小倉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年12月20日

(令和4年12月20日(火) 11:36~11:46  於:中央合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 皆様、おはようございます。何点かございまして、まずは「孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム」につきましては、本年2月の設立以来、分科会を設けて、孤独・孤立に関わる課題について対応策を協議するなど、精力的に活動しているところであります。このたび、プラットフォームの取組を推進していくためのシンボルとして、ロゴマークを決定いたしましたのでお知らせいたします。お手元の資料にもございますが、これがロゴマークになっております。漢字の「人」が繰り返し結び付いて、一つの大きな花の形を作ることで、孤独・孤立対策の理念でもあります、人と人とのつながりを実感できる社会を表しております。本ロゴマークも活用しながら、官民一体となって孤独・孤立対策を更に前に進めていきたいと思います。
 2点目、孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの関係団体と協力して実施しております、「孤独・孤立相談ダイヤル#9999」の試行につきましてでありますが、今月1日にも実施しましたが、次回は12月28日から来年1月4日までの1週間、年末年始に実施させていただきます。年末年始は既存の窓口も閉まり、利用者のニーズが高まる時期でもありますので、実施するところとしたところであります。本年度最後の試行にもなりますので、孤独・孤立の問題でお悩みの方には、こどもから大人まで、この機会に悩みをお話ししていただければと思います。
 続きまして、これもお手元に資料を配付しておりますが、「こども大綱」の検討に向けて、23日の金曜日に「こどもまんなかフォーラム」の第4回会合を開催し、私も出席させていただく予定です。今回は、子育て当事者や子育て支援に携わる団体などの6名の方から、こども家庭庁への議題や国に取り組んでほしいことなどについて意見を聴かせていただく予定であります。当日の様子は、これもこども家庭庁設立準備室のYouTubeチャンネルでリアルタイムで配信する予定となっております。その後もアーカイブで動画をご覧いただけます。詳細は準備室にお問い合わせください。
 次、こどもの貧困対策を担当する大臣として、以下2点をご報告申し上げます。
 まず1点目についてでありますが、内閣府では、全てのこどもたちが夢や希望を持つことのできる社会の構築を目指して、企業や個人から広く寄付を募り、学習や生活の支援、居場所の提供などを行う団体の活動を助成いたします、「子供の未来応援基金」事業を実施いたしております。本基金については、多額の寄付を行うなど多大な貢献をされた企業や個人に対し感謝状を贈呈しており、23日、今週金曜日の午後1時半から感謝状の贈呈式を行うことといたしております。
 次に2点目です。「子供の未来応援国民運動」の一環として、集められた古本の買取額が子供の未来応援基金に寄付されます、「こどものみらい古本募金」事業を実施いたしております。内閣府においても、毎年この時期、「ブックドライブin内閣府」と称しまして、職員分を取りまとめて、この古本募金に提供する取組を実施いたしております。国民の皆様方も、年末のこの機会に部屋にたまった本を整理していただいて、この「こどものみらい古本募金」にご協力をいただきたく思っております。詳細はお手元のチラシをご覧ください。内閣府といたしましては、こどもたちを社会全体で支援していくことが極めて重要だと考えておりまして、今後とも企業や国民の皆様方にご協力をお願い申し上げたいというふうに思っております。
 続きまして、家族の日についてであります。結婚、妊娠・出産、こども・子育てに温かい社会の実現に向け、毎年11月の「家族の日・家族の週間」において、家族や地域の大切さなどについて理解の促進を図るための様々な啓発活動を展開しております。その一環といたしまして、子育てを支える家族や地域の大切さに関する写真を公募したコンクールを毎年開催しております。今年は1,429点の応募がありまして、最優秀作品2点、優秀作品10点を決定させていただきました。このたび最優秀作品に選ばれた2名の方とそのご家族をお招きいたしまして、今月23日に表彰式を開催することになりました。詳細は担当の子ども・子育て本部にお問い合わせをください。
 私からは以上になります。

2.質疑応答

(問)保育士の増員を促すため、来年度から制度を充実させるとの報道がありました。現状の検討状況はいかがでしょうか。
(答)お答えいたします。まず、幼児教育・保育の質の向上のためには、幼稚園教諭・保育士などの配置の改善を図っていくことは極めて重要です。加えて、こどもの安全を守るためにも、現場職員の皆様の負担を軽減していくことも大変重要だと認識をいたしております。繰り返し申し上げておりますが、これまで、平成27年度から3歳児に対する職員の配置基準に関して加算を設けさせていただいておりますが、1歳児や4・5歳児の配置改善についてはいまだ実現しておらず、引き続き安定的な財源の確保と併せて検討していかなければいけないと考えております。
 他方で、長年にわたって着手できていない、今申し上げた4・5歳児の配置改善の実現につきまして、一歩でも取組を前に進めたいという思いを持っております。例えば、規模の大きな保育所においては、1人の保育士が25名を超えるこどもたちを担当している場合もあると承知しておりまして、まずはこうした部分から改善できないかということを考えております。4・5歳児の職員配置の改善を全ての施設について実施するためには、これまた大きな安定的な財源の確保が必要になりますが、配置改善に向けた、先ほど申し上げた第一歩でも踏み出していただけるよう、調整を進めてまいりたいと考えております。
 同時に、登園時や降園時などの多くの人目が必要となる時間帯に、送迎バスの置き去り事故もございましたので、保育士を補助する支援員を配置することができるようにすることも検討させていただいております。
 現在の状況ということでありますが、予算編成の最終局面で、関係省庁とも調整を進めているところでありますが、こうした取組を通じて、現場で日々頑張っていらっしゃる保育士等の皆様の負担軽減を図っていきたい、そして、政府としてもこういったことにしっかりと配慮して、現場の皆様方の日ごろのご苦労に対してサポートをしていくのだというような姿勢も示してまいりたいというふうに思っております。以上です。
(問)送迎バスの安全装置の関係ですけれども、国交省の方で近くガイドラインを公表するというふうに伺っていますが、今後ガイドラインが公表された後も含めて、どういうふうに取り組んでいかれるか。
(答)ありがとうございます。ご指摘の送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドラインについてでありますが、国交省において、これまで学識経験者などを委員とするワーキンググループを設置いたしまして、検討を重ねていただいております。その結果、ちょうど本日の午後、その内容を公表する予定というふうに伺っております。このガイドラインでは、送迎用バスの運用実態や装置の開発状況などを踏まえて、ヒューマンエラーを補完するものとして最低限満たすべき要件を示す予定と承知しております。
 このガイドラインの公表を受けた後の取組でありますが、今後は国交省と連携し、各メーカーに対して、本ガイドラインに適合する装置の製造・販売を促すと同時に、内閣府におきましては、そうした装置のリストを作成・周知することによって、各園における安全装置の装備が円滑に進むように取り組んでまいりたいと思っております。そのため、リストの作成を行うための審査等に向けて、年内にも当該業務を請け負う事業者の募集を開始する予定であります。当該事業者が決まりましたら、早速リスト掲載の候補となる安全装置を募ってもらい、速やかにリストを公表して、順次更新していきたいと考えております。
 なお、安全装置への補助に関する保育所等から自治体への申請につきましては、ガイドラインに適合する、今申し上げた装置のリストを公表した後に受け付けていただく予定となっております。
 以上です。

(以上)