岡田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年12月2日

(令和4年12月2日(金) 8:36~8:44  於:参議院本館3階内閣記者会3)

1.発言要旨


 本日は、国際博覧会担当大臣として御報告します。
 本日の閣僚懇談会で、2027年国際園芸博覧会がBIE(博覧会国際事務局)総会で認定された旨、園芸博担当大臣である国土交通大臣から御報告がありました。
 これを受けて、国際博覧会担当大臣として、私は、まずは、2025年の大阪・関西万博の成功に向け準備を一層加速させていくこと、また、2027年国際園芸博覧会の成功にもつなげていけるよう、機運醸成等に向けた関係者間の連携を深めるなど工夫していくと発言しました。
 二つの博覧会が相乗効果を高めて日本全体が明るく元気になるように、政府一丸となって取り組んでまいります。
 

2.質疑応答

(問)明治日本の産業革命遺産について伺います。
 去年7月のユネスコの報告書、それから世界遺産委員会の決議では、昨日(12月1日)までに日本政府の報告書を求めるということになっていたと思いますが、特に徴用に関する認識、それから、これまでの日本側の説明に対する決議内容について、どういった内容の報告書を出されたのか。あわせて、産業遺産情報センターの展示内容についての現地での所感と、今後の内容の充実化についての方針をお伺いします。
(答)わが国の世界遺産「明治日本の産業革命遺産」については、昨年7月に行われた世界遺産委員会の決議に基づいて、産業遺産情報センターの展示に関する取組状況等を記載した保全状況報告書を、11月30日にユネスコ世界遺産センターに提出したという報告を受けております。
 現時点の産業遺産情報センターの展示については、私も視察をさせていただきましたが、これまで我が国が世界遺産委員会における決議を真摯に受け止め、それらに誠実に対応していることを示すものとなっていると思います。
 具体例を少し挙げますと、世界遺産登録時(2015年)の日本政府のステートメントのパネルであるとか、あるいは国民徴用令を含む第二次世界大戦中の徴用政策等が理解できるパネル、あるいは、厳しい生活環境や労働環境に関する元端島(はしま)島民の証言を紹介する映像やパネル等が展示されておりました。
 今後も、展示の一層の充実に取り組むこととしており、報告書においてもそのことについて具体的な方向性を示しつつ言及をいたしております。
 こうした内容の詳しいところは、今後、内閣官房ホームページにおいて公開する報告書を御覧いただきたいと思います。
(問)徴用に対する認識については、どういった内容で御報告されるのでしょうか。
(答)先ほど申し上げたように、国民徴用令を含む第二次世界大戦中の徴用政策等が理解できるパネル、これを産業遺産情報センターにもしっかり展示している、そのとおりであると思います。
(問)昨日、岡田大臣は、北方領土隣接地域の首長が総理に表敬されたのに同席されたと思います。元島民から「時間がないんだ」とか、「墓参の再開を」という声があったと思いますが、どのようにお感じになられたか教えてください。
(答)昨日12月1日(木)、岸田総理は、北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会、北隣協と呼ばれる皆様から表敬を受けられ、私も同席をいたしました。
 各市町長の皆様からは、北方領土問題の解決に向けた平和条約締結交渉等の早期再開に最大限努めていただくこと、特に北方墓参の早期再開など、元島民の思いに寄り添った取組や、隣接地域の振興対策の推進などの御要請をいただきました。
 私も、返還運動の先頭に立って御尽力いただいている首長の皆様方の強い思いを直接伺い、また、先般、私自身が隣接地域にお伺いしてお声を伺ってきたところでありますが、昨日、改めて、一日も早い北方領土問題の解決に向けた決意を新たにしたところであり、今後とも北方対策担当大臣として、着実な取組を粘り強く進めてまいりたいと考えております。
(問)大阪・関西万博に続いて花博の開催も決定しました。一方で、こういったデバイスで何でもすぐ情報が入る世の中で、こうやってあえてお金をかけて万博をやる意味というのは、改めて大臣、どのようにお考えでしょうか。
(答)万博をやる意味。
(問)はい。国民としても、「こうやってすぐ情報が手に入るのにな」と思う一方で、「なぜ会場に行っていろんなことを体験してほしいのか」といったことで、大臣、どのようにお考えですか。
(答)これだけ様々なSNSをはじめ、いろんな技術が発達をしましたから、あるいはバーチャルで博覧会に参加をするという、そういうこともできるのかもしれませんけれども、やっぱり私は、日本の国に今活力とにぎわいを取り戻すためには、コロナで世界中が一時いろんな交流が止まってしまった、そういうタイミングであるからこそ、この2025年の大阪・関西万博、また2027年の国際園芸博覧会と、こうした機会に多くの方々にやはり自ら参加をしていただいて体感をしていただくということも、依然として重要なことであると思います。
 そうした中から日本の今後の成長の活力、また世界の平和の思いというものも生まれてくるのではないかと。
 こういうところに実際に博覧会を開くことの意義というものを感じております。

(以上)