるいは全体像からの工事の進捗ということを見ることができましたので、大変有意義であったというふうに考えております。
 もちろん、今御指摘いただきました工事の現場のその場、そう遠くないうちに、当然ながらしかるべきタイミングで足を運びたいと思っておりますが、まずは早々着任をさせていただきましたので、関係の方と直に会って、同じ空間でお話をさせていただくということを優先させていただきました。
 また、建築地の上振れ等についてでございますが、現在精査しているタイミングなので、金額については具体的なことを申し上げる段階には残念ながらございませんけれども、この上振れにつきましては、建築費の高騰あるいは人件費の高騰という社会情勢の大きな変化でございますので、そういった文脈から受け止めているところでございます。
 以上です。
(問)経費節減の検討は進められないんですけれども、上振ればかり精査をするんじゃなくて、どこを削れば。万博の職員の給料が高過ぎるとか、いろいろ無駄があるんじゃないかと思うんですけれども、そちらの精査は並行して進められないんですか。
(答)当然ながら、全てにおいて適切な経費の使い方ということは重要なことでございますので、まずは上振れ部分の精査ということは申し上げておりますが、一方で全体の適切な運営ということについては、当然そのとおりだというふうに思っておりますので、全体感を持ってしっかりと進めてまいりたいと思っております。御指摘ありがとうございます。

(以上)