小倉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年12月2日

(令和4年12月2日(金) 10:02~10:12  於:中央合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 冒頭、私からは2点になります。
 1点目は障害者施策を担当する内閣府特命大臣としてご報告をいたします。今朝の閣議において、来たる12月3日土曜日から9日金曜日まで「障害者週間」を実施することについて、閣僚の皆様にご協力をお願いいたしました。この週間は国や地方公共団体などが障害や障害のある人に対する国民の関心と理解を深めるための取組を全国各地で集中的に実施するものであります。
 内閣府ではJR東京駅イベントスペース「スクエア ゼロ」で、全国から募集した「心の輪を広げる体験作文」及び「障害者週間のポスター」の作品展のほか、障害の特性を知っていただくための体験をテーマにしたワークショップ等を開催いたします。主な行事についてはお手元の配布資料をご覧ください。
 そして、私も明日の午後、「作品展」と「ワークショップ」の視察を行う予定です。作品に込められた思いや願いを直接拝見することや障害の疑似体験をすることで有意義な視察にしたいと考えております。
 また、週明けの5日、月曜日には「障害者週間」関係表彰式が行われまして、毎年の先ほど申し上げた「心の輪を広げる体験作文」や「障害者週間のポスター」の最優秀賞受賞者に加えて、5年に一度の障害者関係功労者及び団体の方々に対する内閣総理大臣表彰も行われます。
 本週間を通じまして、共生社会の理念の普及を図り、障害及び障害のある人に対する国民の関心と理解を一層深められるよう取り組んでまいりたいと思います。
 そしてもう一つ、共生社会担当大臣として報告させていただきます。一昨日11月30日、経済界や大学にもご参加をいただきまして、「就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」を開催いたしまして、学生の就職・採用活動日程の考え方をお示しいたしました。
 具体的には、2024年度卒業・修了予定学生の就職・採用活動日程については、従前と同じく広報の活動開始を3年生最後の3月から、採用選考活動を4年生の6月から、そして、正式内定を10月からとすることにいたしました。また、来年度からはインターンシップを類型化し、一定のインターンシップであれば、日程ルールの遵守を前提としつつも学生情報を説明会の案内や選考プロセスの一部省略に利用できることとされております。
 産学協議会からは適切なインターンシップのマークも示されております。そちら、お手元にもありますか。このマークとなっております。学生の皆様にはインターンシップをしっかり見極めてご活用いただきたいと思います。
 学生が学業に専念し、安心して就職活動に取り組むためのルールは、将来、学生が企業や社会で活躍し、日本の経済成長や安定にもつながる重要な取組であります。企業・学生・大学の皆様には是非とも日程ルールの遵守をお願いいたします。
 冒頭は以上です。

2.質疑応答

(問)障害者週間の関係で伺います。少しアバウトな質問になってしまうんですけれども、大臣、現在は障害者への理解がどの程度進んでいて、今後理解が深まるためにどのようなことが必要だとお考えでしょうか。よろしくお願いします。
(答)ありがとうございます。なかなか表現するのは難しいです。様々な政府の取組、関係者のご努力によって、障害者に対する理解というのは深まったと思いますし、東京パラリンピックも昨年開催いたしましたので、それも障害者、障害のある方に対する理解を深めるきっかけになったのではないかと思っております。
 ただ一方で、まだまだ理解されてない部分もありますし、社会全体もこの包摂的な社会に向けて不断に努力をしていくべき点があるのではないかと思います。まさに今回の障害者週間ですとか、あるいは私も明日伺うと報告をいたしましたけれども、実際に障害のない方もある方と一緒になって疑似体験やワークショップを通じて理解を深めていくというような草の根の取組というのも非常に重要になってくると思いますので、担当大臣としてそういう取組を積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
(問)静岡県の話になってしまうんですけれども、静岡県裾野市の私立さくら保育園で、保育士が1歳児に暴力や暴言を繰り返していた問題についてお聞きします。
 9月に静岡県牧之原市で通園バスの置き去り事案というのがあったことを受けて、保育現場のこども達の安全確保だとか、安全管理体制を向上しようとしているといった中で、今回の保育士の資質が問われる問題行為や、そもそもの園の運営体制とその対応についての受け止めをお願いします。
 また、自治体に対して国として何らかの対策をとる考えがあるようでしたら教えてください。
(答)こどもの安全・安心が最も配慮されるべき保育所におきまして、このような事案はあってはならず、誠に遺憾だと思いますし、日々一生懸命真面目に働いてくださっている全国の保育士の皆様方にとっても大変失礼な話だというふうに思います。
 今後、静岡県及び裾野市において特別指導監査等を含めて指導すると聞いておりまして、事実関係を踏まえて当該園に対しても当該保育士に対しても厳正に対応されるものと考えております。また、裾野市において被害を受けたお子さんやそのご家族をはじめ、関係する方々の心のケアにも当たられていると伺っております。
 保育所を所管する厚生労働省においては、現時点で何らかの対応は考えていないとのことを伺っておりますが、こうした事案はあってはならず、引き続き厚生労働省と連携して、県や市の対応などを注視しながら適正な保育所等の運営の確保を図ってまいりたいというふうに思っております。
(問)昨日の予算委員会の関係なんですけれども、総理が子ども予算の関連について、令和4年度の少子化対策大綱に基づく少子化関連予算がおよそ6.1兆円で、本年度のこども家庭庁の予算の概算要求が4.8兆円。こうした整理を参考にしながら、将来的な倍増の道筋を順次示していきたいというふうに述べておられます。来年の骨太の方針で道筋を示していきたいと述べておられます。総理の倍増の考え方を示したものだと思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。
(答)ありがとうございます。昨日、私もその予算委員会の場で答弁をいたしましたとおり、こども政策に関する予算については、こども家庭庁の下で必要なこども政策を体系的に取りまとめて、社会全体での費用負担のあり方の検討と併せて取り組むこととしております。
 昨日ご指摘いただいたように、総理は「こども政策に関する予算としては現在、様々な整理があり、こうした整理も参考にしつつ、政策の中身を議論する」と答弁をされております。
 私としても総理が答弁をされました少子化社会対策大綱に基づく整理、こども家庭庁関連予算概算要求の整理なども参考にしつつ、来年の「骨太の方針」に将来的な倍増を目指していくための当面の道筋をつけるべく議論をしてまいりたいというふうに思っております。
(問)先ほどのご質問の関連で、昨日、総理がおっしゃった話の中で、こども家庭庁が発足した後にこども関連予算の整理を体系的に取りまとめていきたいというお話があったと思うんですが、大臣として今のところ、今後発足後、体系的に取りまとめるに当たって、議論の場を設けるのかとか、どういったイメージで取りまとめていくお考えでしょうか。
(答)ありがとうございます。基本的には先ほど申し上げたように、こども家庭庁の下で必要なこども政策を体系的に取りまとめて、社会全体での費用負担のあり方の検討と併せて取り組むということでありますけれども、既にこども家庭庁発足の前にご報告を申し上げているように、「こどもまんなかフォーラム」を実施いたしましたり、あるいは様々な学識者や関係者との意見交換を重ねております。
 こういった様々な関係者の皆様方の意見にしっかりと耳を傾けて、今申し上げたような取組の下に、総理が明言されているような来年の「骨太の方針」に合わせて、こども予算の将来的な倍増の道筋をお示しをすることを実現をしてまいりたいというふうに思っております。

(以上)