岡田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年1月17日

(令和5年1月17日(火) 11:00~11:12  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨


 まず、沖縄担当大臣として御報告いたします。
 本日午後(17日(火))から19日(木)にかけて、沖縄を訪問いたします。
 就任後3回目となる今回の訪問では、石垣島、与那国島、宮古島を訪れ、製糖工場、IT事業支援センター、水産物の種苗生産施設を始めとする振興事業の現場や、平良(ひらら)港、下地島(しもじしま)空港、スポーツ観光交流拠点施設といったインフラの整備・活用状況等を視察したいと考えています。
 日程等については、沖縄担当部局にお尋ねいただければと存じます。
 次に、北方対策担当大臣として先週の会見で御質問いただいた件についてお答えいたします。
 令和5年度予算案の内容として、「北方領土ストーリーテリング・アーカイブ構築のための調査研究」を盛り込んでおります。
 これは、元島民の高齢化が進み、戦前の北方領土での生活等を語れる元島民が少なくなってきている中、北方四島で営まれていた日本人の生活などをテーマとして、北方領土問題対策協会や博物館などの専門機関に収蔵されている史料を有機的に連携させて視覚化することで、当時の生活の証を直接的に見ていただける仕組みを設け、閲覧者に、戦前の北方四島における生活を臨場感ある形で実感していただきたいと考えております。
 どのような史料から、どのようなストーリーを描き出し、どのような表現方法を取ることが、国民、とりわけ北方領土に徐々に関心が薄れていると思われる若年層の方々の関心の喚起にもつながるかといった観点から、大学等の研究機関や教育実務者とも連携して調査研究を進めたいと考えております。
 詳細については、北方対策本部までお尋ねください。
 冒頭は以上です。

2.質疑応答

(問)冒頭発言の一つ目の点についてです。今回沖縄に出張される中で、与那国島を訪問される予定ですけれども、これまであまり大臣の訪問例がなかったと聞いているんですが、今回訪問先に入れた狙いというのを教えていただけますでしょうか。
(答)私はこれまで着任以来、沖縄を2度訪問いたしまして、本島の様々な振興事業の現場を視察するとともに、首里城の起工式等への出席などを通じて、幅広く現場の声をお聞きしてまいりました。
 今回は、石垣島、与那国島、宮古島の離島3島を訪問するわけですが、離島ゆえの悩み、そして困難性と同時に強みというものもあると存じます。そうしたことを、これまで多くの方から、離島にも足を運んで御意見としていただきましたので、今回この3島を訪問することにいたしました。
 お尋ねの与那国島については、東京からの直線距離が2,000kmを超えるということで、島しょ県である沖縄の中でもとりわけ遠隔の地にあって、離島としての様々な地理的不利性を抱えておられることから、今回日程の余裕も若干取って、自身の目で現場をしっかりと確認し、そこで得られた教訓や成果を離島振興始め、今後の沖縄振興に活かしていきたいと考えております。
(問)関連で続けてですけれども、この最西端の西崎展望台を訪問されたときに何を御覧になりたいのか。対岸とかいろんなものが見えると思うんですが、それは離島振興という観点からなのか、あるいは別の狙いがあるのか、その辺りを一つお聞かせいただけますでしょうか。
(答)日程の中に日本最西端の地ですかね、西崎というところにも足を運んで、それは様々なことを実感してきたいと思いますけれども、やはりそこは沖縄振興、特に離島の振興、その離島の中でも日本の最西端に位置する地に立って、この島をどう活性化させて、住民の方に、島民の方に住みやすい土地にするかということを主に考えてまいりたいと思います。
(問)この日程表に、公務のお仕事だと思うんですが、もし政務の御予定とか別に訪問される場所があるとか、それがありましたら御予定と狙いを教えていただけますでしょうか。
(答)与那国島には御承知のとおり、陸上自衛隊与那国駐屯地がございます。私はこの際、政治家個人として、この与那国駐屯地を訪れたいと思っております。
 これは、今回公務で与那国島を訪問することとなったことを受けて、せっかくの貴重な機会でもあり、日本最西端の離島で、日々務めを果たしておられる自衛隊員の方々に御苦労さまと労いの言葉も伝えたいと考えて、政務として一政治家の立場でお伺いしたいと考えています。
(問)今おっしゃられた政務の日程の件ですけれども、与那国駐屯地を御訪問されるということで、この政務と公務で分けられた意図というのは何なんでしょうか。
(答)これは防衛省、自衛隊の所管でありますから、私の沖縄担当大臣としての所掌ではございません。私が今回与那国を含む3島を訪問しますのは、あくまでも沖縄担当大臣として、沖縄振興のためにまいるわけであります。
 しかしながら、先ほど申し上げたように、大変遠隔の地にあって、離島にあって、日々務めを果たしておられる自衛隊員の方々がそこにおられるということで、御苦労さまでありますと、そういう気持ちを伝えたいと思って、政務としてここにお伺いをするということを考えたわけであります。
(問)冒頭発言の2点目のストーリーテリング・アーカイブですけれども、これは特に若年層の関心喚起を目的としてということでしたが、いつ頃どのような形で公開を考えているのかというのが1点。若年層に関心を持ってもらうということは長年の課題であると思うんですけれども、岡田大臣御自身として、若者の関心を喚起するためにどういった点が重要とお考えなのか、お聞かせください。
(答)具体的にどのような史料を取り上げてアーカイブの構築につなげていくかについては、今後検討してまいりたいと思います。
 ただやはり、先ほども申し上げましたけれども、北方領土問題の解決の進展には、国民の理解と関心が不可欠であることは申すまでもありませんが、特に時間がたつにつれ、若い世代の関心の喚起、いかに関心を持っていただくかということが重要であると考えております。
 そこで、ストーリーテリング・アーカイブの事業においては、戦前の北方四島の生活がいかなるものであったかというのをできるだけ臨場感のある形で実感していただき、そのイメージを抱いて自らの関心事にしていただけるような、そういうアーカイブをつくってまいりたいと考えていて、そこはやはり専門家のお知恵をいただきながら進めていかなければならないことですので、しっかりと調査研究に取り組み、実効性のある取組につなげてまいりたいと考えています。

(以上)