高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年11月29日

(令和4年11月29日(火) 9:29~9:34  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)JAXAで研究不正事案が発生しました。これについて大臣の受け止めと、今後、再発防止のためにどのように取り組んでいくのか教えてください。
(答)11月25日、JAXAが文部科学省と厚生労働省に、不適切な研究行為に関する報告書を提出したと聞いております。JAXAの研究で不適切な行為があったということについては、大変残念に思っております。
 この報告書ですが、研究組織の、医学研究への認識不足や体制不備が原因として挙げられております。また、再発防止策として、定期的な倫理研修の充実、データ管理基準の明確化、研究支援やマネジメント体制の強化、組織の改組などが挙げられております。JAXAにおいては、これらにしっかりと取り組んで、信頼を回復すべく再発防止に取り組んでいただきたいと思います。
 なお、その上で申し上げますが、2017年に検体の取り違えが発覚して、その後、JAXAの内部で調査をして、他の問題も発覚したということで、この研究は2019年に中止されています。2021年にJAXAの内部に対策検討チームを設置した、そして文部科学省に対して報告があったのも2021年、つまり去年だと聞いております。
 私の常識から申し上げますと、2017年に最初の問題が発覚して文部科学省への報告が昨年、2021年ということになりますと、JAXAは運営費交付金や科学研究費補助金も使っているということですから、JAXAの対応は非常に遅いと思います。やはり、どのような組織でも問題が発覚したら、できるだけ速やかにそれを公表し、特に、税金を投入している研究であれば、所管省庁にも報告を行い、その後、本格的な調査を行うことが望ましいのではなかったかと考えております。
(問)不適切行為の関連ですけれども、実験の全体責任者が宇宙飛行士の古川さんだったと伺っているのですが、その責任をどうお考えになるのかお聞かせください。
(答)この研究グループの責任者が古川聡宇宙飛行士であったと聞いております。古川宇宙飛行士を含む個々の関係者の具体的な責任の取り方については、JAXA及び御本人が適切に判断されるべきだと思います。
 ただ、JAXAの会見録も拝読いたしましたけれども、古川飛行士が研究グループの責任者であったということを考えますと、管理監督責任を負う立場でいらっしゃいます。その方が、捏造や改ざんなどについて気が付かなかった。しかも、個人情報についてアクセス権が制限されていて、全てを見ることができなかったということについて、私は甚だ疑問に感じております。個人情報であるかもしれませんが、研究の責任者が全体を把握できない形になっているところに問題があったと思いますので、JAXAにおいては、この点もしっかりと検証していただきたいと希望いたします。

(以上)