高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年6月16日

(令和5年6月16日(金) 10:29~10:33  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)産業技術総合研究所に所属する中国国籍の研究員が研究データを漏らしたとして逮捕された事案なんですが、国の研究機関でこうした事案が発生したことへの受け止めと、現在、セキュリティ・クリアランスの有識者会議を重ねられていますが、改めて制度導入の必要性についての御見解をお願いいたします。
(答)現在、事実関係の解明に向けた捜査が行われているところですので、個別事案についてのコメントは差し控えたいと思います。
 その上で、日本人・外国人の国籍に関わらず、国立研究開発法人における技術情報の管理は、徹底していただかなければならないと思っております。
 なお、セキュリティ・クリアランスについては、先日、有識者会議において中間論点整理もまとめていただきましたので、今後、法制度整備に向けて検討を急いでまいりたいと考えております。
(問)EU欧州議会では先日、AI利用の包括的な規制法案が世界に先駆けて採択されました。AIが作った画像などには「AI製」と明示するなど、生成AIの活用に高い透明性を求めていることなどが特徴となっておりますが、大臣の受け止めと、日本での議論への影響についてのお考えを伺いたいです。
(答)欧州議会でいわゆるAI規制案が採択されたことは承知をいたしております。
 この法案では、昨今の生成AIの普及を踏まえまして、例えばChatGPTのような生成AIに関しては、コンテンツが生成AIによって生成されたことを開示しなければならない、また学習に使用された著作物に関するデータのサマリーを公開しなければならないなどの、透明性を確保する規定が盛り込まれております。
 今回の採択によって、すぐにAI規制が導入されるということではなくて、今後、欧州連合理事会、欧州委員会及び欧州議会の3者によって法案の細部を詰める交渉が行われると聞いておりますので、内閣府としては、その動向についてしっかりと情報収集をしたいと思っております。
 AIに関する透明性の確保は、我が国においてもAIのリスクへの対処にあたって非常に重要な要素でございます。ですから、先般、AI戦略会議が取りまとめた「暫定的な論点整理」におきましても、透明性の重要性が示されました。
 また、著作権侵害のリスクにつきましても、AI戦略会議の議論も踏まえて、「知的財産推進計画2023」におきまして、生成AIと著作権に関し、整理すべき論点をお示ししたところです。
 今後ですけれども、関係省庁、主に著作権は文化庁が所管しておりますので、しっかり連携しながら必要な方策を検討してまいります。国際的なルールを作っていくという流れの中で、大変参考になる内容だったと感じております。
(問)昨日、岸田総理が今国会中の解散はないと明言されましたが、御所感があればお願いします。
(答)特にございません。

(以上)