岡田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年1月20日

(令和5年1月20日(金) 11:41~11:53  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨


 まず、地方創生担当大臣として、2件、御報告いたします。
 企業版ふるさと納税に係る大臣表彰の受賞者決定について御報告します。
 企業版ふるさと納税については、令和3年度の寄附金額が前年度比約2.1倍の約225.7億円になるなど、各地で活用が進んでおります。
 制度の活用促進を図るため、平成30年度より毎年、特に顕著な功績を上げ、他の模範となる取組を行った企業や地方公共団体を表彰しております。
 今般、選考委員による審査を経て、令和4年度の受賞団体を決定しました。受賞団体は、地方公共団体部門3団体、企業部門3団体の、計6団体です。
 地方公共団体部門は北海道大樹町(たいきちょう)、兵庫県姫路市(ひめじし)、徳島県神山町(かみやまちょう)、また企業部門は第一生命保険株式会社、野村アセットマネジメント株式会社、リコージャパン株式会社です。
 2月9日(木)に開催予定の表彰式では、受賞団体の代表をお招きして、その取組を称えるとともに、徳島県神山町で、テクノロジーやデザインなどを学べる高等専門学校の開校に向け取り組まれている寺田親弘(てらだちかひろ)氏、及び北海道大樹町で、ロケット発射場などを備えた宇宙港(うちゅうこう)の整備に取り組まれている小田切義憲(おだぎりよしのり)氏に、企業版ふるさと納税を活用した地方創生について対談を行っていただく予定です。
 また、表彰式の開催に併せ、内閣府と8府県の共催による、企業と地方公共団体との地域別マッチング会を初めて開催するとともに、受賞事例の横展開を図ることなどにより、企業版ふるさと納税の一層の活用促進に取り組んでまいります。
 地方公共団体や企業の皆様におかれましても、「デジタル田園都市国家構想総合戦略」を踏まえて、企業版ふるさと納税の積極的な活用に取り組んでいただきますようお願い申し上げます。
 これ以上の詳細については、事務方にお問い合わせいただきますようお願いいたします。
 もう1件でございますが、本日午後、2023年度SDGs未来都市等の募集を開始いたしますので、お知らせします。
 SDGs未来都市は、SDGsの達成に向け、経済、社会、環境の三つの側面を統合した優れた取組を提案する都市を、公募により選定するものです。今年度までの5年間で累計154都市を選定し、2024年度までに210都市の選定を目指しております。
 今回の募集においては、「2050年カーボンニュートラル」や「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、脱炭素社会の推進や、デジタル技術を有効に活用して地方創生に向けたSDGsの達成を目指す、他地域のモデルとなる先導的な提案を御期待申し上げております。
 本件の詳細につきましても、この事務方にお尋ねいただければと存じます。
 冒頭、私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)大臣、昨日まで沖縄県の離島を視察されてきたかと思うんですけれども、視察を通して見えてきた課題ですとか、感想があればお聞かせ願えますでしょうか。
(答)17日(火)から昨日19日(木)にかけて、大臣就任後初めて、沖縄県の中でも離島に当たる石垣島、与那国島(よなぐにじま)、宮古島の3島を訪れて、多くの振興事業の現場を視察させていただきました。
 視察先は非常に数多く、多岐にわたるわけですけれども、いくつか具体例を申し上げれば、石垣市において、島外に進学しなくても保育士の資格が取得できるように、ICTを活用してリモートで授業を受けることができる施設を見せていただきました。
 私も模擬授業を受けたんですが、とても臨場感があり、まるで実際に目の前で授業が行われているような感覚を受けました。この事業の効果もあり、石垣市では待機児童ゼロを達成したと伺っていて、非常に印象的でした。
 与那国町では、日本最西端の蔵元として伝統的な手法を受け継いで「花酒(はなさき)」などを作り上げている崎元(さきもと)酒造所や、機械化された工場で黒糖を製造している与那国製糖工場を視察しました。
 伝統的な工場と近代的な工場で、対照的ではありますが、いずれも離島で生活している方々を支え、また経済を支える大切な役割を担っておられることを肌で感じました。
 また、宮古島市では、平良(ひらら)港に伺いまして、インフラ整備の状況を視察いたしました。コロナ禍でクルーズ寄港が途絶えたものの、昨年から国内クルーズが再開し、今年は更なる回復が見込まれるとの説明を受けまして、沖縄のリーディング産業である観光の再興への大きな期待を感じることができました。
 また、旧上野庁舎を6次産業化の拠点として活用しようとする取組や、地下ダムにより水を確保する取組などを伺い、様々な条件不利性を克服して懸命に農業などに取り組まれている御努力に心を打たれたところです。
 他にも多岐にわたる現場を見せていただきましたが、いずれも直接、離島地域における事業の現状や課題などについて、貴重な生の声を伺うことができて、大変有意義であったと思っています。
 いずれの島も、条件不利性を抱えている一方で、様々な可能性や潜在力を有しているということを実感してきました。こうした強みを活かすべく、島の皆様が日々努力されている姿を肌身に感じることができた、とも思っています。沖縄担当大臣として、沖縄の中でも県都(那覇)から遠隔の地にあるこの島々を訪れることができて、そこで生活を営まれている県民の方々の思いを汲み取ることの重要性というものを再認識したところです。
 今後とも様々な現場に足を運び、そして、地元の皆様の声をしっかりとお伺いしながら、沖縄の一層の振興・発展に向けて、まい進してまいりたいと考えています。
(問)万博についてお伺いさせていただきます。本日、空飛ぶクルマの事業者公募の第1次が締め切りになったというところなんですけれども、あらためてこの空飛ぶクルマの事業者公募について、こちらが終わるということに対しての受け止め、こちらの事業の進捗状況、何か大臣の元に入っているものがあれば、併せてお願いいたします。
(答)御指摘の空飛ぶクルマにつきましては、2025年大阪・関西万博で会場内ポートと会場外ポートをつなぐ二地点間の運行を実現するために、昨年12月27日から本日まで博覧会協会が運行事業者の募集を行っているところです。その締切は本日中ということになっておりますので、まだ現時点で応募状況を申し上げることはできないわけですが、まさに今日中に運行事業者の募集が締め切られるという段階になってまいりました。
 空飛ぶクルマは万博のコンセプトである「未来社会の実験場」を体現する需要なプロジェクトであり、運行を委ねるにふさわしい事業者の方が選定されることを期待しています。事業者の選定結果については、調整が付き次第、博覧会協会から公表させていただきたいと思っております。
 以上です。
(問)1つ目の質問に関連するんですが、前回もおっしゃったとおり、政務で与那国駐屯地を訪問されたというふうなことだと思うんですが、そちらで具体的にどんなものを御覧になったのか、またその感想と所感を教えていただけますでしょうか。
(答)先日の会見でも申し上げましたが、陸上自衛隊与那国駐屯地への訪問は、政治家個人としての活動でして、詳細をこの場で申し上げることは控えたいと思いますが、今回公務で与那国島を訪問することになったことを受けて、せっかくの貴重な機会ですので、日本最西端の離島で日々務めを果たしておられる自衛隊員の方々に、「御苦労様です。」という労いの言葉を是非お伝えしたいと考え、政務としてお伺いをいたしました。また、実際にそのようにお労いの言葉をお伝えしてきたところです。

(以上)