高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年8月30日

(令和4年8月30日(火) 11:14~11:20  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 科学技術政策担当大臣として報告を申し上げます。
 本日の閣議におきまして、官房長官から、来年5月に開催される「G7広島サミット」に係る関係閣僚会合として、「G7科学技術大臣会合」を開催するとの御発言がございました。G7は、国際社会が直面する様々な分野の課題について協力して取り組む責任を有しております。とりわけ、科学技術は、経済や安全保障に密接に関連する重要な分野でございます。来年の「G7科学技術大臣会合」は、同志国でありますG7各国との協力関係を深めていく貴重な機会だと考えております。会合の成功に向けて、内閣府として準備に力を注いでまいります。

2.質疑応答

(問)昨日、「K Program」の委員会が開かれ、大臣は最後まで出席されたと思うのですが、今後のスケジュール感と、大臣としての期待をお願いします。
(答)通称「K Program」ということで御紹介をいたしました。昨日は第1次の研究開発ビジョンの取りまとめ案について御議論いただきまして、9月中に政府として決定することを目指しています。その後、年内のできる限り早いタイミングで、このプログラムの最初の公募を開始したいと思っております。
 私は、このプログラムというのは、日本にとって技術的な優位性、それから不可欠性の確保・維持に繋がるということを期待いたしております。
(問)それに関連して、最先端の研究開発というのは、どこでイノベーションが起こるか分からないわけですけれども、一方で「K Program」の原資となっている基金の場合は、公募が前提となっています。機動的に動かすためには、公募をしていたら確保に間に合わないのではないかとか、そういうこともあるかと思うのですけれども、そういう基金による公募を前提とした制度については、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)これは、科学技術・イノベーション活性化法に基づいて公募を行うということになっております。公募そのものも、私は競争を生じさせるという効果があると思いますので、公募による競争というのを通じながら、この先端的な研究開発が進んでいく、こういう効果も期待いたしております。
(問)冒頭の発言の中で、来年の5月に科学技術大臣会合ということですが、今決まっている、例えば場所とか日程とか、そういうことに関して、もし分かるものがあれば教えていただければありがたいです。
(答)5月ということも含めて、まだ決まっておりません。開催地についても決まっておりません。所要の調整を行って、しかるべき時期に決定されると思っております。
(問)宇宙関係ですけれども、昨日、アメリカのアルテミス計画に絡んで予定されていた、最初のロケット打上げが中止になってしまいました。今回のロケットに日本の探査機を積んでいることも注目を集めているかと思うのですが、改めて、一連のアルテミス計画に日本が参加することの意義について、どう捉えていますでしょうか。
(答)昨日は残念ながら延期になりましたけれども、エンジンの不調によるものと聞いておりますので、しっかり準備を整えて、安全に打上げられることを楽しみにいたしております。
 JAXAが開発した2機の超小型探査機「OMOTENASHI(オモテナシ)」と「EQUULEUS(エクレウス)」が搭載されたNASAの新型ロケットということでございます。「OMOTENASHI」は打上げ後、大体4~5日で機体の一部を分離して月面に着陸させて、日本初の月面着陸技術の開発、実証、科学観測などを行うということですし、「EQUULEUS」の方は太陽や月の重力を利用して、効率的な軌道操作技術の実証ですとか科学観測を行うということでございます。
 いずれにしても、「OMOTENASHI」による月面着陸技術の実証というのは、日本としては初の試みでございます。しかも低コストの探査機であり、また軽量・小型ということで、その中に使われている技術そのものも、宇宙に限らず、これから様々な分野で活用できるものと期待をいたしております。

(以上)