小倉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年9月9日

(令和4年9月9日(金) 11:42~11:50  於:中央合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 皆さま、おはようございます。
まず、イギリスのエリザベス2世女王陛下のご崩御の報に接しまして、深い悲しみを禁じ得ません。私もイギリスに留学をしていたことがありました。その際、女王陛下が非常にイギリス国民から深い尊崇の念を受けていたのを肌身で感じました。そういう意味では、英国の王室、政府、そしてイギリス国民の皆さま方に心から哀悼の意を表したいというふうに思います。
 続きまして、男女共同参画・女性活躍担当大臣として報告をいたします。火曜日の記者会見で申し上げたように、6日から8日にかけまして、タイのバンコクを訪問いたしました。APEC女性と経済フォーラムに出席をしまして、男女共同参画・女性活躍担当大臣として経済分野における女性のエンパワーメントについて発言をしました他、タイのクライルーク大臣及びシンガポールのサン大臣と会談、更には男女共同参画・女性活躍に関する機関の視察などをさせていただきました。
 我が国の取組を世界に向けて発信をするとともに、関係国の取組などについて知見を深めることができたことは大変に有意義だったというふうに考えております。今回の出張で得ました知見を今後の政策の推進にしっかりと活かしてまいりたいというふうに思いました。

2.質疑応答

(問)2点お伺いします。
 まず、1点目は性別欄撤廃の動きについて、男女共同参画局が設けられた有識者のワーキングが拙速な対応は慎むべきだというような提言をまとめられました。もう既に政府でも厚労省の様式では性別欄を空欄として記載は任意とかいうような動きというのが出てきてるわけですけれども、今後どういうふうな提案を政府内、自治体に向けて求められていきますでしょうか。
 あともう一つはこどもの事故、この間のバスの事故についてお伺いしたいんですけれども、この間、通知を出されたという話ではあったんですが、今後の議論として、例えば車内のセンサーとかそういった議論というのも既に出てきていると思います。そういった事例というのは今後、参考されるお考えというのはありますでしょうか。
(答)ありがとうございます。
 まず、最初の質問なのでありますけれども、まさに昨今の性別欄を巡る様々な動きを踏まえまして、男女局の方でジェンダー統計の観点からの性別欄検討ワーキング・グループを開催いたしまして、7回に分けて議論して、先日その取りまとめてとして基本的な考えを公表させていただきました。
 これもご指摘いただきましたように、今回公表した資料についていえば、我が国の男女間格差が依然として大きい状況を踏まえると、その解消に向けてEBPMを実施する観点からも男女別のデータを確実に取得をすることが重要であって、性別欄の有無に関する拙速な対応は慎むべきということを発表させていただきました。
 他方で、性別情報を取得する際には、性別欄が存在することで差別に通じる困難に直面する人たちの存在を理解して配慮することも必要だというような結論が得られました。
 具体的に、今後の方向性についてでありますけれども、その統計というのはその目的が千差万別でありまして、一つの考え方として、こうあるべきだというのはなかなかお示しをしづらいというのも正直なところでありまして、ただ、依然として男女別データを取得するか否かの判断、そして取得する場合のその統計における選択肢の考え方について認識が十分でなかったりとか、迷っていらっしゃるような行政機関や自治体、多数存在をすると思います。
 今回のワーキング・グループで先行する行政機関や自治体の様々な事例みたいなものを参考資料として付けておりますので、そういったものを参考にしながら、統計をする際にはそれぞれの行政機関や自治体の参考にしていただいて、その統計のその目的に照らして最善の選択肢等々を提示できるように取組を進めてもらえたらというふうに私どもとしては考えております。
 2点目につきましてでありますけれども、火曜日の記者会見の場でも申し上げましたように、まずはご遺族の方、そして亡くなったお子さんに対して心からお悔やみを申し上げたいというふうに思います。本当に言葉にできません。私としても非常にその亡くなったお子さんの苦しみや突然の事故によってお子さんを亡くされた親御さんの悲しみを考えると、胸が張り裂けるような、そういう思いでありますし、ある種の憤りを感じざるを得ません。
 そういった中で、これもご指摘をいただいたように、去年の8月にも通知を出しましたが、事件の翌日、9月6日にバスによる送迎について各施設において業務の点検を行って、改めて安全管理を徹底するように周知をさせていただきました。
 その上で、事案の詳細などを踏まえまして、内閣府、文科省、厚労省がしっかりと連携をして、認定こども園等における重大な事故などの発生の防止のために具体的にどのようなことができるか、今まさに検討を行っているところでありまして、何ができるかについては早急にその議論を前に進めていきたいというふうに思っております。
 まさに準備しているところでありまして、そう遠くないというか、間もなくその準備も整うと思います。詳細につきましては、その準備が整い次第、しかるべきタイミングでマスコミの皆さま方にも説明をさせていただきたいというふうに思っております。
(問)今の質問に関連しますけれども、小さなお子さんを預かる施設というのは非常に大きな責任を伴うと思うんですが、こども政策を主管する大臣として、施設の管理者、運営者に対して何かかけるメッセージがあればお聞かせいただきたい。
(答)私が数多く接してきたこども園だけではなくて、幼稚園や保育園の関係者の方々、お子さんの命を預かるという非常に重大な責任感を日々感じていらして、一生懸命誠実に仕事をしてくださっている方がたくさんいらっしゃるのも事実であります。
 ただ、今回の園の事故、そして私自身も記者会見を見ますと、はたしてそういったこどもの命を預かるというような緊張感を持っていたのだろうかというような、私もそのような思いも感じております。そういう意味では、もう一度こども園をはじめとするお子さんの命、安全を預かる、そういう仕事に携わっていらっしゃる方々に対しては、いま一度その責任感と使命感を感じていただきたいというふうに思っております。当然、先ほど申し上げたように、政府としてもしかるべき具体的な取組ができるように早急に議論を進めていきたいというふうにも思っております。

(以上)