岡田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年7月28日

(令和5年7月28日(金) 10:51~11:00  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし
 

2.質疑応答

(問)大阪・関西万博についてお聞きいたします。大阪府の吉村知事が26日の記者会見で、海外パビリオンについて、「タイプAで絶対となると間に合わなくなることもある、間に合わないところが出てくる」という趣旨の発言をされました。建設を開幕までに間に合わせるためにタイプの変更も選択肢に入れていると取れる発言ですが、この発言についての受け止めと、政府も同様の考えなのか、これについてお聞かせください。
(答)吉村知事の御発言については、詳細を把握しておりませんので、コメントは控えたいと思います。
 また、先日もこの場で申し上げましたが、現在は参加国自身がパビリオン建設を行うタイプAについて、各国が様々な事情がある中で万博の開催に間に合うように、今、パビリオン建設を進める努力を頂いている最中であると認識をしております。
 こうした状況の中で、現時点で、政府の立場で、タイプの変更やあるいは撤退などの可能性については言及することは適切ではないと考えています。
(問)併せて万博関連で伺います。博覧会協会が来年度春に予定される建設業界に対する時間外労働の上限規制を万博工事には適用しないよう、政府に要請したという報道がありますが、こういった事実はありますでしょうか。
 また、これについて検討状況はどうなっているか、適用除外とする場合、作業員の長時間労働につながるという懸念もありますけれども、これに対してのお考えも併せてお伺いします。
(答)「来春に予定される建設業界に対する時間外労働の上限規制を万博工事には適用しないよう」、博覧会協会から要請を受けたという事実はございません。
 実際、私自身、博覧会協会をはじめ、建設業界や参加国などの関係者と意見交換を行っておりますが、本件について、直接の要望を受けたということもございません。
 現時点において、一部の参加国で国内施工事業者との契約が進んでいない主な理由としては、ドバイ万博の開催が1年後ろ倒しになったことによって、参加国側の入札手続や設計等の準備が遅れていること、また、国内建設市場が需給ひっ迫していることにより、金銭面におけるギャップ、あるいは外国の発注主体と折衝することが、中堅・中小施工事業者にとって困難であること、などがあると承知しており、こうした課題について対応を行っているところです。
 一方で、本件については、事務方が、博覧会協会とともに将来的な課題を洗いだす過程において、話に上がっているということは聞いております。
(問)今の件に関連してですが、そうすると残業時間の規制は万博のパビリオンの建設の障害になり得るという認識を大臣もお持ちだということになりますでしょうか。事務的にそういう話が出ているということは、政府としてもそういう認識があるということになるのでしょうか。
(答)ただいまの件については、事務方が博覧会協会とともに将来的な課題を洗いだす過程において話に上がっているということは聞いておりますが、私として、これは事務的に課題の一つとして話に上がっているという段階のものであり、私から具体的にお話しすべき状況にはないと考えています。
(問)大臣の御認識としてはどのようにお考えですか。
(答)今、申し上げたとおり、事務的に課題の一つとして話に上がっているというものです。したがって、私から具体的にお話しすべき状況にはまだないということが私の認識です。
(問)タイプAの話に戻ります。大阪市の横山市長も、タイプAの国がB、Cに変更したとしても参加国側が自前で負担するという考えを示しています。実際にそのようなプランというのは政府として検討されているのでしょうか。
 入口でタイプAからB、Cに、今はそういう段階ではないという答弁を繰り返されていますが、実際に現実問題、協会側からこういう意見が出てきているので、そこについて、そういうプランがあるのかどうなのかということを改めてお伺いします。
(答)これも申し上げていることでございますけれども、タイプAからタイプBへの変更というものは、他の参加国と費用負担の公平性に問題が生じることから想定していないところです。
(問)費用負担の公平性に問題が生じるからという御説明ですけれども、横山市長がおっしゃるのは、B、Cに変更したとしても参加国側が自前でパビリオンの建設費を負担するというお話をされているわけで、ちょっとそこの説明は違うのかなと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。
(答)タイプBというものは、これは日本側が建設を行うところに……。今のBへの切替えのお話でありますけれども、タイプAは参加国自身の予算によってパビリオン建設、内装、展示を全て行うものです。
 これに対して、タイプBは博覧会協会の予算でパビリオン建設を行い、参加国は内装と展示を行うという、この違いがあります。
 そして、タイプAの国の敷地は既に各国に割り当てられていることから、費用負担や他の国との公平性の観点から、タイプAがタイプBに移行することは原則として想定していないということです。
(問)確認になるんですけれど、そういう意味ではもう敷地がタイプAとして与えられているので、事実上、タイプB、Cの形になるけれども、参加国側が負担するという形であっても、そういうプランはもう想定されていないという御認識でいいですか。
(答)タイプAは参加国が建設を負担するものでありますから、これは博覧会協会がその予算で建設を行うタイプBのパビリオンとはおのずから異なるものと認識しています。

(以上)