高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年12月27日

(令和4年12月27日(火) 11:10~11:16  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 経済安全保障担当大臣として、重要土地等調査法関係で御報告申し上げます。
 本日、重要土地等調査法に基づく注視区域及び特別注視区域の第1回目の指定を行い、その旨、官報で公示いたしました。
 今回、指定したのは、北海道、青森県、東京都、島根県、長崎県に所在する区域で、注視区域、特別注視区域はそれぞれ29か所ずつ、合計58か所でございます。本日から約1か月の周知期間を設け、来年2月1日から施行いたします。
 今回の区域指定は、安全保障の観点から、土地などの利用をどのように管理するべきかという課題の解決に向けた重要な第一歩と考えております。
 次回以降の区域指定に向けて、引き続き検討・準備を行ってまいります。

2.質疑応答

(問)先週、CSTIの持ち回り会合が開かれたのですが、ここで「PRISM(官民研究開発投資拡大プログラム)」がなくなって、いきなり「BRIDGE」という新しい制度が出来ました。この間の、例えばガバニングボードも全部非公開で、どのような経緯で制度が変わったのかなどが全く明らかになっていないのですが、大臣としてはこのような状態で国民への説明責任を果たされているとお考えでしょうか。
(答)今回の「PRISM」の見直しにつきましては、「PRISM」の枠組みを活かしながら、技術開発に留まらず、社会実装に向けた取組を強化することを狙いといたしております。ですから、名称も社会実装への橋渡しということで「BRIDGE」に変更することとなりました。
 検討に当たってですが、ガバニングボードの下に「今後のPRISMのあり方検討会」を設置して検討を進めてまいりました。
 個別の研究課題の内容など、非公表の情報を含むことから、ガバニングボードの議事を非公開とさせていただきましたが、議事要旨や資料については、随時、内閣府のウェブサイトで公表してまいりました。11月10日の配布資料「今後のPRISMのあり方に係る見直し方針(案)」についても、内閣府のウェブサイトで公表いたしております。
 このPRISMの見直しの議論などについては、透明性を確保すべく取り組んできたつもりではございましたが、一方で科学技術・イノベーション政策を国民の皆様にも分かりやすく説明し、発信し、御理解を得ていくことは非常に重要であると思います。
 今の御指摘を真摯に受け止めまして、今後、透明性の確保、それから分かりやすい情報発信を、私としても意識してまいりたいと存じます。
(問)経済安全保障担当相に就任されてから4か月が経ったと思います。特定重要物資の指定等、いろいろなこともあったと思いますが、今年を振り返っていかがだったかということと、また来年の抱負等があれば、お伺いしたいと思います。
(答)8月10日に大臣に就任いたしまして、かなり幅広い所掌分野において着実に結果は出してこられたと思います。
 経済安全保障推進法の部分でございますが、9月30日に「基本方針」とサプライチェーン強靱化及び重要技術の官民協力に関する「基本指針」を閣議決定させていただきました。
 また、12月23日にはサプライチェーン強靱化の取組の第一弾として、半導体、蓄電池、肥料、抗菌薬など11の物資を「特定重要物資」に指定する政令を施行いたしました。ちなみに、閣議決定は20日でございました。
 また、重要技術の官民協力に関しましては、K Programで支援する取組も進めてまいりました。9月16日に、第3回経済安全保障推進会議と第14回統合イノベーション戦略推進会議の合同会議で、経済安全保障重要技術育成プログラムで支援すべき技術を示す「研究開発ビジョン(第一次)」を決定させていただきました。このビジョンに基づく研究開発構想を作成しまして、JST及びNEDOにおいて12月5日に最初の公募を開始いたしました。
 そういう意味では、経済安全保障推進法に限って見ても、着実に法律に魂を入れていく作業は進めてこられたかなと思います。
 来年ですけれども、経済安全保障推進法のまだ施行されてない部分の施行に向けて準備をしなければなりません。それから、セキュリティ・クリアランスの制度を含む経済安全保障の更なる課題の検討も是非、行いたいと思っております。
 この他、宇宙分野や科学技術全般、健康・医療、様々な担当がございますけれども、精一杯、幅広く目配りしながら、着実に歩みを進めてまいりたいと思っております。

(以上)